セルビア共和国の首都ベルグラード市内には中国の高度な技術を使った顔認識できる監視カメラが張り巡らされている。この監視システムが設置されたヨーロッパの都市としてはベルグラードが初めてとなる。
セルビア政府はベルグラードで「安全な町」プロジェクトを積極的に展開し、監視カメラを瞬く間に市内のいたる所に設置した。監視カメラシステムは中国のファーウエイにより設置された。 特にこのシステムは、中国で国民に対する社会的な監視のため広く使用されている顔認識機能を備えている。...
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セルビア共和国の首都ベルグラード市内には中国の高度な技術を使った顔認識できる監視カメラが張り巡らされている。この監視システムが設置されたヨーロッパの都市としてはベルグラードが初めてとなる。
セルビア政府はベルグラードで「安全な町」プロジェクトを積極的に展開し、監視カメラを瞬く間に市内のいたる所に設置した。監視カメラシステムは中国のファーウエイにより設置された。 特にこのシステムは、中国で国民に対する社会的な監視のため広く使用されている顔認識機能を備えている。
セルビアでのこのような状況が欧州議会に物議を醸し出した。仏の欧州議会のデルボス・コルフィールド議員によると、中国の技術者が、セルビア治安当局の中に入って顔認識機能のある監視ネットワークを構築したが、一部は中国により無償で設置されたという。
中国としては「新しいシルクロード、ネットワーク版」として中国とセルビアの関係を密接にしようという意図があり、EUの中に中国のファーウエイネットワークと直接つながることは情報システムのセキュリテイ上、問題視されている。
発端は2019年の初めに始まった。ベルグラード市の主要交差点に監視カメラが設置され、今日ではNGOの「シェアー」によると、1000台の監視カメラが配備されている。「シェアー」のクリボカピック代表によれば、ベルグラードはすでに安全な町なので1000台の監視カメラ設置は意味がないという。
セルビア当局も、顔認識ソフトは警察の捜査でも使われていないという。しかし、一方では6000台の監視カメラが追加されるという情報もあるが、セルビアの内務省や政府はこれに対して説明もない。中国の「新しいシルクロード、ネットワーク版」に利用されている可能性がある。
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