米司法省、朝中の33名を起訴(2020/05/30)
米国司法省は28日、朝鮮貿易銀行がマネーロンダリングをしたとして、28名の北朝鮮人と5名の中国人を起訴した。対北朝鮮制裁違反事件としては最大規模のものである。
報道によると、朝鮮貿易銀行と中国やロシアにある朝鮮貿易銀行の支店が、250のダミー会社に支払ったようにして処理した金額は25億㌦にのぼり、北朝鮮の核兵器の開発のための資金となっていた。このようなマネーロンダリングは2013年から始まっており、今年の1月まで続いていた。2015年以降、米国はすでにいくつかの口座を凍結し、6300万㌦を没収している。
33名はマネーロンダリングなど10近い罪状で訴えられている。...
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報道によると、朝鮮貿易銀行と中国やロシアにある朝鮮貿易銀行の支店が、250のダミー会社に支払ったようにして処理した金額は25億㌦にのぼり、北朝鮮の核兵器の開発のための資金となっていた。このようなマネーロンダリングは2013年から始まっており、今年の1月まで続いていた。2015年以降、米国はすでにいくつかの口座を凍結し、6300万㌦を没収している。
33名はマネーロンダリングなど10近い罪状で訴えられている。起訴された者の多くは銀行員で、朝鮮貿易銀行の2名の前頭取や2名の前副頭取も含まれている。うち1名は朝鮮の情報機関でかつて仕事をしていた。
米国の北朝鮮問題の専門家は、誰を引き渡すのか、いくら没収されるのかなどで、北朝鮮にとって大きな打撃となるだろうと語った。『ロイター社』はこれによって、米朝関係がさらに悪化し、米朝首脳による非核化のための交渉は一層膠着状態に陥り、両国の摩擦はさらに激化するだろうとみなしている。米国の国務省と財務省は先月北朝鮮の違法行為に警告を発しており、とくに北朝鮮が金融領域で、数年にわたってハッキングなどで、資金を盗んでいる、としていた。
『ロイター』によると、北朝鮮の外交部は29日、「米国が核やミサイル、人権問題に加えて北朝鮮がマネーロンダリングをしているということで、朝鮮の名誉を毀損し、朝鮮を動揺させようと企図するものだ」との声明を発表した。中国の外交部の趙立堅報道官は29日に「中国は、米国が国内法を根拠として、中国の組織や個人を弾劾しようとすることに断固反対する」と述べている。
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ミャンマーでロヒンギャ取材のロイター記者への判決(2018/08/27)
ミャンマーでイスラム教徒少数民族ロヒンギャを取材していたロイター記者が昨年逮捕され、国家機密法違反で起訴されており、その判決が注目されていたが、9月に延期された。記者らは警察が仕組んだ罠により、ロヒンギャに関する文書を受け取ったとされている。ロイター社は、起訴内容を否定し、人権弁護士の支援を求めている。有罪判決となれば、最長14年の刑で、控訴するかアウンサンスーチー(国家顧問)氏に恩赦を求める方法が考えられるという。
8月27日付
『ロイター通信』は「ミャンマー、ロイター記者の判決延期」との見出しで以下のように報道している。
ミャンマーの国家機密法違反で起訴されていたロイターの記者への判決が月曜から9月3日に延期された。
当件担当判事の病欠による。Wa Lone記者は、親指を立てて笑顔で喜びを示した。「私たちは不安も動揺もしない。真実はこちらにあり、どんな状況でも揺らがない」と述べていた。
記者らは、2人の警察官から北ヤンゴンのレストランで警察関連の書類を入手したことで昨年12月に逮捕された。...
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8月27日付
『ロイター通信』は「ミャンマー、ロイター記者の判決延期」との見出しで以下のように報道している。
ミャンマーの国家機密法違反で起訴されていたロイターの記者への判決が月曜から9月3日に延期された。
当件担当判事の病欠による。Wa Lone記者は、親指を立てて笑顔で喜びを示した。「私たちは不安も動揺もしない。真実はこちらにあり、どんな状況でも揺らがない」と述べていた。
記者らは、2人の警察官から北ヤンゴンのレストランで警察関連の書類を入手したことで昨年12月に逮捕された。1人の警官がイスラム教徒少数民族ロヒンギャ虐殺への取材を阻止するか懲罰を与える目的で記者らを騙すため、その会合をセッティングしたと証言している。
この記者の判決は、昨年8月からロヒンギャへの弾圧を始めた政権とアウンサンスーチー指導者への圧力が高まる中で行われることとなりそうである。軍の迫害を受け70万人以上のロヒンギャがバングラデシュに越境。記者らは軍や警察が関与したとされるラカイン州インディンでの10人のロヒンギャ人の虐殺を調べている際逮捕された。
同日付仏『フランス24』は「画期的訴訟でミャンマーのロイター記者に判決へ」との見出しで以下のように報道している。
世界の非難の的となっているロヒンギャ迫害を取材したロイターの記者が逮捕され、有罪となれば最高14年の刑となる。記者らは警官の罠にはまり、夕食を共にした警官から機密文書を受け取ったとされ、ラカイン州に関する機密文書入手で国家機密法違反の罪に問われている。警官は上司の命令で罠を仕組んだと認めており、その文書は国家メディアで公表された。
ロイター社は、起訴内容を否定し、著名な人権弁護士Amal Clooneyに支援を求め、記者らはロヒンギャ迫害を取材していただけだと主張している。記者らの弁護士の一人は、「彼らのために最善を尽くしてきた。司法が自由と平等であるなら、記者らは無罪となるであろう。」としている。
ミャンマーの旧政権は継続的にメディアを検閲してきた。この件によっては、民主的なスーチーの元で圧制的な反応が増えつつあるのかが注目されている。
有罪判決が出た場合には、控訴するか、信頼できる民主的指導者スーチー氏の恩赦を得る方法が考えられる。
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