韓国現代自動車米国工場向けの部品供給業者が児童労働禁止法違反で摘発【欧米メディア】(2022/08/25)
国際労働機関(ILO)主導で制定された国際条約では、義務教育年齢とされる児童(多くの主要国では15歳)以下の労働を禁止している。しかし、あろうことか米国で現地生産している韓国大手自動車メーカー工場向けに部品供給をしている韓国部品メーカー米子会社が、児童労働禁止法違反容疑で摘発されている。
8月23日付
『ロイター通信』は、「現代自動車向け部品供給メーカー、米当局によって児童労働禁止法違反容疑で摘発」と題して、米国で現地生産している韓国大手自動車メーカー工場向けに部品供給している韓国部品メーカー米子会社が、16歳未満の児童に労働させていた容疑で摘発されたと報じている。
米労働省(DOL、1913年設立)は8月22日、韓国現代自動車(ヒョンデ、1967年設立)の米アラバマ州在の現地生産工場向けに部品供給している韓国メーカー米子会社に対して、児童労働禁止法違反容疑で告発した。...
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8月23日付
『ロイター通信』は、「現代自動車向け部品供給メーカー、米当局によって児童労働禁止法違反容疑で摘発」と題して、米国で現地生産している韓国大手自動車メーカー工場向けに部品供給している韓国部品メーカー米子会社が、16歳未満の児童に労働させていた容疑で摘発されたと報じている。
米労働省(DOL、1913年設立)は8月22日、韓国現代自動車(ヒョンデ、1967年設立)の米アラバマ州在の現地生産工場向けに部品供給している韓国メーカー米子会社に対して、児童労働禁止法違反容疑で告発した。
DOLがアラバマ州在連邦地裁に提訴した訴状によると、韓国部品メーカーSL社(1954年設立)傘下のSLアラバマ社が、同州東部アレキサンダーシティ工場で16歳未満の児童に労働させていたとしている。
DOLは、SLアラバマ社が昨年11月以来、「児童を労働者として雇用の禁止」及び「16歳未満の未成年者の労働禁止」規程を“何度も破っている”と告発した。
『ロイター通信』が入手した文書によると、SLアラバマ社は、現代自動車及び傘下の起亜自動車工場向けのヘッドライト・リアライト等の部品製造工程作業に児童労働者を就かせていたことを認めている。
同社は、派遣事業者が雇用して派遣してきたものだと弁明しているが、当該事業者詳細は明らかにしていない。
今回の事態発覚は、1ヵ月前に『ロイター通信』が報じた、現代自動車子会社のSMARTアラバマ社の工場における児童労働禁止法違反問題に続くものである。
これによって、現代自動車の米工場向けの部品メーカー2社に児童労働禁止法違反があったことになり、同社の米国におけるサプライチェーンに深刻な問題が存在することが明らかになった。
現代自動車は8月22日晩にリリースした声明で、“現代自動車グループ内の違法な雇用問題について看過しない”とし、“これまで連邦法、州法及び地元市条例に則った政策及び手続きを取ってきている”と釈明している。
なお、DOLの提訴に基づいて、SLアラバマ社代理人とDOL代理人弁護士間で、問題解決に繋がる和解条項案が締結され、同連邦地裁に提出されている。
それによると、SLアラバマ社は、今後児童労働者を雇用しないこと、児童労働に関わったマネージャーを処罰すること、児童労働者を派遣するような事業会社と関係を持たないこと等を約している。
(注)ILO:国際労働基準の制定を通して世界の労働者の労働条件と生活水準の改善を目的とする、国際連合の専門機関。1919年に国際連盟に創設され、国際連合における最初で最古の専門機関である。本部はスイスのジュネーヴ。加盟国は187ヵ国。結社の自由、団体交渉権の効果的承認、強制労働の撤廃、児童労働の廃止、差別の撤廃を擁護してきたことに対して、1969年にノーベル平和賞受賞。
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ウクライナ戦争で初めてロシア軍女性将校が死亡【英国メディア】(2022/08/05)
2月下旬に勃発したウクライナ戦争では、ロシア側は中々認めようとしないが、ウクライナ軍の巧みな攻撃によって多くのロシア軍将校や兵士が死亡している。そしてこの程、ロシア軍で初めて女性将校がウクライナ軍のミサイル攻撃で死亡した。2014年のロシア軍によるクリミア半島併合に続く戦闘でも大きな功績をあげていた将校であっただけに、今後のロシア軍の士気に影響を及ぼしかねないとみられる。
8月5日付
『ザ・テレグラフ』紙(1961年創刊)は、「ウクライナ人殺害を“自慢”していたロシア軍女性将校が死亡」と題して、ウクライナ戦争で初めてロシア軍女性将校が死亡したと報じた。
ロシア地元メディアによると、“ウクライナ人を殺害するのは何と楽しいことかと自慢”していた一個師団司令官が、ロシア軍内で最初に死亡した女性将校となった。
オルガ・カチューラ大佐(52歳)で、ウクライナ東部ドネツク州ホルリウカ市において車で移動中にウクライナ軍のミサイル攻撃を受けて死亡したという。...
