ローマ教皇;敬虔なカトリック信者のバイデン氏の大統領選勝利を祝福【米・英国メディア】
既報どおり、先週行われた米大統領選で、ジョー・バイデン民主党候補(77歳)が当選を確実にして、世界市場も各国首脳も祝福している。しかし、福音派(プロテスタント)の支持を受けたドナルド・トランプ大統領(74歳)は往生際が悪く敗北を認めようとしていない。そうした中、カトリック教(注後記)の総本山であるローマ教皇が電話会議で、敬虔なカトリック信者であるバイデン氏に大統領選勝利を祝福する旨表明した。
11月12日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「フランシスコ教皇、バイデン氏の当選を祝福」
ジョー・バイデン民主党候補の政権移行チームによると、カトリック総本山のフランシスコ・ローマ教皇(83歳、2013年就任、アルゼンチン出身)が11月12日、同候補との電話会議で、大統領選勝利を祝福すると表明したという。
同チームは声明で、“教皇からの祝辞に対してバイデン氏より、教皇が常に世界の平和、和睦、人権問題に進んで取り組んでいる姿に感謝している”と伝えたとしている。...
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11月12日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「フランシスコ教皇、バイデン氏の当選を祝福」
ジョー・バイデン民主党候補の政権移行チームによると、カトリック総本山のフランシスコ・ローマ教皇(83歳、2013年就任、アルゼンチン出身)が11月12日、同候補との電話会議で、大統領選勝利を祝福すると表明したという。
同チームは声明で、“教皇からの祝辞に対してバイデン氏より、教皇が常に世界の平和、和睦、人権問題に進んで取り組んでいる姿に感謝している”と伝えたとしている。
更にバイデン氏は、“少数民族や貧困層の権利擁護、気候変動問題、そして難民の受け入れ等についても、今後教皇と協力して対応していきたい”と述べたという。
バイデン氏は、米大統領としては、故ジョン・F.・ケネディ元大統領(1917~1963年、1961~1963年執務の第35代大統領)以来2人目のカトリック教徒である。
なお、バイデン氏は今週、英国のボリス・ジョンソン首相(56歳)、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(66歳)、フランスのエマニュエル・マクロン大統領(42歳)、日本の菅義偉首相(71歳)、韓国の文在寅(ムン・ジェイン、67歳)大統領と次々に電話会談を行っている。
同日付英国『メール・オンライン』:「ローマ教皇、トランプ大統領の敗北拒否を無視してバイデン氏の当選を祝福」
フランシスコ教皇は11月12日、電話でバイデン氏に対して、先週の米大統領選での勝利を祝福したが、トランプ大統領が敗北を認めていないという状況を無視したことになる。
バイデン氏は今年10月、同教皇が2013年に就任した際、また、2015年にワシントンDCを訪問した際にも会えたことを熱狂的に話している。
特に、同教皇が2015年9月に訪米した際は、バイデン氏長男のボー・バイデン氏(1969~2015年、政治家・弁護士、脳腫瘍で死去)を4ヵ月前に亡くしたばかりであったため、バイデン氏ファミリィに会って慰めてもらったという。
なお、バイデン氏は、今年9月末にマイク・ポンペオ国務長官(56歳)からのバチカン市国訪問要請を断ったことを称賛している。
何故なら、対中強硬派の同長官がローマ教皇に対して反中政策について直談判しようと考えたこと、また、米大統領選直前でもあったことから、バチカンとして政治的中立の立場を取ろうとした姿勢を評価したからである。
(注)カトリック教会:ローマ教皇を中心として全世界に12億人以上の信徒を有するキリスト教の教派。その中心をローマの司教座に置くことからローマ教会、ローマ・カトリック教会とも呼ばれる。
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IOC;ついに東京オリンピック開催の可否につき各国際競技団体と協議開始か?【米・英国メディア】
既報どおり、国際オリンピック委員会(IOC)も開催国日本関係者も、7月24日開始の東京オリンピックを予定どおり開催するとしている。しかし、3月16日現在、新型コロナウィルス集団感染は世界148ヵ国に及び、感染者数も16万9,387人(前日比+12,991人)、死者6,513人(同+680人)となり、中国以外、特に欧米での感染拡大がひどくなるばかりである(米ジョンズ・ホプキンス大学内研究機関最新データ)。日本での感染度合は、それらと比較するとまだ緩やかと言えるかも知れないが、大勢の観客を集めた大イベントを予定どおり開催して良いのか、との懸念の声は強まるばかりである。そこで、IOCとしても、“予定どおり”ではない場合に備えて、各国際競技団体と協議に入るものとみられる。
3月16日付米
『ロイター通信』:「IOC、新型コロナウィルス集団感染リスクを踏まえ、各国際競技団体代表と協議へ」
IOCは3月16日、『NHK』のインタビューに答えて、新型コロナウィルス感染問題深刻化の中、3月17日に各国際競技団体代表と協議する予定だとコメントした。
7月24日の開会式まで5ヵ月を切った現在、このまま予定どおり東京オリンピックを開催して良いのかという懸念の声は日に日に高まっている。...
