米・英・韓国・中国メディア;北朝鮮の暴走止まらずー5度目の核実験(2)(2016/09/12)
9月9日付
Globali「北朝鮮の暴走止まらずー5度目の核実験」で触れたとおり、北朝鮮は、8月末に漸く採択された、国連安全保障理事会の(度重なるミサイル発射への)非難声明に反発してか、あるいは、9月初めの主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)や東アジアサミットの機会を捉えて、日米中韓が連携して北朝鮮非難に当ろうとしていることに抵抗してか、通算5度目となる核実験を実施した。今度の実験で、小型化・軽量化された核弾頭を中~長距離弾道ミサイルに搭載できる技術を身に着けたと推測できることもあって、日米韓のみならず英仏も深刻に捉えて、更に厳しい追加制裁に向けて動き出した。一方、北朝鮮高官と親交のある元プロレスラーのアントニオ猪木参議院議員が、5度目の核実験実施前後に訪朝しており、この時期の訪朝について注目が集まっている。
9月10日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』記事引用):「韓国、北朝鮮の核開発能力が“格段に進歩”しているため新たな対応策が必要と主張」
「●韓国の外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)部長(外相に相当)は9月10日、北朝鮮の5度目の核実験で、核開発能力が格段に進歩していることが窺えるため、金正恩(キム・ジョンウン)委員長に、今の核・ミサイル開発の方針を変更せざるを得ない程耐え難い制裁を加えるべきだと主張。...
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9月10日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』記事引用):「韓国、北朝鮮の核開発能力が“格段に進歩”しているため新たな対応策が必要と主張」
「●韓国の外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)部長(外相に相当)は9月10日、北朝鮮の5度目の核実験で、核開発能力が格段に進歩していることが窺えるため、金正恩(キム・ジョンウン)委員長に、今の核・ミサイル開発の方針を変更せざるを得ない程耐え難い制裁を加えるべきだと主張。
●米国のバラク・オバマ大統領は、同盟国の日韓首脳と協調して新たな制裁決議採択に動くと表明し、中国にも同調するよう要求。
●中国は、国営メディアが北朝鮮を厳しく非難する記事を掲載しているが、政府としては静観。
●しかし、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、これ以上追加制裁を採択しても、危機回避に有効かは疑問だとし、北朝鮮を6ヵ国協議に引き入れる等の努力が必要と表明。」
同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「北朝鮮の5度目かつ“過去最大の”核実験を受けて、世界の主要国が厳しい追加制裁導入へ」
「●米英仏の呼び掛けで、国連安保理において“もっと厳しい制裁”を導入する方向で検討開始。
●国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、安保理が一致して、北朝鮮の暴走を速やかに止める行動に出ることが必要と強調。
●しかし、中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は、中国は北朝鮮に対して更なる制裁を科すべきかどうかまだ検討段階にないとコメント。」
同日付韓国
『KBSニュース』:「オバマ氏、核実験を非難して新たな厳しい制裁が必須と表
明」
「●オバマ大統領は、無謀な北朝鮮の行動に対して、関係各国が協調して、新たな制裁導入含めて、更に厳しい対応が必要と発言。
●また同大統領は、終末高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の導入含めて、今後とも同盟国の韓国の安全保障を支援していくとも表明。」
同日付中国
『上海ニュース』:「北朝鮮の5度目の核実験を受けて、米国が更なる制裁決議
に動き出す」
「●国連安保理は9月9日、北朝鮮の5度目の核実験を強硬に非難する声明を採択。
●更に、米英仏の主導で、新たな厳しい制裁の決議採択に向けて協議継続。」
一方、同日付英
『メール・オンライン』(
『AP通信』記事引用):「日本の元トップ・プロレ
