オーストラリア:深刻な食料不安
最新の調査によると、オーストラリアでは約半数の人々が食料不安に直面しているという。
10月23日付
『Yahooニュース』(豪AAP通信):「コスト急騰で食料確保に困難」:
オーストラリアでは、370万世帯の人々が過去1年、食料の確保が厳しいと感じているという。
フードバンク・オーストラリアは23日最新レポートを発表。この4500人を対象とした「フードバンク飢餓レポート2023」によると、前年から38.3万人増加し全世帯の36%が食料不安に苦しんでいるという。...
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10月23日付
『Yahooニュース』(豪AAP通信):「コスト急騰で食料確保に困難」:
オーストラリアでは、370万世帯の人々が過去1年、食料の確保が厳しいと感じているという。
フードバンク・オーストラリアは23日最新レポートを発表。この4500人を対象とした「フードバンク飢餓レポート2023」によると、前年から38.3万人増加し全世帯の36%が食料不安に苦しんでいるという。このうち77%は初めてこの問題に直面。苦しいと回答する人の層には変化がみられ、多くは都市部に住む中間所得層から高所得層となっている。
フードバンクのブリアナ・ケーシーCEOは、より若い世代が最も影響を受けており、45歳未満の3分の2が食料不安を訴えているとする。94%は支出を抑えるため、野菜や果物、タンパク質などの食品や生鮮食品で出費を削る傾向にある。石油や食料、住宅価格など全てに至るコスト上昇やにより、「国民は生活費のクライシスに直面」している。過去1年金利が引き上げられ、家賃相場や住宅ローンも上昇、クリスマス前に更に上昇するともみられる。
フードバンクの調べでは、人口の48%が食料不安を抱えているという。実に人口の半数以上が実感として食糧不安を抱える水域まで来ており、「食料自給率が3倍を超える国で、このような事態が起きてはいけない」としている。反貧困週間にあたりフードバンクは、増え続ける貧困への対策を求めている。
同日付豪『SBS』:「豪各地で食料不安、多くは初めての経験」
最新の調査によると、オーストラリアでは約半数の人が十分な食料への安定的アクセスに何らかの不安を抱えいるといい、殆どの人は食料不安を初めて経験しているという。
「食料不安」とは、「個人が健康的で活動的な生活を実現する食事への確実な金銭的アクセスが困難な状態」をいう。フードバンク・オーストラリアが23日発表したデータによると、少なくとも370万世帯が、過去12ヶ月通常レベルまたは相当レベルの不安があったと回答したという。
38.3万世帯を対象に、「2022年と比べ何をいつ食べたか」調査した結果、「食料不安クライシス」が起きていることが分かった。今年顕著なのは、多くの人口層で、そして地域的にも多くの地域でこの不安傾向があるという。
生活費クライシスが継続するにつれ、これに当てはまる人々の数が増加するだけでなく、通常影響を受けないであろう若い世代や雇用者、中高所得者層にも広がりを見せており、「仕事はもはや食糧不安を防ぐ手段では無くなっている」のである。
2022年のデータと比べ、初めて食料不安を感じている人には、都市部の中間層で仕事があり、不動産を所有または賃貸の人が増えている。また、子どものいない世帯でも顕著な増加が見られる。
不安を抱えていても公的援助サービスや知人からの支援を求める人はむしろ減少している。初めて不安を経験する結果、支援について知らなかったり、躊躇して受けようとしない傾向があるが、より広く政府の支援が必要とされている。
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コロナ、豪ビクトリア州とNSW州でも大幅な規制緩和へ
オーストラリアでは、ニューサウスウェールズ(NSW)州とビクトリア州が24日、濃厚接触者の隔離義務など、新型コロナウイルスに関するさまざまな制限を廃止する。
豪公共放送局
『SBS』によると、ニューサウスウェールズ州では24時間で、15414人の新規感染者と15名の死亡者が報告された。現在1639人がコロナで入院しており、72人が集中治療室(ICU)に入っている。ビクトリア州では、新規感染者が10628人、死亡者が14名新たに報告された。ビクトリア州の病院では、コロナ患者が437人おり、そのうち34人がICUに入院している。
こうした中、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州では大幅な規制緩和が発表された。...
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豪公共放送局
『SBS』によると、ニューサウスウェールズ州では24時間で、15414人の新規感染者と15名の死亡者が報告された。現在1639人がコロナで入院しており、72人が集中治療室(ICU)に入っている。ビクトリア州では、新規感染者が10628人、死亡者が14名新たに報告された。ビクトリア州の病院では、コロナ患者が437人おり、そのうち34人がICUに入院している。
こうした中、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州では大幅な規制緩和が発表された。ビクトリア州のマーティン・フォーリー保健相は、オミクロン株の第2波のピークが過ぎたとして、22日の午後11時59分から多くの規制が緩和されると説明した。
米『エポックタイムズ』によると、23日より、ワクチンパスポートの提示義務や追跡アプリの使用義務が無くなり、小学校、幼児教育、接客業、小売業、そしてすべてのイベント会場で、マスクの着用義務がなくなるという。
病院では、マスクの着用義務は残るものの、訪問者の制限などその他すべての制限が撤廃される。ただし、医療機関では、それぞれの状況に応じて、独自のルールを設けることは許可される。また、公共交通機関、空港、医療、高齢者介護、裁判所などでは、依然としてマスクの着用が必要となる。
コロナに感染した場合、職場と濃厚接触者に通知することが義務付けられるが、職場は、濃厚接触者への通知は必要がなくなる。ただし、濃厚接触者は、屋内でマスクを着用し、病院や老人ホームなどを避けることが要求される。また、7日間の隔離期間が無くなる代わりに、迅速抗原検査で5回以上陰性となることが要求される。産業界は、パンデミックから回復しようとする企業の人材不足を緩和するために、7日間の隔離ルールの終了を要求していた。
『オーストラリア放送協会』によると、ビクトリア州のフォーリー保健相は、「このオミクロン株の亜種BA・2の波は、横ばい状態がしばらく続き、減少しても感染はすぐにはなくならないことが分かっている。しかし、ピークを過ぎたことは確認できている」と述べた。そして、「2シーズンにわたりインフルエンザはほぼゼロであった。この冬はインフルエンザの流行が予想される。」と寒さが厳しくなるにつれて、従来の病気にも油断ができなくなると警告した。
一方、疫学者の間では、規制緩和の決定に対して意見が分かれており、変更を正当化するにはまだ患者数が多すぎるという懸念が持たれている。メルボルン大学の疫学者ナンシー・バクスターはオーストラリア放送協会の番組に出演し、「これらの規制が緩和されることは、コロナが終了したという合図を送ることになるので政治的には好都合です。問題は、コロナのほうが、コロナが終了したというメッセージを受けとっていないことです。」と述べた。同教授は、オーストラリアは現在、1日当たりの新規感染者数が世界で最も多い国の一つであり、規制を緩和しても1日当たりの感染者数を減らすことはできないだろうと述べた。「もし、すべての規制を緩和した場合、多くの入院患者、多くの死亡者、長期の横ばい状態につながるでしょう。」と述べた。
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