北朝鮮産石炭、国連制裁の網を潜ってロシア経由日本・韓国へ密輸との暴露報道【米・ロシアメディア】(2018/01/27)
既報どおり、韓国政府は、北朝鮮の平昌冬季大会参加が同大会成功の鍵とみているかのような盲進振りである。一方、我が安倍首相は、逡巡していた同大会開会式に出席して、文大統領に直接対北朝鮮包囲網を崩さないよう強く訴えるとしている。ところが、その日本と韓国が、国連制裁の対象となっている北朝鮮産石炭を、中国船を介在させてロシア経由輸入しているとの暴露報道が出ている。目下のところ、日韓両外務省はこの事態について具体的にコメントしておらず、一方、中国外交部及びロシア外務省は、いつもの如く、根拠のない言い掛かりだと全否定している。
1月26日付米
『ロイター通信』:「独占報道:制裁が続く中、北朝鮮産石炭がロシア経由日本・韓国に密輸されたと西側情報局が報告」
欧州の情報局の関係者が1月26日、国連安全保障理事会の制裁対象となっている北朝鮮産石炭が、ロシアを経由して日本及び韓国に密輸されたとみられることを明らかにした。
国連安保理は昨年8月5日、北朝鮮の核・ミサイル開発に資金が回らないよう、北朝鮮産石炭の輸出を禁止する制裁決議を採択している。...
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1月26日付米
『ロイター通信』:「独占報道:制裁が続く中、北朝鮮産石炭がロシア経由日本・韓国に密輸されたと西側情報局が報告」
欧州の情報局の関係者が1月26日、国連安全保障理事会の制裁対象となっている北朝鮮産石炭が、ロシアを経由して日本及び韓国に密輸されたとみられることを明らかにした。
国連安保理は昨年8月5日、北朝鮮の核・ミサイル開発に資金が回らないよう、北朝鮮産石炭の輸出を禁止する制裁決議を採択している。
ところが、同情報局が、ロシアの港湾管理文書や船積み書類を精査したところ、次が判明したという。
・本船“建福(チアンフ、中国企業保有)”が昨年8月3日、北朝鮮の南浦港(ナムポ、平壌南西)で石炭1万7,415トンを積載してロシアのナホトカ港(ウラジオストック南東端)で荷揚げ。
・別の本船が8月16日にナホトカ港で石炭2万500トンを積載し、8月24日に韓国の蔚山港(ウルサン、韓国南東岸)向けに同貨物を搬送。
・北朝鮮の本船“ルンラ2”が昨年8月1日から9月12日の間、元山港(ウォンサン、北朝鮮東岸中部)等から3度にわたり合計1万5,542トンの石炭を積載してロシアのホルムスク港(サハリン州南西部)で荷揚げ。
・北朝鮮の本船“ウルチポン6”が昨年8月3日から9月8日の間、2度にわたって合計1万68トンの石炭を積載してホルムスク港で荷揚げ。
・中国企業保有の本船が昨年10月、ホルムスク港で石炭を積載して、韓国の浦項港(ポハン、韓国南東岸)及び仁川港(インチョン、韓国北西岸)で荷揚げ。
・別の本船がホルムスク港で同じく昨年10月、石炭を積載して日本に向かったとの情報。
以上について、米情報局も掴んでおり、米財務省は1月24日、中国企業など9団体・16個人、及び6隻の北朝鮮本船を新たに制裁対象に加えたと発表した。
これに対して中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は1月26日、中国政府はこれらの事態を一切承知していないとした上で、国連安保理制裁決議の遵守に努めていると強調した。
なお、日本及び韓国外務省は、かかる事態について具体的にコメントしていない。
同日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)ニュース』:「ロシア政府、対北朝鮮制裁についてロシアは遵守していると表明」
ロシア大統領府のドミトリィ・ペスコフ報道官は1月26日、
『ロイター通信』の報道に関し、ロシアは国連安保理常任理事国として制裁決議を遵守するのは当然のことだとした上で、報道されたような北朝鮮産石炭の日本・韓国向け密輸に一切関わっていないと断言した。
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プーチン大統領に続いて在ロシア米大使も神現祭のしきたりに倣い水垢離【米・ロシアメディア】(2018/01/22)
ウラジーミル・プーチン大統領は、今年3月の大統領選での勝利は間違いない。しかし、欧米の経済制裁からの景気後退や、長期政権への嫌気から、ロシア有権者の選挙自体への興味喪失につながっていることにつき憂慮している。そこで、強いロシアを取り戻すのは自身しかできないことをアピールするためか、今度は神現祭(注後記)での水垢離の行を行った。更に、在ロシア米国大使もこれに続いた。すなわち、親ロ政策を取っていると思われたドナルド・トランプ大統領が、北朝鮮問題でロシアが妨害しているとの声を挙げたこと等で米ロ関係が危機に陥っていることを憂慮してか、同大使として、親ロ方針をアピールする必要があると判断したものとみられる。
1月21日付米
『ジュニア・カレッジ』オンラインニュース:「ウラジーミル・プーチン大統領、贖罪の儀式で零下の湖で水垢離」
ウラジーミル・プーチン大統領は1月19日、ロシア正教の神現祭の水垢離の儀式に参加した。
同大統領は、サンクト・ペテルブルグでの執務終了後、トベリ州のニロ・ストロベンスカヤ修道院を訪れ、近隣の湖で他の信者とともに同儀式を行ったもの。
大統領府のドミトリィ・ペスコフ報道官によると、水温は零下6度だったという。...
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1月21日付米
『ジュニア・カレッジ』オンラインニュース:「ウラジーミル・プーチン大統領、贖罪の儀式で零下の湖で水垢離」
ウラジーミル・プーチン大統領は1月19日、ロシア正教の神現祭の水垢離の儀式に参加した。
同大統領は、サンクト・ペテルブルグでの執務終了後、トベリ州のニロ・ストロベンスカヤ修道院を訪れ、近隣の湖で他の信者とともに同儀式を行ったもの。
大統領府のドミトリィ・ペスコフ報道官によると、水温は零下6度だったという。
同儀式はロシア中で行われ、50万人以上の信者が水垢離の儀式に参加している。
なお、神現祭は、カトリック教会は1月6日に、また、正教会は1月19日に祝っている。
同日付ロシア『RT(ロシア・トゥデイ)ニュース』:「在ロシア米国大使:“ロシア人の気持ちに寄り添いたい”と神現祭の水垢離の儀式に参加」
極寒の天候の中、在ロシア米国大使のジョン・ハンツマン氏は1月19日、ロシア正教の神現祭の儀式である水垢離に参加した。
同大使は、モスクワ郊外のニュー・エルサレム修道院を訪れて、他のロシア正教信者とともに同儀式に参加した後、少しでもロシア人の人となりの理解を深めたかったと語った。
なお、同大使にとっては初めての体験だったかも知れないが、プーチン大統領は既に同儀式を行っている。
(注)神現祭:ヨルダン川でのイエス・キリストの洗礼を記念して行われる儀式。元は東方教会(ギリシャ正教・ロシア正教他)の祭りで、4世紀にこの儀式が西方教会(カトリック教・プロテスタント諸派)に伝わり、現在の公現祭(幼子イエスへの東方の三博士の訪問と礼拝を記念する儀式)となっている。
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