大洪水に見舞われた中国の河南省。広範囲にわたる停電により、インターネットに依存してきた住民の日常生活に様々な支障をきたしたという。鄭州の何百万人もの人々は、基本的なコミュニケーション、交通手段、食料の購入、さらには人々の生命維持に苦労した。
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『エポックタイムズ』によると、中国人の日常生活は多くの場面で、スマートフォンと連携しているという。老若男女を問わず、銀行口座と連動した国内開発のアプリを使って、携帯電話で商品やサービスの代金を支払っている。そのため、今回の洪水でスマートフォンへのインターネット接続が遮断された鄭州の市民は、オンライン決済ができなくなったため、食料品を含む様々な商品やサービスの注文が不可能になってしまった。
7月22日に中国のソーシャルメディアに掲載された「災害後の鄭州:都市が突然インターネットを失ったとき」という記事では、同市の住民の消費習慣の急激な変化が詳しく紹介されている。...
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『エポックタイムズ』によると、中国人の日常生活は多くの場面で、スマートフォンと連携しているという。老若男女を問わず、銀行口座と連動した国内開発のアプリを使って、携帯電話で商品やサービスの代金を支払っている。そのため、今回の洪水でスマートフォンへのインターネット接続が遮断された鄭州の市民は、オンライン決済ができなくなったため、食料品を含む様々な商品やサービスの注文が不可能になってしまった。
7月22日に中国のソーシャルメディアに掲載された「災害後の鄭州:都市が突然インターネットを失ったとき」という記事では、同市の住民の消費習慣の急激な変化が詳しく紹介されている。記事によると、現金での取引が可能な店もあれば、物々交換に頼らざるを得ない店も出てきた。フードデリバリーサービス、ホテル、タクシーなどが、電力不足の影響を受け、電気を失った都市は、技術的に20年ほど後退した状態に陥ったという。
記事はさらに、災害支援は限られており、飲料水を手に入れるのは難しく、陥没した穴の周りで交通を誘導しているのは、当局ではなく善良な一般市民だと報告している。
香港の『サウスチャイナモーニング・ポスト』は、鄭州市の何百万人もの人々は、大規模な洪水によって市内全域の電力が失われたことで、インターネットにどれほど依存しているかを知ることになったと報じている。
過去数十年の間に、中国では多くの都市部が本格的な「スマートシティ」に生まれ変わり、生活のあらゆる場面でデジタル化が進んでいた。大多数の人々は、商品の購入、タクシーの手配、病院の予約、地下鉄での通勤、公共料金の支払いなどをスマホ決済で行っている。鄭州が電力とインターネットを失ったとき、人々は突然「デジタル暗黒時代」に放り込まれた。
生死に関わる事態も起こっている。鄭州大学第一付属病院の救急部門で勤務する王という名字の医師によると、停電に伴いICUの生命維持装置も停止したという。病院は非常用電源を最も重篤な患者に迅速に回さなければならず、1万人以上の患者が電気の供給がより安定した別の地区の病院に移された。
交通機関もダウンした。テンセントニュースは、安全性を考慮して鄭州でタクシーの配車サービスアプリが停止されたと報じた。まだ路上を走っている数少ないタクシーは、現金での前払いを求めている。鄭州では80%以上のタクシーが電気エンジンに切り替わっていたという。
鄭州で起きたことを見て、ある人々は、将来の災害にどのように備えるべきかを考えるきっかけになったとコメントしている。中国SNSウェイボーには、「鄭州で起きたことを見て、私のサバイバルリストにポータブル電源バンクを加えた」と書き込む人もいれば、缶詰、救急箱、トランシーバー、現金、金塊など、様々なサバイバル必需品が提案された。
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