米・欧・中東メディア;原油安続く
サウジアラビアとイランが断交状態となり、一部サウジが意図したとされるように、原油価格上昇が懸念されたが一時的なものに終わった。中国経済の減速、イランの制裁解除等によりしばらくは原油供給過剰は続き、原油安が続くと大方予測されている。サウジアラビアは国家経済の危機だと報じられている。
1月6日付米
『NPRニュース』は、「ガソリンは1月が安くて得」との見出しで次のように報じた。
「・先週の米エネルギー省エネルギー部の報告によると、1993年以来最高の1060万バレルのガソリン供給で、原油先物価格は6%下げ1バレル33.93ドルと大恐慌以来最安値を更新した。
・恐慌後原油の需要が増し2014年6月には1バレル115ドルであった。
・オッペンハイマー&カンパニー社の専門家は原油価格とガソリン価格の下げ止まりはまだと推測。...
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1月6日付米
『NPRニュース』は、「ガソリンは1月が安くて得」との見出しで次のように報じた。
「・先週の米エネルギー省エネルギー部の報告によると、1993年以来最高の1060万バレルのガソリン供給で、原油先物価格は6%下げ1バレル33.93ドルと大恐慌以来最安値を更新した。
・恐慌後原油の需要が増し2014年6月には1バレル115ドルであった。
・オッペンハイマー&カンパニー社の専門家は原油価格とガソリン価格の下げ止まりはまだと推測。
・需要が減り供給過剰となっている原因は、中国経済の減速と諸外国への影響、イランへの制裁解除、更に今週の北朝鮮の水爆実験が絡み合っている。
・最新の報告書によると先週のアメリカの原油備蓄は510万バレルであった。」
同日付ロシア
『スプートニック・インターナショナル』紙(ドイツ紙DWN引用)は、「サウジアラビアは中東に紛争を注ぐことで石油価格を上昇図る」との見出しで次のように伝えた。
「・サウジは中東の緊張状態が価格上昇につながると期待したが実際は反対となり供給過剰で一年半の間に2014年の3分の2の価格となった。
・この状態が続くと、サウジに国家の破たんの危機が到来する恐れがある。
・サウジの打開策は、イランに支持されているイエメン北部のフーシ(注)との闘いを拡大し、情勢を好転させること。(注;イエメン北部から拡大したシーア派の一派ザイド派の武装組織。)
・イランは制裁解除により情勢が好転しているため石油生産を再開し価格下落に貢献できるだろう。
・中東情勢は欧州諸国に難民増加として悪影響を及ぼすだろう。」
1月5日付イラン
『FARS NEWS AGENCY』は、「サウジアラビアは石油生産を減らさず自国の経済を締めつけている」との見出しで、以下のように報じた。
「・サウジは貿易赤字で、歳入の落ち込みを相殺するためディーゼル、電気、水道の価格が上昇する。
・長期エネルギー景気に関する報告では、OPECによると2040年以降まで1バレル100ドルになることはないと見られる。」
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2016年はアメリカの食卓がよりヘルシーに
炭水化物を減らすロカボ(低糖質)フードや、N.Y.のレストランでの塩分表示義務付けなどでヘルシー志向になるアメリカの食卓。健康に関するニュースでも確実に国民の意識が変化してきているようである。”野菜が主食”のレストランが人気となるなど、今年は更にヘルシー志向が高まっているという。
1月3日付け
『NPRニュース』
10年前フードライターのマイケル・ポーランは「食べ過ぎてはいけない。野菜をもっと食べなさい。」と呼びかけたが、10年後今や多くの米国人がその言葉に従っているようである。
雑誌「ボナペティ」によると、昨年新規開業した人気No.1レストランはサンフランシスコの「AL’sプレイス」だった。このレストランでは肉類は”副菜”メニューに書かれている。メインディッシュは野菜中心でまれに動物性たんぱく質を原料にしたメニューが並ぶ。...
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1月3日付け
『NPRニュース』
10年前フードライターのマイケル・ポーランは「食べ過ぎてはいけない。野菜をもっと食べなさい。」と呼びかけたが、10年後今や多くの米国人がその言葉に従っているようである。
雑誌「ボナペティ」によると、昨年新規開業した人気No.1レストランはサンフランシスコの「AL’sプレイス」だった。このレストランでは肉類は”副菜”メニューに書かれている。メインディッシュは野菜中心でまれに動物性たんぱく質を原料にしたメニューが並ぶ。(一例;梨カレー、ブラックライムの鰤、柿、等)スモークサーモンバター添えステーキは”副菜”である。
このようなレストランでは、野菜は丸ごと捨てずに食材にする。コンポストに入れられていたものは発酵させたり、燻製にしたり、材料にまぜるなどして根から葉先まで無駄にしない。
米国農務省と環境保護庁は、2030年までに食品廃棄物を50%削減する目標を設定しており、食糧供給の約31パーセント(約23兆3333億円)が食品ロスと廃棄物扱いとなっているとしている。
野菜ブームにより食品業界に新しい言葉が生み出された。”spiralizing”(螺旋スライサーで麺状にスライスする)である。野菜を螺旋スライサーにかけ、螺旋上にカットするという表現がレシピ本、ブログ、料理道具で一般的に使われるようになった。
また、今年は乾燥豆、エンドウ豆とレンズ豆がメニューに登場することも多くなる。
国連は、食用乾燥種の栄養と環境上の利点について消費者意識を高めるため、2016年を「パルス(豆)の国際年」としている。ひよこ豆はもはや”ひよこ豆ペースト”だけのものでないという。
野菜や食品廃棄物への関心の高まりは、ひとえに政府、消費者、食品環境活動家の10年間の地道な活動の集大成である。持続可能性の問題は、私たちが食べている魚で特に顕著で、最近は食用とされなかった種類や外来種が食卓に上り始めている。
21世紀生まれの世代はベビーブーマー世代を数で追い抜き大きな影響力を持っている。食品企業はこのような世代の消費行動に大いに注目している。彼らは上の世代と違い、食材をネットで購入し、料理本やウェブサイトに加えユーチューブでもレシピを閲覧する。環境、動物や共同体の倫理にも気が行き届いている。また、彼らは頻繁にスーパーに行くより食品配達サービスを利用し、調理に便利な食材が用意された食材セットを利用したりしている。
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