各国のペットボトル水からプラスチック粒子
ペットボトルの水は多くの国で最も売れる飲料なのだというが、アジア、アフリカ、欧州、米国のペットボトル水を調べた米国の調査研究によると、その多くのボトル水からプラスチック粒子が見つかったという。プラスチックの人体への安全基準は定められてはいないが、昨今プラスチックによる環境汚染が問題視される中の調査結果となった。ペットボトルのキャップを開けるだけでも、キャップからプラスチックが飛び散る危険もあるという。
3月15日付
『ヤフーニュース』 (テレグラフ紙引用)は「広範囲で多くのペットボトル水にプラスチックが混流との調査結果」との見出しで以下のように報道している。
ニューヨーク州立大学(フレドニア)が行った研究結果によると、多くの銘柄のペットボトル水にマイクロプラスチックが含まれていることが分かった。対象となったのは9か国、250種類のメーカーの水で、平均して1リットルあたり10個のプラスチック粒子が見つかった。...
全部読む
3月15日付
『ヤフーニュース』 (テレグラフ紙引用)は「広範囲で多くのペットボトル水にプラスチックが混流との調査結果」との見出しで以下のように報道している。
ニューヨーク州立大学(フレドニア)が行った研究結果によると、多くの銘柄のペットボトル水にマイクロプラスチックが含まれていることが分かった。対象となったのは9か国、250種類のメーカーの水で、平均して1リットルあたり10個のプラスチック粒子が見つかった。各粒子は髪の毛よりも大きい。調査研究はジャーナリズム団体「オーブメディア」の協賛によるもの。これらの粒子が健康に与える影響は分かっていないが、昨今プラスチック環境汚染問題に注目が集まる中の調査結果となった。専門家らはこの結果は最悪という程の深刻さではないが、懸念に値するとしている。特定のメーカーに非があるという類の問題ではなく、今やプラスチックはどこにでも存在しており我々の社会に浸透している。我々が日常的に消費する水など様々な製品にも浸透しているという結果を示すものだとしている。メーカー側は高い安全と品質管理の基に製造を行っているとしている。
3月14日付カナダ『CBC』 は「各国のペットボトル水調査で93%からマイクロプラスチックが見つかる」との見出しで以下のように報道している。
ペットボトル水は年間2000億ドル市場、多くの国でソフトドリンク類を抜いて最も需要のある飲料だが、その清潔なイメージに反して、各国の銘柄水を対象とした調査では水の中からプラスチック粒子が見つかった。全ボトル水の93%からポリスチレン、ナイロン、テレフタル酸ポリエチレン(PET)などのマイクロプラスチックが検出されたという。
9か国(米国、ケニヤ、中国、ブラジル、インド、インドネシア、レバノン、メキシコ、タイ)の11銘柄の259個を対象とした。多くは各国で売られているもので、ネスレ・ピュアライフ(北米)、アクアフィナ(ペプシコーラ)、 Dasani(コカコーラ社)、エビアン、サンペレグリノ(イタリア)、ゲロルシュタイナーブルンネン(ドイツ)。水源、製造・ボトリング工程は同メーカーでも銘柄ごとに異なる基準。検出にはマイクロプラスチックを素早く染める事が出来る ナイルレッド試薬を使用。
1リットル中0.1ミリ以上の平均10.4個の粒子が見つかった。これは水道水(12か国対象、2017年「オーブメディア」調査)に含まれる量の2倍である。更に小さな粒子1リットル中平均314個はプラスチックだと見られるが厳密には確認できないかったという。粒子の量はボトルにより異なり、1個~数千の幅がある。
このマイクロプラスチックは埋め立て地や海に捨てられるプラスチックごみの分解により生成されるものだという。またマイクロビーズはスキンケア商品に使用される。カナダでは、五大湖で多くの魚の胃から微粒の粒子が見つかった問題を契機に、廃止に向かっている。(5ミリ未満の粒子をマイクロプラスチックと定義)
カナダ、米国、欧州にはPETボトル水に含まれるプラスチック量の基準はない。他国でも研究に基づく法規や基準値は定められていない。プラスチックはどこにでも存在し、分解するまで数百年かかるという。多くの場合はより微粒子にと肉眼で確認出来ない程に小さくなっていくだけである。また、プラスチックはスポンジのような性質があり、化学物質を吸収し放出するため哺乳類や魚類が口にすれば害となる。タッパーにチリやスパゲティを入れるとオレンジ色が落ちなくなる。これはプラスチックが油性のものを吸収している証拠だという。
