フランス内務省は、新型コロナウィルスによる医療危機の中、フランスの為に最前線で働いてくれた外国人に、そのお礼として、フランス国籍取得手続きを軽減する措置を取った。その結果、1万2千人の外国人が市民権を取得することが出来た。
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『レゼコー』によると、フランス内務省は2020年9月、パンデミックによる医療危機の際、第一線で働いてくれた外国人の医療従事者、警備員、清掃員、レジ係、ホームヘルパーの人を対象に、フランス国籍取得手続きを緩和した。その際、市民権申請のために条件となるフランスでの最低居住期間を5年から2年に短縮した。
当局によると、この1年間で、フランス全土で16381件の申請書が提出され、12012人の外国人がフランス人になった。...
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『レゼコー』によると、フランス内務省は2020年9月、パンデミックによる医療危機の際、第一線で働いてくれた外国人の医療従事者、警備員、清掃員、レジ係、ホームヘルパーの人を対象に、フランス国籍取得手続きを緩和した。その際、市民権申請のために条件となるフランスでの最低居住期間を5年から2年に短縮した。
当局によると、この1年間で、フランス全土で16381件の申請書が提出され、12012人の外国人がフランス人になった。
マルレーヌ・シアッパ内務大臣付市民権担当大臣は、「このような最前線で働く労働者が、国家のために立ち上がってくれたのです。国が一歩踏み出して彼らを向かえてあげることは当たり前のことです。共和国を代表して、新しい同胞を歓迎し、感謝の意を表します。彼らのおかげで、国は持ち応えることができました。」と声明を発表した。
英『デイリー・メール』によると、多くのヨーロッパ諸国と同様に、フランスでも2020年初頭に厳しいロックダウン措置がとられ、その後の数ヶ月間は限定したロックダウンやマスク着用などの対策が取られた。フランス政府がワクチン接種対策を強化した結果、ここ数週間で入院や感染症は沈静化し、現在では人口の62%以上が完全にワクチンを接種している。
英『ガーディアン』は、今回の特別措置のおかげで、早めにフランス国籍を取得したうちの一人である英国人のジョン・スペイシーさんのことを紹介している。
スペイシーさんは、フランス中部のクルーゼ地方に住み、高齢者の家事介護を行う団体で働いている。「市民権を与えられたことは、本当に名誉なことだと思っている」と語っている。「フランスは私が到着してからとても良くしてくれて、2016年にユーロスターを降りる前には夢にも思わなかった機会を与えてくれました。自分の家、素晴らしい関係、車、40年の歴史のあるスクーター、世界最高の仕事、そしてとても明るい未来です。もうすぐ投票権を得て、移動の自由を取り戻し、ようやく完全にヨーロッパ人になったと実感し、すでに自分の国のように愛するようになった国に完全に溶け込むことができるでしょう」と述べている。
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