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8月5日付
『ザ・テレグラフ』紙(1961年創刊)は、「ウクライナ人殺害を“自慢”していたロシア軍女性将校が死亡」と題して、ウクライナ戦争で初めてロシア軍女性将校が死亡したと報じた。
ロシア地元メディアによると、“ウクライナ人を殺害するのは何と楽しいことかと自慢”していた一個師団司令官が、ロシア軍内で最初に死亡した女性将校となった。
オルガ・カチューラ大佐(52歳)で、ウクライナ東部ドネツク州ホルリウカ市において車で移動中にウクライナ軍のミサイル攻撃を受けて死亡したという。
彼女はロシアの傀儡政権であるドネツク人民共和国(DPR、2014年一方的に独立宣言した親ロシア反政府組織)に所属する大佐で、DPRはウクライナ市民を狙って砲撃しているとして西側諸国から糾弾されていた。
ウクライナ軍の戦略通信部はかつて、ウクライナ軍に汚名を着せるため、彼女が率いる部隊がウクライナ軍の制服をまとって市民を攻撃していたと非難している。
ドネツク州出身の彼女は、悪名高い親ロシア派の反乱軍指導者のイゴール・ベズラー少佐(56歳)が率いる部隊に所属するまでは、長い間警察官の職に就いていた。
そして今年1月、ウクライナ西部在の裁判所から、彼女が不出頭のまま、市民を巻き込んだテロ行為に加わった罪で禁固12年の有罪判決が出された。
ウクライナ情報部によると、彼女が2014~2015年の間、ウクライナ東南部ドンバス地方で発生した大規模戦闘の際に市民に向けて大砲を撃ち込むよう命令を下し、多くの犠牲者を出したことが上記の有罪判決に繋がっているという。
彼女はかつて、ロシアのテレビ局のインタビューに答えて、“ウクライナ人との戦闘を楽しんでいる”と豪語していた。
しかし、亡くなる1週間前のインタビューでは、自分は“ウクライナと戦っているのではなく、北大西洋条約機構(NATO)軍と戦っている”と主張していた。
なお、ウラジーミル・プーチン大統領(69歳)は8月4日、ロシア軍の最高の栄誉となる“ロシアの英雄賞”を授けることを決めた。
8月4日付『ザ・サン』紙(1963年創刊)は、「プーチン、ロシア軍で初めて女性将校を喪失」と、“邪悪な女性将校”と呼ばれた一個師団女性司令官が死亡したと報じている。
プーチン大統領は8月4日、ウクライナ軍によるロケット弾攻撃で死亡したオルガ・カチューラ大佐に、ロシア軍の最高の栄誉賞を授けることを決定した。
同大佐は、ウクライナ戦争で死亡した97人目の将校となる。
彼女の死亡のニュースは、プーチン信奉者の一人である国営メディア『RT』テレビのマルガリータ・シモニャン編集長(42歳、2005年就任)が報じた。
同編集長は、“プーチン大統領がカチューラ大佐に「ロシアの英雄賞」を授けた”とした上で、“彼女は私たちの共通の英雄だ”と称賛した。
彼女は2人の子供を持つ母親であったが、同時にDPR所属の大佐で140人の射撃手を率いていた。
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