仏
『レゼコー』によると、2021年は、漫画本にとって最高の年となっている。コミックス市場全体が好調であるものの、最も強い成長を見せているのは日本の漫画であり、2020年と比較して124%の売上増となっている。
約5千万部が販売されたコミックス部門は、2021年も非常に活気に満ちており、全体の売上高は2020年と比べて66%増の5億200万ユーロ(約644億円)となった。このうち、日本の漫画は47.5%、ジャンル別の漫画30.9%、子供向けの漫画20.7%、アメリカの漫画は5.8%という割合になっている。...
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『レゼコー』によると、2021年は、漫画本にとって最高の年となっている。コミックス市場全体が好調であるものの、最も強い成長を見せているのは日本の漫画であり、2020年と比較して124%の売上増となっている。
約5千万部が販売されたコミックス部門は、2021年も非常に活気に満ちており、全体の売上高は2020年と比べて66%増の5億200万ユーロ(約644億円)となった。このうち、日本の漫画は47.5%、ジャンル別の漫画30.9%、子供向けの漫画20.7%、アメリカの漫画は5.8%という割合になっている。
仏『BFMTV』は、フランスで、日本の漫画本がこれほど好調だったことはないと報じている。30年前に日本の漫画がフランスの書店に登場して以来、初めて日本の漫画がコミックス市場の売上の半分を占めるようになった。作品の多様化、数年前よりも洗練された読者層、メディアへの露出度の高さなどから、フランスでは日本の漫画が新たな黄金期を迎えているという。
マーケティングリサーチ会社のGFKによると、2021年1月から7月の間にフランスで販売された日本の漫画は2510万個で、売上高は約1億8600万ユーロ(239億円)に上る。今月16日に発表されたGFK社のレポートによると、8月の売り上げ部数は2890部だった。2020年全体では売り上げ部数は2200万部強であった。
出版社「Akata」の編集長であるブルーノ・ファム氏は、「売り上げが飛躍的に伸びた。爆発的に売れている」と喜んでいる。また、「ナルト」を出版している会社の社長は、「これまで経験したことのない勢いで、作品の再版を手掛けている。毎月、数百万部単位で増刷している。この勢いがいつ止まるのかわからない」とコメントしている。
2020年の相次ぐロックダウンにも影響を受けることなく、好調な売り上げが続いている。Véga Dupuis社の編集長ステファンヌ・フェラン氏は、「漫画の定期的な出版とオンライン注文に慣れている読者は、非常に忠実であり続けてくれている。」と語っている。
出版社では、10年、20年前に比べて、読者層が広がっていることも売り上げが好調であることの一因であると分析している。今ではほとんどの読者が人生で一度はマンガを読んだことがあるため、若い世代以外の幅広い世代に漫画の人気が広がっているという。
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