スラーが北朝鮮高官を訪問」
「●日本の元トップ・プロレスラーの猪木寛至参議院議員は、北朝鮮が5度目の核実験を行った日の前後に平壌訪問。
●猪木氏は9月10日、北朝鮮の前外交部長で朝鮮労働党国際部長の李洙墉(イー・スヨン)氏と会談。
●同氏は、以前よりスポーツを通じて北朝鮮との交流事業に関与。」
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米・英・ロシア・韓国・中国メディア;北朝鮮、やはり強硬姿勢(2016/03/07)
3月3日付【
時流:北朝鮮・安保理やっと決議】及び同日付
Globali「国連が北朝鮮へ強い制裁」で報じたとおり、国連安全保障理事会が、北朝鮮による4回目の核実験と長距離ミサイルの発射に対して、過去最大規模の制裁決議を全会一致で採択した。しかし、予想どおり北朝鮮は、新たな国連制裁決議に対抗して、更に強硬な姿勢を取る考えを鮮明にしている。
3月4日付米
『Yahooニュース』(
『AFP通信』記事引用)の報道記事「北朝鮮、国連制裁決議を拒絶し、核抑止力強化を宣言」:
「・北朝鮮は3月4日、国連安保理決議は不公平、不法かつ不合理だとして、核兵器は引き続き堅持すると宣言。
・北朝鮮国営メディアによると、国防部(省に相当)は、核抑止力の強化が自国防衛の合法的手段であり、米国が敵対してくる限りこれを堅持すると発表。」
同日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)の報道「北朝鮮、国連制裁決議を受けて、核の威力を前面に」:
「・北朝鮮国営の朝鮮中央通信は3月4日、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が、核弾頭をいつでも発射できるよう準備命令を下したと報道。...
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3月4日付米
『Yahooニュース』(
『AFP通信』記事引用)の報道記事「北朝鮮、国連制裁決議を拒絶し、核抑止力強化を宣言」:
「・北朝鮮は3月4日、国連安保理決議は不公平、不法かつ不合理だとして、核兵器は引き続き堅持すると宣言。
・北朝鮮国営メディアによると、国防部(省に相当)は、核抑止力の強化が自国防衛の合法的手段であり、米国が敵対してくる限りこれを堅持すると発表。」
同日付米
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)の報道「北朝鮮、国連制裁決議を受けて、核の威力を前面に」:
「・北朝鮮国営の朝鮮中央通信は3月4日、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が、核弾頭をいつでも発射できるよう準備命令を下したと報道。
・金氏は、民族の自主権と生存権を守る唯一の方法は、核武力を質的・量的に更に強化することだとも発言。
・北朝鮮の脅威に対抗するため、米軍は終末高高度防衛ミサイル(THAAD)を韓国に装備しようとしているが、北朝鮮はもとより、中国とロシアもこれには反対。」
同日付英
『ザ・テレグラフ』紙の報道記事「金正恩、核弾頭を準備するよう命令」:
「・金正恩は、南北分断の朝鮮半島が危機的状態になったため、軍事対応を先制攻撃方式に切り替えると発言。
・朝鮮中央通信によれば、北朝鮮は3月3日、国連制裁決議を受けてすぐ、高性能小型ロケット弾を試射。
・韓国国防部は、北朝鮮発射の小型ロケット弾が60~90マイル(96~144キロメーター)東部沖に着水したと発表。」
同日付ロシア国営
『イタルタス通信』の報道記事「ロシア政府、北朝鮮の核兵器準備に懸
念表明」:
「・ロシア大統領府のドミトリィ・ペスコフ報道官は3月4日、北朝鮮が核弾頭発射の準備をすると発表したことについて、深刻に憂慮するとし、関係国に対しこれ以上緊張を高めないよう望むと表明。」
同日付韓国
『KBSニュース』の報道「北朝鮮、国連制裁決議に断固たる対応とると警告」:
「・北朝鮮政府報道官は3月4日、尊厳ある独立国家に対する理不尽な対応に対して、北朝鮮は断固たる態度で臨むと表明。」
また、同日付中国
『上海ニュース』の報道記事「北朝鮮の金第一書記、核戦争を警告」:
「・米国防総省のビル・アーバン報道官は、北朝鮮側の発表内容は承知しており、朝鮮半島の情勢について注意深く見守っていくと表明。
・また、北朝鮮に対し、いたずらに緊張を高めず、国際社会が求める非核化等を実行に移すよう強く求めていくとも発言。」
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