世界ガバナンス研究グループ、世界人口ランキングのトップ12ヵ国は軒並み「民主的説明責任指標」低下と発表【フランスメデイア】(2024/05/17)
世界各国のガバナンス研究グループが直近で公表したデータによると、世界人口ランキング(注後記)のトップ12ヵ国の「民主的説明責任指標(ベルググリューン・ガバナンス・インデックス、BGI)」が軒並み低下しているという。
5月16日付
『AFP通信』は、世界ガバナンス研究グループの直近の評価データについて詳報している。
世界各国のガバナンス研究グループは5月15日、2010年から2021年にかけてのBGI変遷についてのデータを公表したが、それによると世界人口ランキングトップ12ヵ国(人口計47億7千万人、世界総人口81億人の約59%)におけるBGIが軒並み低下しているという。
カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校ラスキン公共政策大学院(1994年創立)のヘルムート・アンハイアー社会学教授(70歳)率いる研究グループが発表したもので、対象全145ヵ国のBGIを評価したものである。...
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5月16日付
『AFP通信』は、世界ガバナンス研究グループの直近の評価データについて詳報している。
世界各国のガバナンス研究グループは5月15日、2010年から2021年にかけてのBGI変遷についてのデータを公表したが、それによると世界人口ランキングトップ12ヵ国(人口計47億7千万人、世界総人口81億人の約59%)におけるBGIが軒並み低下しているという。
カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校ラスキン公共政策大学院(1994年創立)のヘルムート・アンハイアー社会学教授(70歳)率いる研究グループが発表したもので、対象全145ヵ国のBGIを評価したものである。
「民主主義への挑戦」と題した96ページにわたる評価報告書によると、世界人口トップ12ヵ国のうち、インド(80から62に悪化)・中国(28から20へ悪化)・米国(95から86へ悪化)・インドネシア・ブラジル・バングラデシュ・ロシア・フィリピン(編注;注後記「国連最新データ」では13位)の8ヵ国は、2010年から2021にかけてBGIが8~18ポイントも大幅に悪化している。
次いで、パキスタン・ナイジェリア・メキシコ・日本の4ヵ国も評価が下がっているが、2~4ポイントと比較的僅少であった。
また、全145ヵ国の平均値も、2010年の67から2021年には65と若干低下している。
2000年から2010年にかけてでは、64から67に上昇していた。
一方、人口ランキング13位のエチオピア(編注;注後記「国連最新データ」では10位)は、指標自体は低いものの、36から49へと大幅上昇していて、人口ランキング上位25ヵ国中唯一の改善国であった。
これらBGI評価結果について、アンハイアー主任教授は、“仮に評価値の悪化が僅かであっても、その僅かな評価減少がやがて大きな下落へとつながっていく可能性が高い”と警鐘を鳴らしている。
なお、インド・中国の他、大きく評価値を下げたのはヴェネズエラ・タイ・トルコ・イエメン・ロシアであった。
なおまた、BGIが最も良かったのはデンマーク(人口ランキング114位590万人)の99で、最悪だったのはシリア(同57位2,430万人)の14であった。
(注)世界人口ランキング:国連人口基金の「世界人口白書2024年」によると、①インド14億4,170万人、②中国14億2,520万人、③米国3億4,180万人、④インドネシア2億7,980万人、⑤パキスタン2億4,520万人、⑥ナイジェリア2億2,920万人、⑦ブラジル2億1,760万人、⑧バングラデシュ1億7,470万人、⑨ロシア1億4,400万人、⑩エチオピア1億2,970万人、⑪メキシコ1億2,940万人、⑫日本1億2,260万人、⑬フィリピン1億1,910万人、⑭エジプト1億1,450万人
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ネパール最高裁、同国政府に今春のエベレスト他ヒマラヤ山脈登頂許可制限を命令【フランスメデイア】(2024/05/13)
ネパール(1768年建国)の最高裁が同国政府に対して、遭難事故等を減少させるため今春のエベレスト含むヒマラヤ山脈登頂許可証発行を制限すべしとの裁定を下した。
5月12日付
『AFP通信』は、ネパール最高裁がこの程、今春のエベレスト等への登頂許可を制限するよう命じたと報じている。
ネパール最高裁が同国政府に対して、今春の山開きに際して、エベレスト含むヒマラヤ山脈への登頂許可証を従来より制限するよう命じたことが判明した。
本件を請願していたディーパク・ビクラム・ミシュラ弁護士が5月10日に明らかにしたもので、世界最高峰(注後記)のうちネパール国内の8峰への登山者が多過ぎることが原因で、死亡遭難事故が頻発していることが請願の理由だとしている。...
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5月12日付
『AFP通信』は、ネパール最高裁がこの程、今春のエベレスト等への登頂許可を制限するよう命じたと報じている。
ネパール最高裁が同国政府に対して、今春の山開きに際して、エベレスト含むヒマラヤ山脈への登頂許可証を従来より制限するよう命じたことが判明した。
本件を請願していたディーパク・ビクラム・ミシュラ弁護士が5月10日に明らかにしたもので、世界最高峰(注後記)のうちネパール国内の8峰への登山者が多過ぎることが原因で、死亡遭難事故が頻発していることが請願の理由だとしている。
同国政府はこれまで、ヒマラヤ山脈登頂を希望する海外のアルピニストらに対して、入山料1万1千ドル(約170万円)を収めれば自動的に許可証を発行していた。
昨年は、エベレスト登頂申請478件(これまでの最多記録)含めて945件の許可証を発行している。
しかし、昨年発生した死亡遭難事故11件のうち、少なくとも4人の犠牲者は、登頂時の混雑(氷点下の山頂で何時間も待たされ、健康を害する程酸素不足に陥る等)が原因であった。
同弁護士は『AFP通信』の取材に答えて、“裁判所は、ネパールの山岳地帯の環境保全に関する国民の懸念について理解を示してくれた”と述べた。
更に、“廃棄物管理と環境保全対策についても、具体的指示を下した”とも言及している。
また、ヘリコプターの使用についても、緊急救助のみに制限されている。
なお、今回明らかにされたのは判決文骨子のみであるため、全文が明らかにされるまで、登頂許可証の上限を何件に抑えるように命じたのか等、詳細はまだ不明である。
(注)世界最高峰:①エベレスト:8,849m(ネパール)、②K2:8,611m(中国)、③カンチェンジュンガ:8,586m(インド)、④ローツェ:8,516m(ネパール)、⑤マカルー:8,481m(ネパール)、⑥チョ・オユー:8,201m(ネパール)、⑦ダウラギリ:8,167m(ネパール)、⑧マナスル:8,163m(ネパール)、⑨ナンガ・パルバット:8,125m(ネパール)、⑩アンナプルナ:8,091m(ネパール)
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