メーカーの反応として、ネスレとゲロルシュタイナーブルンネンは、当社独自の試験でマイクロプラスチックを含有するとしているが、今回の「オーブメディア」の結果より低い数値。
欧州食品安全局は、多くのマイクロプラスチックは体内で消化できるとしているが、国連食糧農業機関は、粒子によっては血液や各器官に入り込む可能性があると懸念を示している。
エビアンやアクア(インドネシア)製造のダノン社は、試験法が定かでないのでコメントできないとし、ブラジルのメーカーは、ブラジル国内の規定に沿った安全基準を守っているとしている。
米飲料協会は、マイクロプラスチックやマイクロファイバーの研究は新しい分野であり、飲料水の安全基準は満たしているが、今後に生かしたいとしている。
閉じる
カナダ国歌のジェンダーを中性に変更
カナダの国歌「オー・カナダ」の歌詞の中には、男性性を示す「汝の息子(thy sons)」があるが、これを性的平等な 「我らすべて(all of us)」に変更する法案が上院採決で通過し、今後法制化されれば、平昌五輪では変更された国歌が流されるかも知れないという。
2月1日付カナダ
『CBCニュース』 は「上院が“オー・カナダ”の歌詞を性的平等に変更する法案を可決」との見出しで以下のように報道している。
下院では2016年に下院を通過していた国歌を性的平等に変更する法案が、保守派議員の反対を押さえ上院を可決。変更は「汝の息子(all thy)」の部分を「我らすべて(all of us)」にするもの。この法案は最初2016年にマウリル・ベルランガー議員(同年没)により提出され、今後はカナダ総督の同意を経て法制化される予定。...
全部読む
2月1日付カナダ
『CBCニュース』 は「上院が“オー・カナダ”の歌詞を性的平等に変更する法案を可決」との見出しで以下のように報道している。
下院では2016年に下院を通過していた国歌を性的平等に変更する法案が、保守派議員の反対を押さえ上院を可決。変更は「汝の息子(all thy)」の部分を「我らすべて(all of us)」にするもの。この法案は最初2016年にマウリル・ベルランガー議員(同年没)により提出され、今後はカナダ総督の同意を経て法制化される予定。
オー・カナダは1980年に公式な国歌となり、以前にも下院では差別的だとして「息子(sons)」という性別を削除することを求めた12法案が提出されていたが、どれも通過には至らなかった。反対する保守派は、ずっと前に亡くなった作詞家が書いた歌詞を変更するものではないとしていた。30年以上も活動したフランシス・ランキン上院議員は「たった二語の小さなことだが、大きなことだ。これからは誇りを持って歌える。」としている。
車いす競技の金メダリストは、平昌オリンピックに行った選手を羨んでいる。選手らは変更後の国歌を謳えるのである。「何度も表彰台に上がる名誉を得たが、「我らすべて」と歌う機会は与えられなかった。」と悔やむ。
2月1日付英国『ガーディアン』 は「カナダ上院で可決、国歌が性別中性へ」との見出しで以下のように報道している。
カナダが国歌の第2旋律の歌詞を変更する。この変更には30年以上かかった。保守派からは独立派議員のみの意見では不十分で全国民の意見が重要だと反発があり、18か月間議論は滞っていた。フランス語版は歌詞が対応していなく、この変更箇所は含まれていないという。
2013年、詩人のマーガレット・アトウッドやキム・キャンベル元首相を含む著名なカナダ人女性の団体がこの問題に取り組み始めた。以前の国歌では逆に中性「thou dost(you do)」が使われていたが、1913年に「息子(son)」という語句が追加されたという。
最初に法案を提出した故マウリル・ベルランガー議員は歌詞変更で1800万人のカナダ人女性が国歌に含められると主張したが、保守派は「2013年の世論調査では65%の国民が変更に反対」だと主張し反対。その後提出された法案はリベラル派の支援で通過したが、同氏は筋萎縮性側索硬化症で死去。
閉じる
その他の最新記事