中国南部、大雨による洪水で約3800万人に被害(2020/07/13)
中国南部を中心に続いている豪雨により多くの省で河川の水位が急激に上昇し、約3800万人に影響が出ているという。国営メディアは12日、今後数日はさらに多くの雨が予想されると報じている。
カタールの
『アルジャジーラ』によると、中国国営放送の中国中央テレビは、中国南部にある広西チワン族自治区の栄川沿いの水位が、土曜日の朝から降った大雨で、警報レベルとなる水位よりも5.04メートル上回る水位を記録したと報じた。
また四川省アバ県では、何日にもわたる激しい雨によって堤防が決壊し、約60メートルの道路が破壊されたという。
同放送局は更に、江西省南部の関係当局が、中国最大の淡水湖として知られる鄱陽湖での深刻な洪水を予想していると付け加えた。...
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カタールの
『アルジャジーラ』によると、中国国営放送の中国中央テレビは、中国南部にある広西チワン族自治区の栄川沿いの水位が、土曜日の朝から降った大雨で、警報レベルとなる水位よりも5.04メートル上回る水位を記録したと報じた。
また四川省アバ県では、何日にもわたる激しい雨によって堤防が決壊し、約60メートルの道路が破壊されたという。
同放送局は更に、江西省南部の関係当局が、中国最大の淡水湖として知られる鄱陽湖での深刻な洪水を予想していると付け加えた。湖の水位は前例のないペースで上昇しており、先週末には、1998年の最高記録を超え、警戒レベルの19.5メートルをはるかに上回る22.65メートルに達している。
江西省では既に520万人に影響が出ており、43万人が緊急避難しているという。
また中国中央部の湖北省の郡でも、洪水警戒レベルを最も高い洪水警報に引き上げている。湖北省黄石市の陽新県では、雨季の始まり以降5回に渡って大雨となり、6月8日から7月10日までの間に、その時期の平均雨量のほぼ2倍が降っている。
インド『NDTV』によると、中国当局は、7月12日の時点で、江西省、安徽省、湖北省、湖南省を含む27の地域で洪水が起こり、3790万人が被害を受け、141人が死亡または行方不明になっており、225万人が緊急避難したと発表した。
長江を含む多くの川は、何週間にもわたる集中豪雨で水位が急騰しており、中国当局は洪水警戒レベルを4段階中2番目に高い「2」に引き上げた。
洪水により28,000を超える建物が破壊され、被害額は822億元(約1兆2千億円)と推定されている。
国家発展改革委員会は土曜日、中国政府が洪水の被害を受けた地域の災害救援に約4,420万ドル(約47億円)を割り当てると発表した。
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したたかな中国、アフリカ諸国囲い込み盤石化のため中国・アフリカサミット開催【米・中国メディア】(2020/06/17)
5月20日付Globali「
したたかな中国、ウィルス禍で欧米からの中国批判に対抗すべく、改めてアフリカ諸国の囲い込みを画策」で報じたとおり、世界保健機関(WHO)等においてアフリカ諸国からの支持を取り付けるべく、途上国支援の一環で今後2年間でWHOに20億ドル(約2,140億円)の供出をぶち上げただけでなく、新たにアフリカ諸国における30の病院建設を支援するとアピールした。そしてこの程、アフリカ諸国の囲い込みを更に盤石化するため、中国・アフリカ首脳会議(サミット)を開催することとしている。
6月17日付米
『CGTNアメリカ(中国中央テレビ国際ネットワーク米支局)』:「習近平国家主席、新型コロナウィルス(COVID-19)感染問題で協調するため中国・アフリカサミットを主導」
習近平(シー・チンピン)国家主席は、6月17日に北京で開催される中国・アフリカサミットの冒頭で演説を行う。
中国外交部(省に相当)が6月16日にリリースした声明によると、COVID-19感染流行問題でアフリカ諸国への具体的支援策を協議するため、同サミットを開催することが決まったという。...
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6月17日付米
『CGTNアメリカ(中国中央テレビ国際ネットワーク米支局)』:「習近平国家主席、新型コロナウィルス(COVID-19)感染問題で協調するため中国・アフリカサミットを主導」
習近平(シー・チンピン)国家主席は、6月17日に北京で開催される中国・アフリカサミットの冒頭で演説を行う。
中国外交部(省に相当)が6月16日にリリースした声明によると、COVID-19感染流行問題でアフリカ諸国への具体的支援策を協議するため、同サミットを開催することが決まったという。
オンライン会議形式ではあるが、同サミットには、アフリカ諸国首脳はもとより、国連事務総長及びWHO事務局長も出席するという。
アフリカ疾病管理予防センター(2016年設立)発表によると、アフリカ全土でのCOVID-19感染者は25万1,866人、死者は6,769人に上る。
中国は今年3月初めから、検査キットや防護具等の医療用品を50ヵ国以上のアフリカ諸国とアフリカ連合(2001年発足、加盟55ヵ国、本部はエチオピア/アディスアベバ)に提供し、また、7つの医療チームを派遣して、地元の医療従事者に感染症対策の支援を行ってきている。
更に中国は、主要20ヵ国(G-20)とともに、77ヵ国の途上国の債務弁済停止受け入れを表明している。
なお、習国家主席は、5月に開催されたWHO総会において、COVID-19支援策の一環で、今後2年間で20億ドルを供出すると発表している。
また、王毅(ワン・イー)外交部長(外相に相当)も、“中国とアフリカ諸国との連携は重要事項である”として、“今後も真っ先にアフリカ諸国宛に支援の手を差し伸べる”と強調した。
同日付中国『チャイナ・デイリィ』紙:「中国とアフリカ諸国が感染症問題でサミット開催」
中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は6月16日、オンラインで6月17日に中国と南アフリカ主導で開催される中国・アフリカサミットは、今年の議長国となるアフリカ連合とセネガル(アフリカ西南端)が取り仕切ると発表した。
これに続いて、同部趙立堅(チョウ・リーチャン)報道官が、今回のサミットでCOVID-19感染症対策に関わる協力関係が主議題になると付言した。
なお、スーダン(北東アフリカ)のオメール・ガマー=エディン外相は『新華社通信』のインタビューに答えて、“COVID-19感染問題で、中国による医療用品の提供と医療チームによる地元支援に感謝している”と表明している。
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