オーストラリア首相;対中牽制を目論んで菅新首相への最初の訪問首脳に【欧米メディア】
既報どおり、オーストラリア(豪州)は、スパイ容疑や新型コロナウィルス(COVID-19)感染症、更には貿易問題で中国との対立が深刻化している。そこで、スコット・モリソン首相(52歳、中道右派の自由党々首)は、安倍晋三前首相(66歳)の提言で始まった“自由で開かれたインド太平洋構想”に基づく中国包囲網を更に強化すべく、菅義偉新首相(71歳)への最初の訪問者に名乗りを上げた。
11月12日付
『ロイター通信』:「豪州のモリソン首相が菅新首相の最初の訪問首脳に」
豪州のスコット・モリソン首相は11月12日、来週訪日して菅義偉首相と会談すると発表した。
菅新首相にとって、初めての外国首脳受け入れとなる。
モリソン首相はキャンベラでの記者会見席上、“菅新首相の最初の訪問者になることは光栄だ”と表明した。
同首相は訪日後、同じく英連邦加盟国のパプアニューギニアに回ってジェームズ・マラペ首相(49歳)と会談する予定である。...
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11月12日付
『ロイター通信』:「豪州のモリソン首相が菅新首相の最初の訪問首脳に」
豪州のスコット・モリソン首相は11月12日、来週訪日して菅義偉首相と会談すると発表した。
菅新首相にとって、初めての外国首脳受け入れとなる。
モリソン首相はキャンベラでの記者会見席上、“菅新首相の最初の訪問者になることは光栄だ”と表明した。
同首相は訪日後、同じく英連邦加盟国のパプアニューギニアに回ってジェームズ・マラペ首相(49歳)と会談する予定である。
なお、同首相は帰国後、COVID-19感染防止対策措置に伴い、2週間の自主隔離が義務付けられるため、議会にはオンラインを通じて出席することになる。
同日付『豪州AP通信』:「スコット・モリソン首相、来週日本とパプアニューギニア訪問」
モリソン首相は11月12日の記者会見で、“(COVID-19感染流行の制限下)直近数ヵ月間、各国首脳との電話会談で多くの問題について協議を重ねている”と表明した。
そして、“(この一環で)この度首相に就任した菅氏と直接会って協議することは重要である”とし、“最初の訪問者となることも、日本との関係構築から意義深い”と言及した。
更に、同首相は、“米国とインドを含めたクアッド(四ヵ国戦略対話、2007年に安倍前首相提唱で成立)において、日豪関係は重要さを増している”とし、“日豪両国の関係強化を図ることで、豪州の利益にもなるよう日本側と協議していく”とも付言した。
なお、同首相は、来週の日本、パプアニューギニア訪問前、今週末(11月13~15日、ハノイ)に開催される東南アジア諸国連盟(ASEAN)・東アジアサミット(注後記)にオンラインで参加する予定である。
(注)東アジアサミット:将来の東アジア共同体(欧州共同体に匹敵する地域連合)の創設を視野に入れて2005年に開始された首脳会議。加盟国はASEAN10ヵ国+日中韓3ヵ国。
2007年の第2回サミットから豪州・NZ・インドが加わり16ヵ国に、そして、2011年の第6回から米国・ロシアが加わって計18ヵ国になっている。
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最近の南シナ海情勢-仏印首脳は航行の自由作戦支持を表明、一方、豪州はASEAN首脳を迎えて連携強化【米・英国メディア】
3月4日付Globali
「米海軍、習近平王国樹立を前に南シナ海覇権は許さじと大艦隊派遣(2)」の中で、次のように報じた。すなわち、領有権争いのあるフィリピンに立ち寄った米海軍艦隊は、次に、同じく領有権問題を抱えるベトナムに向かった。一方、米同盟国の英国及びフランス海軍も、米海軍の“航行の自由作戦(FONO)”を支持すべく、両国船隊を南シナ海に送ることを決定している。そしてこの程、フランス大統領が訪印の上、両国としてFONOを支持する共同声明を出し、また、豪州首相が東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳をシドニーに迎えて、連携強化を図る等、対中包囲網を拡げようとしている。
3月12日付米
『Yahooニュース米国版』(
『AP通信』配信):「最近の南シナ海情勢」
中国はこれまで、水産・石油・天然ガス資源が豊富な南シナ海を我が物にしようと、周辺小国を経済力・軍事力で黙らせてきている。
この中国覇権は許さじと、特に米国が表立って反対してきているが、同じく中国進出を面白く思っていないインドや豪州も、中国貿易依存はさておき、様々な抵抗を見せ始めている。...
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3月12日付米
『Yahooニュース米国版』(
『AP通信』配信):「最近の南シナ海情勢」
中国はこれまで、水産・石油・天然ガス資源が豊富な南シナ海を我が物にしようと、周辺小国を経済力・軍事力で黙らせてきている。
この中国覇権は許さじと、特に米国が表立って反対してきているが、同じく中国進出を面白く思っていないインドや豪州も、中国貿易依存はさておき、様々な抵抗を見せ始めている。
・仏印首脳、インド洋での両国連携強化を確認
訪印中のフランスのエマニュエル・マクロン大統領(40歳)は3月10日、インドのナレンドラ・モディ首相(67歳)との間で、最近特にインド洋に進出してきている中国を牽制するため、両国が連携してFONOを支持し、同海域の航行船舶の監視等に協力して当ることを確認した。
米国は、インド・太平洋における中国進出を食い止めるため、インドの対応に期待しており、インドも、米国の他、フランスや豪州の海洋安全保障での協力を仰いでいる。
なお、フランスはインド洋に3ヵ所-海外県のレユニオン・マヨット、海外領土のフランス領南方・南極地域を抱えていて、100万人程のフランス人が暮らしている。
・中国、南シナ海の防衛強化が必要と表明
中国軍事科学研究院副校長の荷雷(フー・レイ)中将は先週、中国主権擁護のため、南シナ海人工島に戦闘機等を含む防衛設備を完備させる必要があると表明した。
また、王毅(ワン・イー、64歳)外交部長(外相に相当)は3月8日朝、中国が目下ASEAN諸国と、南シナ海における行動規範(COC)詳細を詰めようと対話している最中なのに、米国やその同盟国が余計な邪魔をしようとしていると非難する声明を発表した。
一方、3月13日付英『デイリィ・メール・オンライン』(『豪州AP通信』配信):「ターンブル豪首相、ASEAN首脳をシドニーに迎えて首脳会議開催」
マルコム・ターンブル首相(63歳)は今週、ASEAN首脳をシドニーに招いて、連携強化を図る一環で首脳会議を開催する予定である。
同会議は3月16日から始まり、南シナ海問題、対北朝鮮制裁、更には貿易自由化などについて協議される。
ただ、同首相が人権問題や資金清浄問題を強く推すと、反発が予想される。
・カンボジアで33年間政治のトップとして君臨するフン・セン首相(66歳)は、人権問題の講義など聞きたくないと主張。
・ロヒンギャ族難民問題を抱えるミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問(72歳)には耳が痛い話。
・1MDB(マレーシア国内産業の振興・多角化を目的とした政府系投資会社)の不正資金問題は、マレーシアのナジブ・ラザク首相(64歳)としても、触れられたくない話題。
なお、麻薬撲滅運動に関わる超法規的殺人問題で国際社会から糾弾されている、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領(72歳)は、今回の首脳会議への参加を見合わせている。
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