イスラエルは今週、ファイザーとバイオンテックの、期限切れ間近となっている新型コロナウイルスワクチン約70万本を韓国に届け、韓国は9月と10月にファイザー社に発注済みの同数のワクチンをイスラエルに返すことで合意した。
ドバイのメディア
『アル・アラビヤ』によると、韓国は、手持ちの新型ワクチンを迅速に配布したものの、アジアを中心とした世界的な供給不足の中で、ワクチン確保が難しい状況に直面していた。
韓国疾病管理庁(KDCA)のチョン・ウンギョン庁長は、今回の合意により、人との接触が多い業種の従業員への接種を含め、ワクチン接種計画を加速することができると述べた。庁長は、ワクチン接種の優先順位は地方自治体が決定するが、街路清掃員、配達員、販売員などが考えられると述べた。...
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ドバイのメディア
『アル・アラビヤ』によると、韓国は、手持ちの新型ワクチンを迅速に配布したものの、アジアを中心とした世界的な供給不足の中で、ワクチン確保が難しい状況に直面していた。
韓国疾病管理庁(KDCA)のチョン・ウンギョン庁長は、今回の合意により、人との接触が多い業種の従業員への接種を含め、ワクチン接種計画を加速することができると述べた。庁長は、ワクチン接種の優先順位は地方自治体が決定するが、街路清掃員、配達員、販売員などが考えられると述べた。
韓国当局は先週、ファイザー社のようなmRNAワクチンを中心に、国民の70%以上に最低1回のワクチンを投与することで、現在の11月の目標よりも早く集団免疫を確立する目標を発表していた。庁長は、ワクチン接種が計画通りに進み、イスラエルとの間で合意した量を送り返した後、年明けに韓国が余剰量を抱えることになれば、韓国も他国との備蓄の共有を検討するとも述べた。
韓国では、小規模な感染者の発生が続いている。KDCAによると、5日には、新規感染者数746人を記録した。
イスラエルのナフタリ・ベネット首相は6日に発表した声明の中で、「これは双方にとって利益となる取引だ。共にパンデミックを克服したい」と述べた。イスラエルでは、全人口の約55%が2回の接種を完了しており、感染者数は横ばいとなっている。
イスラエルのニュースサイト『Ynetnews』によると、ワクチン交換は、ベネット首相が、ファイザー社のCEOであるアルバート・バーラ氏と自ら交渉したことで合意に至ったと伝えている。ファイザー製ワクチンの二国間交換は初めての試みとなる。
また、今回の合意は、パレスチナ自治区がイスラエルから100万人分のコロナワクチンを受け取る契約を破棄した数週間後に実現したものになる。パレスチナ自治区は、ワクチンが期限切れに近づきすぎており、基準を満たしていないと主張していた。
米『ウォールストリート・ジャーナル』紙によると、韓国保健当局は、品質検査後、1週間以内に使用可能になる見通しを発表しており、最近の韓国での配布状況から、70万回分は1日か2日で投与できるだろうと伝えている。
文政権は、昨年末にコロナワクチンが購入できるようになった際、積極的に購入することを躊躇した。副作用の可能性や有効性の不明瞭さを理由にワクチンの大量購入を控えることを選択した。現在は、約5200万人の国民に2回接種するのに十分な量を購入しており、5月に行われた政府の調査によると、韓国人の10人に7人がワクチンを接種すると答えている。
ファイザー社は、イスラエルと韓国のスワップのような政府間の協力的な取り組みを含めて、ワクチンが効果的に投与されるよう努めていきたいと声明を出した。同紙は、このような取引は、少なくとも富裕国の間では、世界におけるコロナワクチン供給を是正するのに役立つだろうと伝えている。
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