安倍晋三首相は9月11日、「安定と挑戦」を掲げて内閣改造と党役員人事を行うことを明らかにしている。日韓関係が戦後最悪になっていることもあってか、韓国側から厳しい批判の声が上がっている河野太郎外相の交代の有無について、特に注目されている。
9月4日付米
『ロイター通信』:「茂木経済再生相が外相候補のトップと
『讀賣新聞』が報道」
『讀賣新聞』は9月4日、安倍晋三首相が予定している9月11日の内閣改造で、茂木敏充経済再生相が外相に抜擢される可能性を報じた。
ただ、茂木氏は、現在最終段階を迎えようとしている、ロバート・ライトハイザー米通商代表との日米貿易交渉を担っており、引き続きこの任務に当ることも考えられるという。
なお、安倍首相は、内閣改造に当って“安定”と“挑戦”を掲げていることから、麻生太郎財務相と菅義偉官房長官は留任させる一方、若手の起用を検討している模様である。
同日付中国『新華社通信』:「安倍首相、来週内閣改造と党役員人事を予定」
安倍首相は9月3日、9月11日に内閣改造と自民党役員人事を行う予定であると発言した。
元々9月10日を考えていたが、今週ロシア極東を訪問し、ウラジーミル・プーチン大統領と会談する等日程が詰まったことから、1日余裕を持たせたものとみられる。
そこで注目されるのが茂木経済再生相で、厳しい日米貿易交渉をまとめ上げつつことが高く評価され、目下同様に対外交渉上の重要ポストとされる外相に抜擢される噂が流れている。
なお、安倍首相は、昨年10月以来の内閣改造となることに関し、今年7月の参議院議員選挙で強い支持を得たことから、同政権の公約を実現するための布陣にしたいと述べている。
同日付韓国『韓国経済新聞』:「“無礼な発言”の河野外相の交代が有力」
9月11日に安倍首相が予定している内閣改造で、河野太郎外相が退いて、茂木経済再生相が起用される案が浮上している。
河野外相は、今年7月、南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使に対して、“極めて無礼だ”と強い口調で話したり、また、光復説(8月15日)の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の演説に対しては、“国際法違反の状況を是正するよう求める”と発言して、過去史問題について反省する気配をみせていない。
日本の野党代表からは、“韓国のプライドを傷つけるようなやり方は、外交上の失敗”と非難されている。
一方、茂木氏については、難しい日米貿易交渉で手腕を発揮したとして、安倍首相から高い評価を受けていると言われている。
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