中国中央テレビ(CCTV)では8.2トンの月観測ロケット「嫦娥5号」が月に着陸する様子を放映し、コントロール画面の前でプロジェクト担当者たちが歓声を上げている様子も映し出した。
この成功はで、2030年までに宇宙飛行士を月に送り込むことを計画している、中国宇宙開発プログラムにおいての大きな躍進となる。
2019年初めに世界で初めて月の裏側に観測ロケットを着陸させたことに次ぐ、大きな快挙に相当する。...
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中国中央テレビ(CCTV)では8.2トンの月観測ロケット「嫦娥5号」が月に着陸する様子を放映し、コントロール画面の前でプロジェクト担当者たちが歓声を上げている様子も映し出した。
この成功はで、2030年までに宇宙飛行士を月に送り込むことを計画している、中国宇宙開発プログラムにおいての大きな躍進となる。
2019年初めに世界で初めて月の裏側に観測ロケットを着陸させたことに次ぐ、大きな快挙に相当する。
月観測ロケットの名前「嫦娥(じょうが)」は中国の神話上の月の女神に因んだもので、11月24日火曜日に打ち上げられたが、目的は月表面を2mの深さまで掘って月の岩石を約2㎏採集することにある。
これらの岩石標本採集は、旧ソ連や米国の月標本採集の狙ったものより地質学的に新しい時代のものを狙っているという。今回の岩石採集結果は、これまでの月の歴史についての大きな謎に対するヒントを与えてくれるものと期待されている。
なお「嫦娥5号」は次に4個のパーツから構成されている。
まず、オービター(月の軌道を常時、回っている。)、着陸船(月に着陸する。)、
再上昇船(月表面からオービターへ)およびカプセル(地球に帰還する。)である。
月観測ロケットが、月で採集した岩石を再上昇船、オービターおよびカプセルを経由して地球へ持ち帰るのは12月の始めか中旬になるものと予測している。
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トランプ政権の対中国強硬政策が威力を増している。それに呼応するかのように、ほんの数年前まで中国と蜜月関係にあった東欧のチェコ(1993年にチェコスロバキアから分離して成立)が、やはり民主主義の方が重要だとして米国との連携に大きく舵を切っている。
8月19日付
『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』:「プラハでのポンペオ国務長官歓迎がチェコの中国離れを象徴」
マイク・ポンペオ国務長官(56歳)は先週、訪問先のプラハ(チェコ)で熱烈歓迎を受けた。
これは、チェコが、かつて蜜月関係にあった中国と袂を分かち、米国資本及び民主主義の価値の方を選択したことを意味する。
ほんの数年前までは、チェコ・中国間は双方の首脳が頻繁に行き来する等、大変な友好関係にあって、習近平(シー・チンピン)国家主席(67歳)が2016年3月に同国を訪問した際には、21発の礼砲(注1後記)で異例の歓迎を受けている。...
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8月19日付
『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』:「プラハでのポンペオ国務長官歓迎がチェコの中国離れを象徴」
マイク・ポンペオ国務長官(56歳)は先週、訪問先のプラハ(チェコ)で熱烈歓迎を受けた。
これは、チェコが、かつて蜜月関係にあった中国と袂を分かち、米国資本及び民主主義の価値の方を選択したことを意味する。
ほんの数年前までは、チェコ・中国間は双方の首脳が頻繁に行き来する等、大変な友好関係にあって、習近平(シー・チンピン)国家主席(67歳)が2016年3月に同国を訪問した際には、21発の礼砲(注1後記)で異例の歓迎を受けている。
そして、これを契機に、中国投資会社トップの葉簡明氏(イェ・チャンミン、43歳、民間企業大手の中国エネルギー・ファイナンス創始者、同社は2020年3月倒産)がプラハの大統領府ビル内に事務所を構える等、両国間は蜜月関係にあった。
しかし、葉氏が国際的スキャンダルを引き起こし、プラハから撤退するようになってから、両国間関係は悪化の一途を辿っている。
先週、アンドレイ・バビシュ首相(65歳)はポンペオ長官との共同記者会見に臨んだ際、中国は“自身が期待した程には全くチェコに投資しなかった”と非難した上で、“それに引き換え、米国からは2,500社余りが実際に投資し、当国に5万5千人以上の新規雇用を生み出してくれている”と称賛した。
一連の動きに関し、駐米チェコ大使館のハイネック・クモニチェック大使(57歳)は『VOA』のインタビューに答えて、“チェコは中国による投資が不十分で不満に思っている”とし、“目下は米国との連携強化方針で進んでいる”と明言した。
同大使によれば、チェコも米国も、“民主主義と人権は大原則、かつ外交政策において重要な柱のひとつ”と捉えているとした上で、“チェコのビロード革命(注2後記)を主導し、後に投票によって選出された最初の大統領に就任した故バーツラフ・ハベル氏(1936~2011年、人権擁護を求めた憲章77(反体制運動を象徴する文書)を起草)の遺産が脈々と伝え継がれている”と強調した。
これを象徴するかのように、バビシュ首相は会見で、ベラルーシで起こった不正選挙でアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65歳、1994年から長期政権)が再選された件に触れて、“チェコ近隣国でかかる事態が発生していることは遺憾である”とした上で、“ベラルーシ市民がチェコ市民と同様の自由の権利を堅持できるよう、欧州連合(EU)に具体的対応措置を求める”とも断言した。
これとは対照的に、中国は、欧州最後の独裁者と言われるルカシェンコ大統領を擁護しているとみられ、国営メディア『中国中央テレビ』が今週、反体制派のデモ行動の映像を流し、同大統領支持の姿勢を見せている。
また、同じく国営メディアの『環球時報』は、欧州の国々がこれまでの中国の貢献を蔑ろにして中国をのけ者扱いにしている、と嘆く記事を掲載した上で、同メディア主筆は、欧州各国は米国による“外交上の盾や戦略上の隷属者”になることを拒むべきだと要求している。
この主張に対して、クモニチェック大使は、“このような話はチェコ共産党々首からしか聞いたことがない”と一蹴した。
なお、同国共産主義者は、30年前の旧ソ連崩壊とともに発生したビロード革命を契機に一掃されており、チェコ共産党は上院議会では一席も獲得しておらず、また、下院においても近年は議席を大きく減らしている。
(注1)礼砲:国際儀礼上行われている、大砲を使用した軍隊における礼式の一種。空包を発射し、敬意を表明する。かつての大砲(前装砲)は連射ができず、再装填するには砲身の清掃や砲薬の充填などの作業が必要であったため、空砲の発射によって予め実弾が装填されていないことを証明し、敵意のないことを示すために行われたのが起源といわれている。礼砲の数は、受礼者の等級によって異なり、一般的には、元首・皇族;21発、副大統領・首相・国賓;19発、閣僚・特命全権大使・大将;17発等々、受礼者の等級によって異なる。
(注2)ビロード革命:1989年11月17日にチェコスロバキア社会主義共和国で勃発した、当時の共産党支配を倒した民主化革命。この革命は、1ヵ月後のルーマニア革命のように、大きな流血に至る事態は起こらなかったことから、軽く柔らかなビロード(ベルベット)の生地にたとえて名付けられた。
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