1月15日付
『BizPac Review』オンラインニュース(2009年設立の政治専門メディア)は、「日本で収監中の米海軍中尉の妻、DODは夫を“見捨てた”として、“想像を絶する扱い”を糾弾」と題して、米テレビ報道番組に出演した同将校の妻が、本来所属する将兵を守るべきDODはむしろ同盟国の利益を優先している、と非難していると報じた。
米海軍のリッジ・アルコニス中尉(35歳)は目下、急性病態だったために死亡交通事故を起こしてしまったにも拘らず、無謀運転の罪で日本の刑務所に収監されている。...
全部読む
1月15日付
『BizPac Review』オンラインニュース(2009年設立の政治専門メディア)は、「日本で収監中の米海軍中尉の妻、DODは夫を“見捨てた”として、“想像を絶する扱い”を糾弾」と題して、米テレビ報道番組に出演した同将校の妻が、本来所属する将兵を守るべきDODはむしろ同盟国の利益を優先している、と非難していると報じた。
米海軍のリッジ・アルコニス中尉(35歳)は目下、急性病態だったために死亡交通事故を起こしてしまったにも拘らず、無謀運転の罪で日本の刑務所に収監されている。
同中尉の妻であるブリタニー・アルコニス氏がこの程、DODから自身や家族が受けた扱いは“想像を絶するもの”だと糾弾した。
同将校は横須賀基地に所属しているが、一昨年5月、富士登山後に運転していたところ、急に意識を失って運転操作が困難になり、結果として2人が死亡する事故を起こしてしまっていた。
2021年10月、日本の裁判所は無謀運転の罪との有罪判決を下したため、同中尉は日本の刑務所に収監されている。
そこでブリタニーは1月15日、『Foxニュース』(1996年開局)の報道番組「Fox & Friends Weekend」(1998年放送開始)に出演して、“夫は急に失神してしまい、運転操作が不可能となり、結果として事故を起こしてしまった”としたが、“心臓発作、卒中、その他発作のような急性病態が理由の場合、米国はもとより日本でも罪に問われないはずなのに、夫は収監されたままだ”と訴えた。
その上で彼女は、“夫が所属するDODが管轄当事者として関与してくれることを望んでいたが、動こうとはしてくれなかった”とし、“DODからは、彼らの任務は日本やその他同盟国を守ることだと言われたことから、夫よりも米海軍や同盟国の利益が優先されると言われたことに等しい”と嘆いた。
彼女の訴えを聴いた同番組共同司会のピート・ヘグセス氏(42歳)は、“国を守るために尽くしている将兵に対して、DODの扱いは余りにも惨く、どれ程裏切られたと感じるか”と同情するコメントをした。
これに対してブリタニーも、“十年余りも国のために人生を捧げてきたのに、DODは夫や私たち家族も見捨てており、これは想像を絶する話だ”と涙ながらに語った。
同将校の救済を訴える運動を行っているマイク・リー上院議員(51歳、ユタ州選出共和党員、2011年初当選)は昨年12月22日、“リッジ・アルコニス中尉救済のために、同僚上院議員らにも立ち上がって欲しい”とツイートしている。
同議員は更に1月15日、ブリタニーのテレビ番組での訴えを受けて、“アルコニス中尉の事件は全く複雑な事態ではなく、何ヵ月も前に解決されているべき問題だ”とした上で、“同中尉が守ろうとしたDODや同盟国に見捨てられた、と感じているだろうことは想像に難くない”とも発言している。
なお、彼女は、“バイデン大統領及びカマラ・ハリス副大統領(57歳、2021年就任)が本件について直接日本の首相に話してくれている”と聞いているようで、今週、直接会話できたラーム・エマニュエル駐日大使(63歳、2022年末就任)からも、“年初の多忙な時期ながら、本件について前進させるべく時間を割いており、慎重を要するが希望は持てる、と説明してくれた”と言及している。
(注)日米地位協定:日本と米国との間の「相互協力及び安全保障条約」第六条に基づく、施設及び区域並びに日本における米国軍隊の地位に関する協定。1960年日米安全保障条約改定と同時に制定。
閉じる