フランス内務省によると、医療従事者へのワクチン接種義務化を数日後に控えた9月11日、今回で9週目となる反コロナパスのデモがフランス各地で行われた。12万1千人ほどのフランス人が様々な都市で行進を行い、コロナパスの導入に反対の声を上げた。
仏
『ウエストフランス』紙と仏テレビ
『フランス3』によると、9月11日、パリ首都圏では4ヵ所でコロナパスに反対するデモが行われ、合計1万9千人が参加した。内務省によると、前回の8回目の土曜日には全国で14万人が集まり、7回目は16万5千人、6回目は17万5千人がデモに参加していたという。今回は12万1千人の参加者と、全体では参加者が減少してきているが、首都圏での集まりは上昇ぎみにあるという。
また、フランスでは、コロナパスだけではなく、ワクチン接種の強制に反対している人達も多くいる。...
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『ウエストフランス』紙と仏テレビ
『フランス3』によると、9月11日、パリ首都圏では4ヵ所でコロナパスに反対するデモが行われ、合計1万9千人が参加した。内務省によると、前回の8回目の土曜日には全国で14万人が集まり、7回目は16万5千人、6回目は17万5千人がデモに参加していたという。今回は12万1千人の参加者と、全体では参加者が減少してきているが、首都圏での集まりは上昇ぎみにあるという。
また、フランスでは、コロナパスだけではなく、ワクチン接種の強制に反対している人達も多くいる。デモには、医療従事者だけではなく、黄色いベスト運動の人達や政治活動家など様々な顔ぶれが集まっているという。
フランス北西部のカーンでは、看護師もデモに参加していた。9月15日以降、病院や介護施設で働く従業員は、新型コロナワクチンを1回以上接種していない場合、解雇される可能性がある。ある医療従事者は、ワクチン接種の強制だけでなく、「治療を受けるための予約を行うときにコロナパスが必要となることは、ありえないことだ」と非難している。
フランスでは、2021年7月21日より、50人以上が集まる場所でコロナパスの提示が義務化された。その後、8月9日には、飲食店、大型ショッピングセンター、緊急時を除く病院などにも拡大された。8月30日からは、一般市民と接する従業員も提示が求められるようになった。
一方『BFMTV』は、WHOの欧州事務局のハンス・クルーゲ事務局長が10日、高いワクチン接種率だけでは新型コロナウィルスを食い止めることはできないと悲観的な見方を示したと伝えている。
クルーゲ氏は記者会見で、この病気が根絶されることなく風土病のまま残る可能性が高いことを明らかにした。世界の人口のうち「最低でも70%の接種率に達した時点でパンデミックは終わる」と説明していた同氏の5月時点の見解はまだ有効であるのかという質問に対し、クルーゲ氏は、デルタ株を中心とした新しい感染力の強い変異ウィルスが登場したことで状況が変わったと指摘した。「新型コロナウィルスがインフルエンザのように変異し続け、社会のうちに存在し続けると考えるならば、ワクチン接種の戦略をどのように徐々に適応させていくかについて着手し、追加投与の影響について正確な理解を得ていく必要がある」と述べている。
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