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3月16日付米
『ロイター通信』:「IOC、新型コロナウィルス集団感染リスクを踏まえ、各国際競技団体代表と協議へ」
IOCは3月16日、『NHK』のインタビューに答えて、新型コロナウィルス感染問題深刻化の中、3月17日に各国際競技団体代表と協議する予定だとコメントした。
7月24日の開会式まで5ヵ月を切った現在、このまま予定どおり東京オリンピックを開催して良いのかという懸念の声は日に日に高まっている。
3月16日現在の集計データによると、新型コロナウィルス感染者は16万人を超え、また、死者も6千人超となっている。
かかる状況下、各競技種目で予定されていたオリンピック代表決定のための試合が、軒並み中止、あるいは延期されている。
例えば、ボルダリング、ボクシング、フェンシング、柔道などであるが、この影響で、同競技選手たちは選考がどうなるのか不明で、苦境に陥っている。
ただ、安倍晋三首相や東京オリンピック組織委員会は、依然、予定どおりの開催に向けて最善を尽くしていると繰り返し述べている。
一方、IOCは『ロイター通信』等メディア宛の声明文の中で、“事態が深刻化する中で、数週間前から関係者らとの協議を始めている”とした上で、“3月17日の協議もその一環”だとして、それ以上の内容については明かしていない。
また、IOC競技委員会のキット・マコーネル委員長が3月9日付で各国際競技団体に宛てた通知文によると、“IOCは、必要がある場合にすぐ対応できるよう、IOC理事会に代わって行動する「実行委員会」を立ち上げた”とした上で、“代表選考会の日程変更承認も同委員会に委ねられる”という。
これまで、同委員会に委ねられている変更事態は、6月30日までの範囲内での代表選考会の延期、各国あるいは各選手への代表枠数の再配分、代表選考条件の一部削除である。
一方、同日付英国『デイリィ・メール・オンライン』:「IOCが明日(3月17日)に新型コロナウィルス危機を協議しようとする中、日本人のほぼ半分が東京オリンピック開催は中止すべきと回答」
新型コロナウィルス集団感染問題深刻化の中、英国のプレミアリーグ(プロサッカー)から米国のプロバスケットボール競技(NBA)までが中止に追い込まれていて、ドナルド・トランプ大統領も、東京オリンピック開催の一時棚上げを言い出している。
しかし、安倍首相もIOCのトーマス・バッハ会長も、予定どおり開催すると繰り返している。
ただ、『NHK』が3月6~9日の間に実施した世論調査の結果、回答者の45%が予定どおりの開催に反対で、賛成の40%を上回った。
反対者の多くは、日本の感染者数が814人、死者24人と、集団感染が拡大している国々に比べて低い方と言えるが、オリンピックのために大変多くの観戦者・旅行者が来日してくることで、感染リスクの拡大を懸念している。
なお、英国のブックメーカー(注後記)のパディ・パワー(1988年設立の老舗)の賭け率は、4:1で開催中止(あるいは延期)の割合が高くなっている。
(注)ブックメーカー:欧米における賭け屋で、日本のノミ屋に当たる。多くが法人格で運営しているが、出版社や書店は意味しない。1790年代に英国の競馬場で始められ、1960年には英国政府公認となっている。
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