輸送用コンテナ船不足で、トイレットペーパーが世界的に品薄になる可能性(2021/03/28)
世界最大の紙パルプメーカーであるブラジルのスザノは、今後トイレットペーパーが不足する可能性があると警告している。経済の回復に伴い、世界各地への輸送に欠かせないコンテナや貨物船が不足していることが原因だ。
フランスメディアの
『BFMTV』は、今後トイレットペーパーが品薄になる可能性が再度懸念されていると報じている。原因は、コロナ禍による人々のパニック買いでなく、コンテナ船不足で、トイレットペーパーの製造に欠かせない原材料のパルプの輸送が滞ってしまっているためだという。
中国の経済活動と生産が予想を上回る速さで回復したことで、欧米の中国製品に対する需要が大きく伸びた。しかし、中国は、これらの貨物を世界に運ぶための十分なコンテナ持っていない。...
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『BFMTV』は、今後トイレットペーパーが品薄になる可能性が再度懸念されていると報じている。原因は、コロナ禍による人々のパニック買いでなく、コンテナ船不足で、トイレットペーパーの製造に欠かせない原材料のパルプの輸送が滞ってしまっているためだという。
中国の経済活動と生産が予想を上回る速さで回復したことで、欧米の中国製品に対する需要が大きく伸びた。しかし、中国は、これらの貨物を世界に運ぶための十分なコンテナ持っていない。また、新型コロナウイルスの流行を抑えるための規制により、多くのコンテナ船が港を離れることが出来ない状況も相まって、輸送の遅れが起こっている。
フランスメディア『RTL』は、こうした海運の問題により、十分な在庫がないメーカーは生産を制限せざるを得ない状況に陥り、トイレットペーパーの供給が世界的に滞る可能性が懸念されていると報じている。パルプ生産最大手のスザノのシャルカ社長は、「大量に輸出している南米の全ての企業が、このリスクに直面している」と指摘し、コンテナ船不足と「スエズ運河の座礁事故とが相まって、トイレットペーパーの供給量の減少を引き起こす可能性がある」と述べている。
米『ビジネスインサイダー』は、スエズ運河の事故により、トイレットペーパーだけではなく、コーヒーや家具などの輸入品も不足する可能性があると報じている。コンテナ船専門家のラース・ジェンセンさんは、「基本的に店頭で目にするものすべてが影響を受ける」と述べている。
例えば、パンデミックの影響で在宅勤務が広まったことで、家具業界が潤っている。しかし、家具の納品日に数ヶ月の遅れを伝えている家具メーカーが既に出始めているという。手づくりの家具は、多くのパーツを使用するため、一つでも欠けると生産そのものが止まってしまうためだ。
海運問題の解決の兆しがまだ見えない中、様々な品物の不足の可能性だけでなく、輸送運賃の上昇も懸念材料となっている。露メディア『ロシアトゥデイ』によると、経済コンサルティングの「キャピタル・エコノミックス」シニアグローバルアナリストのマクアダム氏は、コンテナ輸送コストは、2020年1月から2021年3月までの間にすでに250%も高騰しており、今後もさらに上昇することが予想されていると述べている。
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ロシアの農産物輸出、過去最高に(2021/03/15)
ロシアは、農産物輸出量が2020年に前年比20%増となり、2018年に打ち立てた記録を更新した。ソ連崩壊後初めて農産物の純輸出国にもなった。
露英字新聞
『モスクワタイムズ』によると、昨年、ロシアは307億ドル(約3兆3537億円)相当の農産物を海外に販売した。7,900万トンの穀物、肉、魚、野菜、乳製品、その他の製品を世界中に出荷した。いずれの数字もポストソ連時代の新記録であり、国内での豊作と世界的な食糧価格の上昇に後押しされたものである。収益は2019年に比べて20%増加し、食品の輸入額は297億ドルであったため、2020年にロシアは農産物の純輸出国となった。...
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露英字新聞
『モスクワタイムズ』によると、昨年、ロシアは307億ドル(約3兆3537億円)相当の農産物を海外に販売した。7,900万トンの穀物、肉、魚、野菜、乳製品、その他の製品を世界中に出荷した。いずれの数字もポストソ連時代の新記録であり、国内での豊作と世界的な食糧価格の上昇に後押しされたものである。収益は2019年に比べて20%増加し、食品の輸入額は297億ドルであったため、2020年にロシアは農産物の純輸出国となった。
穀物は依然としてロシアの輸出構成の中で最大の割合を占めており、重量ベースでは海外に輸出される農産品の半分以上を占め、全収益の3分の1をもたらした。昨年のロシアの穀物収穫量は、史上2番目の多さだった。
最も増加したのは肉類の輸出で、主に中国からの需要が増加したことで、前年比49%増の総額9億ドル(約983億円)を記録した。なお、ロシアの最大の農産物輸出先は中国が1位で、売上高の13%を占め、次いでトルコが10%、カザフスタンが7%となっている。ロシアは合計で150カ国に農産物を輸出した。
ロシアの農業部門は、ソビエト連邦初期から地政学的、安全保障的、経済的に重要な役割を果たしてきた産業であり、近年、プーチン大統領の主要な経済目標の一つとなっている。
大統領は、野心的な経済開発目標に基づき、今後3年間でロシアの農産物輸出量をさらに50%増加させたいと考えている。その一方で、ロシア経済誌「RBC」は、専門家達が数年以内の劇的な輸出量の増加は期待できないと予想していることを報じている。これには、価格が急速に上昇する中で、食料の供給過剰分を国内にとどめようとしているロシア政府が最近、農産物輸出に対する増税を行っていることが理由として挙げている。
露メディア『ロシアトゥデイ』や『スプートニク』によると、すべての主要品目で輸出量が増加したものの、魚介類は新型コロナウイルスのパンデミックによる価格の下落により、2.1%の減少となった。また、食品加工業の輸出も5.1%減となった。
ロシアの主要な農産物購入国は、中国、トルコ、カザフスタン以外に、エジプト、韓国、アゼルバイジャン、ウクライナ、パキスタン、ウズベキスタン、モンゴルなどが挙げられる。
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