中国;政策批判の老大学教授を幽閉する一方、共産党員より増えたキリスト教徒を恐れて弾圧強化【米・英国メディア】
8月7日付米
『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』:「米政府、VOAが生放送でインタビュー中に当局に連行された中国大学教授の安否について懸念表明」
米国務省報道官は8月7日、VOAが8月1日に生放送でインタビューをしていた際、当局によって連行されてしまった孫文広(ソン・ウェンカン)元大学教授の行方について、懸念を抱いていると発表した。
同報道官は、中国当局が表現・集会の自由を禁ずるという人権侵害を続け、また、人権を求める活動家・弁護士・ジャーナリスト等を違法に拘束していることを厳しく非難すると言及した。...
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8月7日付米
『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』:「米政府、VOAが生放送でインタビュー中に当局に連行された中国大学教授の安否について懸念表明」
米国務省報道官は8月7日、VOAが8月1日に生放送でインタビューをしていた際、当局によって連行されてしまった孫文広(ソン・ウェンカン)元大学教授の行方について、懸念を抱いていると発表した。
同報道官は、中国当局が表現・集会の自由を禁ずるという人権侵害を続け、また、人権を求める活動家・弁護士・ジャーナリスト等を違法に拘束していることを厳しく非難すると言及した。
孫元教授は先月、習近平(シー・チンピン)国家主席に公開書簡を送り、国内の貧困層を救済せず、アフリカ諸国にバラ撒き外交を進めていることを批判していた。
なお、中国批判の急先鋒であるマルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出の共和党議員)も、中国当局による言論の自由他への弾圧について厳しく批判するとともに、孫元教授の速やかなる解放を訴えた。
一方、8月8日付英『デイリィ・メール・オンライン』(『AP通信』配信):「キリスト教取締り:中国政府が教会を破壊し聖書を押収」
中国におけるキリスト教取締りが威力を増している。
当局によって、教会が打ち壊され、聖書などが押収されている。また、中国国内でキリスト教徒が最多の河南省(ホーナン)では、布教活動を監視する新法が制定されている。
中国では、1982年に制定された憲法で宗教の自由が認められているものの、毛沢東(マオ・ツォートン)以来の権力者となっている習近平国家主席が、全土に“中華思想(注後記)”を徹底させる一環で、特にキリスト教取締りを強化する方針を進めてきている。
これは、キリスト教徒が、共産党員を遥かに凌ぐ勢いで増大していることが懸念されたものとみられる。
また、分断主義がはびこらないよう、新疆(シンチアン)ウィグル自治区のイスラム教徒を厳しく弾圧している。
更に、中国国営『環球時報』によると、今年7月下旬、仏教徒の多いチベット自治区において、夏休み期間中に児童は“如何なる宗教的活動”にも参加しないことを誓わされている。これは、当局が敵視する、チベット仏教の精神的支柱のダライ・ラマ14世の影響力を削ぐことが意図されている。
なお、同メディアは8月7日、全国の宗教機関に対して、中国共産党の進める社会主義に同化させる運動の下、新法に基づき中国国旗を掲揚することが求められると喧伝している。
(注)中華思想:中華の天子が天下 (世界) の中心であり、その文化・思想が神聖なものであると自負する考え方で、漢民族が古くから持った自民族中心主義の思想。
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ロシア政府;米アクション俳優を米ロ間人的・文化交流促進のための特使に任命【米・英国・ロシアメディア】
米ロ関係は、トランプ・プーチン両大統領の個人的な友好関係を除いて、双方の外交官追放合戦、米による経済制裁、ロシアによる米大統領選不当介入容疑等々、厳しい状況にある。そうした中、大統領再選後半年も経たないうちに支持率急落に喘ぐプーチン大統領は、重要課題である経済立て直しのため、米経済制裁緩和が必須とばかり、まずは人的・文化的交流を盛んにすべく、米アクション俳優を特使に任命した。
8月4日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ロシア政府、米俳優スティーブン・セガール氏を米国との人的交流特使に任命」
ロシア外務省は8月4日、米俳優スティーブン・セガール氏(66歳、注後記)を人的・文化・芸術・青年他の交流を図る特使に任命したと発表した。
ロシア国営『タス通信』によると、セガール氏はこの決定に対し、“大変光栄”だとして、米ロ関係改善のために全力を尽くすと語ったという。...
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8月4日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ロシア政府、米俳優スティーブン・セガール氏を米国との人的交流特使に任命」
ロシア外務省は8月4日、米俳優スティーブン・セガール氏(66歳、注後記)を人的・文化・芸術・青年他の交流を図る特使に任命したと発表した。
ロシア国営『タス通信』によると、セガール氏はこの決定に対し、“大変光栄”だとして、米ロ関係改善のために全力を尽くすと語ったという。
同氏は2016年、ロシア政府からロシア国籍を取得しており、その際ウラジーミル・プーチン大統領自ら同氏にロシア・パスポートを手渡している。
ロシア大統領府のドミートリィ・ペスコフ報道官は、同氏が有名な俳優であるだけでなく、ロシアへの友愛を示していることがロシア国籍付与の理由だとしている。
なお、セガール氏は昨年、クリミア半島でのコンサートに参加したことから、ウクライナ政府より、今後5年間の入国禁止措置を受けている。
8月5日付英『デイリィ・メール・オンライン』(『AP通信及びロイター通信』配信):「ロシア政府、米アクション俳優のスティーブン・セガール氏を米特使に任命」
セガール氏は2016年、ロシア政府よりロシア国籍を付与されているが、それ以前の2014年のクリミア併合時にはプーチン大統領の政策を支持していて、ロシアもしばしば訪問していた。
ロシア外務省の発表では、セガール氏には国連親善大使として米ロ間交流発展に寄与してもらう意向だが、報酬はないとする。
なお、セガール氏が出演したハリウッドのアクション映画のロシア人ファンは多く、プーチン大統領もファンの一人だと公言している。
8月4日付ロシア『タス通信』:「スティーブン・セガール氏、ロシア外務省より対米人的交流特使に任命される」
ロシア外務省が8月4日に『フェイスブック』上で発表したものだが、セガール氏は米ロ間人的交流促進等に寄与してもらうことになるとする。
ただ、国連親善大使としての公職が与えられるものの、報酬はないという。
米国生まれの同氏には、2016年11月にロシア国籍が与えられているが、それ以前より同氏のロシアへの友愛が強く、ロシアに何度も訪問している。
(注)スティーブン・セガール:米アクション俳優、また、テキサス州ハズペス郡保安官。10代のときに日本武道・中国武術を学びに来日し、20代で日本女性と結婚。30代で帰国し、ハリウッド映画デビュー。40代で「沈黙シリーズ」に主演してブレーク。2016年、ロシア大統領令でロシア国籍取得。
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