米大統領選で共和党指名確実のドナルド・トランプ氏が選挙戦の片腕となる副大統領候補にインディアナ州のマイク・ペンス知事を選出する可能性が高いとの報道が出た。正式発表はニースでテロが起きたため延期されている。民主党では、バーニー・サンダース上院議員は本選までの撤退はしないが、前国務長官ヒラリー・クリントン候補の支持をやっと表明し挙党態勢をアピールしている。
7月14日付
『ロイター通信』は「トランプ氏、延期の副大統領発表、インディアナのペンス氏との見方」との見出しで次のように報道している。
・金曜予定されていた副大統領候補の発表を仏ニースで起きたトラックによるテロ事件発生で急きょ延期した。共和党の情報によると、副大統領候補はインディアナ州のマイク・ペンス知事と見られている。
・イスラム教徒入国禁止の主張には意義を唱える保守派のため共和党の調和をねらうトランプの片腕としては適任。...
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7月14日付
『ロイター通信』は「トランプ氏、延期の副大統領発表、インディアナのペンス氏との見方」との見出しで次のように報道している。
・金曜予定されていた副大統領候補の発表を仏ニースで起きたトラックによるテロ事件発生で急きょ延期した。共和党の情報によると、副大統領候補はインディアナ州のマイク・ペンス知事と見られている。
・イスラム教徒入国禁止の主張には意義を唱える保守派のため共和党の調和をねらうトランプの片腕としては適任。マンハッタンで同氏を正式発表の予定であったが、ツイートで仏のテロに配慮し延期を宣言した。「FOXニュース」に延期日は金曜発表とした。
・過去テロに関与した国からのイスラム教徒の移民入国禁止を唱えたトランプ氏は、仏のテロを受け、イスラム兵との闘いに世界一丸で立ち向かわなければならないと述べた。
・「FOXニュース」に対し、最終候補3名(ペンス氏他ニュート・ギングリッチ氏やクリス・クリスティー氏)の名をあげ、副大統領候補選びに関しては、「最後で最後の決断」はまだとした。
7月13日付
『ヤフーニュース』は「期待以上の候補とサンダースが遂にクリントンを支持」との見出しで以下の様に報道している。
・抱擁と握手をしクリントン氏の支持を表明。支持者に対し、次の我らの「政治改革」はクリントン氏の支持だと強調。クリントン氏を支持する理由を最大限明確にするまでこの日を待ったとした。
・この選挙戦はトランプ対クリントン対サンダースの戦いでなく、国民全体が危機を乗り越える必要があるためである。本選ではクリントン選出が適任だと述べた。
・クリントン氏は、今後4か月の選挙はサンダースを味方につけて「もっと楽しめる」と述べた。サンダースの主張である、TPP反対、最低賃金上昇の取り込んだ挙党態勢をアピールした。
・2人の団結を見たサンダース支持者には、「クリントンは不支持の象徴」とけぎらう者や逆に「(予想だにしなかった)クリントンの言葉にサンダースを感じた」という者もいた。
・最新の調査では、サンダース支持票の多くはクリントン票に流れる予測だが、クリントン氏の誠実さにおいては一定の制限がかかる。
・ジェンフォワードの最新調査では、18~30歳の有権者でサンダースを熱狂的に支持した若者はクリントンに流れにくくなっていると判明。国全体の若い黒人、アジア系はクリントン支持の模様だが、白人とヒスパニック系で苦戦。
7月14日付米
『11alive』は「トランプの副大統領候補、インディアナ州知事マイク・ペンスはどんな人?」との見出しで次の様に報道している。
・2001~2012年まで6期務めた政治家マイク・ペンス氏は、敬虔なキリスト教徒で、政治信条は政党由来でなく宗教が一番に来ており、特徴的には、キリスト教徒、保守派、共和党の順番の人。
・断固とした中絶反対派であり、宗教の自由に反対、同性婚に反対。「コンサーヴァティヴ・マインド(保守的思想)」の著者で近代保守主義の支持者ラッセル・カークに強い影響を受けている。JFKの崇拝者。
・熱心なカソリックだが政治的家庭に育ったわけでない。JFKとマーチン・ルーサーキングが政治への関心を高めた。1980年はジミー・カーターに投票(当時民主党現職大統領・同年はロナルド・レーガンに落選)。政治的思想が婚期あたりに変わり、共和党へ。
・ペンス氏は移民に関する考えは家族の経験に基づくと述べていた。祖父は1900年代初め「エリス島」から入植したアイルランド移民でシカゴのバス運転手だった。移民問題では他の保守派の政治家と同じ考えを持っている。2014年のオバマ大統領が大統領権限で進めていた移民制度改革(米国籍や合法的な滞在資格がある子供を持つ不法移民の強制送還を免除する政策)に対し、複数の州政府が違憲だとしたオバマ政権提訴に参加。最近ではシリア難民のインディアナ州定住に反対していた。
・ペンス氏の礼儀正しい振る舞いはトランプ氏のそれとは対極をなす。だが、初期である1988年と1990年の知事選では、ネガティブキャンペーンをしていた。(後に後悔していると発言)
・法人税減税によりインディアナ州の経済を活性化。現在同州は全国で7番目に法人税が低く、2021年までには6.5%から4.9%にする法案に署名。ペンス氏就任後の同州の失業率が低下。
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