英国の最新研究結果、ほとんどの子どもはコロナに感染しても1週間で回復(2021/08/05)
イギリスの複数の大学が、これまで蓄積されてきた新型コロナウィルスの感染データを基に子どものコロナ感染について調査を行い、症状のある子どものほとんどは1週間ほどで回復していることが分かった。
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『イタリア24ニュース』とマレーシア
『マレーメイル』によると、英医学誌「ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス」に英国の研究結果が掲載された。本研究は、5歳から17歳までの子どもたち25万8790人を対象に行われ、データは、親や介護者のモバイルアプリを介した報告から得られた。2020年9月1日から2021年1月24日の間に、1734人の若者が、症状が出た後にPCR検査で陽性が報告された。...
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『イタリア24ニュース』とマレーシア
『マレーメイル』によると、英医学誌「ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス」に英国の研究結果が掲載された。本研究は、5歳から17歳までの子どもたち25万8790人を対象に行われ、データは、親や介護者のモバイルアプリを介した報告から得られた。2020年9月1日から2021年1月24日の間に、1734人の若者が、症状が出た後にPCR検査で陽性が報告された。彼らの健康状態が定期的に報告され、回復するまでの期間追跡調査が行われた。
その結果、12歳から17歳の子どものほとんどは回復するのに7日間かかったのに対し、5歳から11歳の子どもたちは5日だったことが判明した。なお、陽性と判定された1734人の若者のうち、4%が4週間以上、2%以下が8週間以上、症状が続いた。
症状が長期化した子どもの84%が、回復期に少なくとも一度は疲れを感じたと報告している。他にも頭痛が病気の初期によく報告され、嗅覚の喪失は回復期後半に報告されることが多かった。
コロナではなく、風邪やインフルエンザなどの他の病気にかかっている子どもたちとの比較調査も行われた。その結果、コロナに感染した子どもたちは、他の病気の子どもたちよりも回復するまでの日数が長く(平均6日対3日)、4週間以上症状が続く割合も高いことがわかった。コロナに感染した子どもたちのうち4.4%が長期化したのに対し、他の病気では0.9%にとどまった。
米『ウォールストリート・ジャーナル』は、英国の研究者が英国の国民健康保険システムの医療記録や他国のデータを集めて行った3つの研究結果について伝えている。1つの研究では死亡リスクに焦点を当て、他の2つの研究では重症化と死亡のリスクを調査した。
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのグレート・オーモンド・ストリート小児保健研究所やブリストル大学が行った死亡率に関する研究では、複数の国内データベースを分析し、2020年3月1日から2021年2月28日までにコロナで死亡したイングランド全土の18歳未満の子どもを特定した。
コロナが原因で死亡した子供25人のうち15人には重篤な疾患があり、4人には慢性的な基礎疾患があった。研究者らは、神経系と呼吸器系の疾患を併せ持つ子どもが最も死亡の危険性が高いと述べている。死亡したうちの3人は、感染症の深刻な合併症である多臓器炎症候群が原因だった。死亡した子どものうち6人だけ、基礎疾患がなかった。なお、喘息、糖尿病、てんかん、ダウン症の単独の診断を受けている子どもで、死亡した子どもはいなかった。
他の2つの論文では、普段の健康状態が重症化のリスクに影響すると報告している。グレート・オーモンド・ストリート小児保健研究所のジョセフ・ワード氏は、コロナに感染した際の「重症化のリスクを高める要因は、子どもでも大人でもほぼ一貫しているようだ」と述べている。
糖尿病、喘息、心血管疾患などを有する子どもでは、集中治療室への入室リスクが高いことがわかった。また、複数の疾患を抱えている子どもが最もリスクが高い。それでも、絶対的なリスクは非常に小さかったと、研究者らは述べている。
これらの研究はいずれも、現在、世界各地で主流となっているデルタ株が出現する前の時期に行われたものであるが、著者らは、デルタ株が子どもの重症化や死亡を引き起こすという証拠はまだないと述べている。
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南シナ海:インドネシア海軍が中国船拿捕(2016/06/20)
インドネシア海軍が南シナ海のナトゥナ諸島沖で違法操業をしていたとして中国船を警告射撃後拿捕したと発表。中国外務省は負傷者が出ているとしているが、インドネシア側は負傷者はなく、漁船を拘束、事情聴取しているとしている。中国外務省の報道官は声明で、詳細に触れず、負傷した乗組員は南部海南省で治療を受けているとし、インドネシアに混乱を招く更なる行動は控えるよう求めると抗議している。
インドネシアは南シナ海問題では「中立」の立場であるものの、中国が領有権を主張する海域に、同国のナトゥナ諸島周辺の水産資源が豊富な排他的経済水域が重なるため、対話での解決ができなければ国際機関への抗議を申し示しており、ここ数か月は違法操業船の取締を強化している。
6月19日付
『ロイター通信』は「インドネシア海軍中国船に発砲、1人負傷と中国筋」との見出しで以下のように報道している。
・中国外務省によると、インドネシア海軍が中国船に発砲し1人負傷。両国間の南シナ海領域において今年3度目の対立。
・インドネシア海軍の見解では、ナトゥナ諸島付近で不法漁業を行っていたとされる中国旗を掲げる船舶に対し複数警告発砲したがスポークスマンがロイターに伝えたところでは負傷者はいない模様。...
