増加するシリア難民の受け入れ困難、トルコ大統領(2019/12/23)
シリア北西部の戦闘に伴い、8万人以上がトルコ国境に押し寄せており、トルコのエルドアン大統領はトルコだけでは増加する難民の受け入れには対処できないと述べている。
12月22日付仏
『France24』は「トルコはシリアからの新たな難民の波に対処不可能とエルドアン大統領、欧州に警告」との見出しで以下のように報道している。
トルコの大統領は、シリア難民を受け入れられないと発言、シリアの北西の戦闘が鎮火しないなら、欧州諸国は難民流入の影響を受けるだろうと警告した。トルコには現在世界最大となる370万人のシリア人難民がおり、3百万のシリア人が居住するイドリブ県からの難民の波に懸念を抱いている。...
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12月22日付仏
『France24』は「トルコはシリアからの新たな難民の波に対処不可能とエルドアン大統領、欧州に警告」との見出しで以下のように報道している。
トルコの大統領は、シリア難民を受け入れられないと発言、シリアの北西の戦闘が鎮火しないなら、欧州諸国は難民流入の影響を受けるだろうと警告した。トルコには現在世界最大となる370万人のシリア人難民がおり、3百万のシリア人が居住するイドリブ県からの難民の波に懸念を抱いている。
シリアとロシア勢力は、イドリブ県への攻撃を強化。日曜夜イスタンブールの授賞式典で演説したエルドアンは、8万人がイドリブ県からトルコに移動していると述べた。「もし攻撃がやまないなら、この数はもっと増えるだろう。そうすればトルコは難民負担を実行できなくなるだろう。わが国が被る悪影響は、欧州各国、特にギリシャが経験していることと同様の問題だ」と述べた。
また「2015年の難民危機の再来が避けられない。トルコはロシアの砲撃をとめるため、あらゆることをしている、トルコの代表団が、シリア問題のためロシアを訪問する」としている。エルドアンは以前、他国からの受け入れ支援が得られなければ、欧州への難民ゲートを開くと迫っていた。
先週ジュネーブで開かれた世界難民フォーラム後、国連難民機関は、3億ドル超の支援と約5万人の再定住支援を約束した。だが、フォーラムに参加したエルドアンは日曜、合計人数が十分でないと述べた。国連機関は、今年イドリブ県で 住民への攻撃後、数百人が死亡したとしている。アサド大統領に忠誠なロシアとシリアの軍は、市民への無差別砲撃を否定、アルカイダに感化されたイスラム教過激派と闘っているとした。救助隊によるとマアラト・アル・ヌマンで6人、近隣の村々で11人が死亡したという。トルコの国営「アナドル通信」は、11月からの攻撃により、20.5万人がイドリブ県を追われたと報道。逃れた市民らはトルコの支配地域かイドリブの他地域に向かっているとしている。
同日付トルコ『アナドル通信社』は「8万人のシリア難民がトルコへ向かっているとエルドアン」との見出しで以下のように報道している。
エルドアン大統領は、イスタンブールのドルマバフチェ宮殿で行われたイベントにて、8万人以上の難民がシリアのイドリブ県から砲撃を逃れてトルコの国境へ向かってきているとし、「この場合、トルコはこの難民負担をするのはこの限りではない。」と述べた。
また同大統領は、トルコが最も多くの難民を抱え、国民一人当たり、最も多くの人的援助をしている国だとし、トルコはロシアと共に、攻撃を終わらせるための徹底した取り組みを行い、結果に応じた対策を決定していくとしている。
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仏シャルリー・エブドの風刺画が再び"炎上"(2016/01/15)
フランスの左派寄り風刺新聞として知られるシャルリー・エブドは度々イスラム教徒の反発をまねく風刺
画を掲載し問題を起こしてきた。2011年はムハンマドの風刺画を掲載し火炎瓶を投げつけられたり、昨年
1月の襲撃事件では多くの社員が犠牲となった。
シャルリー・エブドが今月発行した新聞で、今回は風刺が難民の子どもに向けられた。昨年シリア難民で
トルコ海岸で溺死した3歳の少年の写真が世界中に衝撃を与え同情を買ったが、その難民の少年が大人に
成長したら性犯罪者となるであろうと当紙は風刺する。これは昨年末ドイツで起きた難民によるものとさ
る集団暴行事件を非難するものであると批評家は見ている。
1月14日付米
『CNN』は、「アラン・クルディ少年の性犯罪風刺画に怒り」との見出しで次のように報じた。
「・昨年9月に難民として欧州へ渡航半ば溺死した少年が大人になって性犯罪者となる可能性を示唆している。
・ドイツ、ケルンで大晦日起きた難民による集団性犯罪事件を非難してのものである。
・編集者によると、これは「難民」との題で、「アランが大人になるとどうなるか?答えは、ドイツの痴漢。...
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1月14日付米
『CNN』は、「アラン・クルディ少年の性犯罪風刺画に怒り」との見出しで次のように報じた。
「・昨年9月に難民として欧州へ渡航半ば溺死した少年が大人になって性犯罪者となる可能性を示唆している。
・ドイツ、ケルンで大晦日起きた難民による集団性犯罪事件を非難してのものである。
・編集者によると、これは「難民」との題で、「アランが大人になるとどうなるか?答えは、ドイツの痴漢。」という説明つきで、二人の舌を出し手を伸ばした男性が怖がる女性達を追いかけたようすが風刺されている。少年がうつ伏せで倒れた写真も差し込まれている。
・当風刺画は瞬く間にソーシャルメディアの注目を集め、怒りを買い、人種差別主義である、昨年の当社襲撃の際「私はチャーリー」とツイートした人が同意するだろうか等として議論を巻き起こしている。
・一方で、風刺画を支持する意見としては、批評家らの欧州難民への対応が変わりやすい事、難民への怒りのあらわれであるとした。
・シャルリー・エブド社は取材に対し、ノーコメントとしている。
・当社は今月初め、昨年の襲撃事件から1年前を迎え、特別号を百万部発行、神のようなひげを生やした男が銃を背負っている風刺画が「一年後:暗殺は今も続く」の題で掲載されている。」
1月14日付仏
『France24』(AFP通信)は、「溺死したシリアの少年アラン・クルディの叔母がシャルリー・エブドの風刺画に不快感」との見出しで次のように報じた。
「・遺族のカナダ移住を手伝った叔母ティマ・クルディ氏は、ツイッターを通して、皆に我々の痛みを尊重してほしい。悲劇を乗り越え新しい生活を始めようとする矢先この風刺画によって悲しみが蒸し返されてしまったとコメント。」
1月15日付豪
『news.com.au』は、「シャルリー・エブドの風刺画は溺れていなかった」との見出しで以下のように伝えた。
「・昨年自由を忌み嫌うイスラミックステートに攻撃されてから風刺雑誌シャルリー・エブドは西欧では言論の自由の象徴となったが、今回はシリア難民問題の象徴となった哀れな少年の姿が風刺画により捻じ曲げられた。
・欧州の難民は犯罪者であるとする右派の考えを風刺したものである。
・昨年の襲撃事件後当社は売上が3万部に減少したため倒産の危機となった。」
1月14 日付
『アルジャジーラ英語版』は、当風刺画が怒りを買っているとの見出しで次の様なツイートを紹介した。
「・”シャルリー・エブドは風刺と言論の自由だと言えば人種差別をしてもよいのか。”
・”かつては”白人は黒人の子どもを可愛いと言い、彼らが大人になれば嫌った”などというジョークがあったが、シャルリー・エブドが描くのはまさにそれである。”」
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