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6月19日付
『ロイター通信』は「インドネシア海軍中国船に発砲、1人負傷と中国筋」との見出しで以下のように報道している。
・中国外務省によると、インドネシア海軍が中国船に発砲し1人負傷。両国間の南シナ海領域において今年3度目の対立。
・インドネシア海軍の見解では、ナトゥナ諸島付近で不法漁業を行っていたとされる中国旗を掲げる船舶に対し複数警告発砲したがスポークスマンがロイターに伝えたところでは負傷者はいない模様。
インドネシアは中国との南シナ海領土問題において紛争当事者とされていないものの、中国が同国のナトゥナ諸島の領海を主張し「九段線」(*注)として地図上に示している事に異議を申し立てている。中国はインドネシアの同諸島の主権に異議立てしていないとする。
(*注)九段線:南シナ海の領有権問題に関して、中国が権利を主張するために地図上に引いている断続する9つの短い線。
同日付マレーシア
『マレーメイルオンライン』(AFP通信引用)は「中国、インドネシア海軍砲で乗組員負傷」との見出しで次のように報道している。
・南シナ海の両国の緊張下、中国外務省は詳細は明かさず、一人が負傷とし、更に1漁船と乗組員7人が拘束されているとし、インドネシアによる発砲を非難、強く抗議を示した。
・華春瑩報道官は「新華社ニュース」の声明で、「中国は過分な圧力に強く抗議する」とし、この事件は「中国固有の領海」で起きた、インドネシアの行動は国際法に抵触するとしている。
・今年3月、中国漁船がナトゥナ諸島沖で、インドネシア側に拿捕された中国の漁船を中国海警局の海警船が奪還。インドネシアはこれに激怒し中国大使に厳重抗議。同国はここ数か月、違法操業船の取締を強化しており、船員を避難させてから外国船を撃沈している。
・中国の領有権主張問題では、他国と違い、インドネシアは領土主張をしていない。しかし、ナトゥナ諸島沖が排他的経済水域に重複しているため、中国側の主張には反対。
同日付中国
『新華社ネット』は「中国は南シナ海でのインドネシアの武力行使を非難する」との見出しで次のように報道している。
・中国外務省は南シナ海でのインドネシアの海軍による武力行使に強く抗議。中国漁船が同国の砲撃により一人の船員が負傷、漁船と7人の乗組員は拘束されている。
・華春瑩報道官は、「中国は過分な圧力に強く抗議する」と声明。事件は両国が主張する領有権が重複する中国固有の領海で発生。インドネシアの行動は国連海洋法条約(UNCLOS)、南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)を含む国際法に抵触し、中国の漁業関係者の生命と財産を脅かすものであると述べた。また、「中国はインドネシアに対して、緊張状態を高め、問題を複雑にし平和と安定を損なう行動を控えるよう要請する」、と述べた。
同日付インドネシア
『ジャカルタポスト』は「海軍、領海で違法操業の中国漁船を拿捕」との見出しで次のように報道している。
・海軍は金曜、海洋パトロール中にリアウ州沖ナトゥナ諸島で違法操業をする中国旗を掲げる漁船を拘束。第一将官によると、上空監視により、違法に魚を獲る外国漁船12艘の情報を受け、軍艦が近寄ると、漁船は逃亡を図ったため海軍は追跡、警告射撃を行ったがそれを無視。漁船の確保に至った。漁船内の捜索で、中国籍とみられる男性6名、女性1名の乗組員を発見。ラナイ海軍基地で事情聴取中。
・「アンタラニュース」が伝えたところでは、「領海での違法行為にはどの国籍の船舶にも断固をした行動をとる考えである」とし、海軍、政府は違法操業の外国船への保安を強化している。
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