カナダでは、ワクチン接種の義務化に反対する数百人のトラック運転手が今月23日にバンクーバーからオタワに向けて出発した。州をまたぐごとにこの運動を支持するトラック運転手が加わり、トラックの列は世界記録を破るかもしれない勢いになっている。首都オタワ到着は28日(金)を予定している。
米ニュースサイト
『ビジネスインサイダー』は、カナダ全土のトラック運転手がトラックに乗ってオタワに向かい、トルドー政権によるワクチン接種義務化に反対する集会を行うために国会議事堂前に集結する予定だと伝えている。
カナダのトラック運転手に対するワクチン義務化は1月15日に施行された。この新しい規則では、トラック運転手は国境を越えるためにワクチン接種の証明を提示することが求められ、ワクチンパスポートを持たないトラック運転手は、米国から再入国する際に検疫と検査を受けることが要求される。...
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『ビジネスインサイダー』は、カナダ全土のトラック運転手がトラックに乗ってオタワに向かい、トルドー政権によるワクチン接種義務化に反対する集会を行うために国会議事堂前に集結する予定だと伝えている。
カナダのトラック運転手に対するワクチン義務化は1月15日に施行された。この新しい規則では、トラック運転手は国境を越えるためにワクチン接種の証明を提示することが求められ、ワクチンパスポートを持たないトラック運転手は、米国から再入国する際に検疫と検査を受けることが要求される。
トラック運転手による義務化撤回のための抗議活動を立ち上げた団体「フリーダム・コンボイ」は、トラック運転手の燃料費、宿泊費、食費を支援するために、クラウドファンディング「GoFundMe」を通して520万カナダドル(約6億円)以上を集め、6万7千以上の寄付を集めた。「フリーダム・コンボイ」は、カナダ政府が 「トラック運転手のビジネス、産業、生活の基盤を破壊する規則や義務を実施している 」と考えているとGoFundMeのページに書いている。
カナダ紙『トロント・サン』は、ギネスブックによると、これまでで最も長いトラックの列は、2020年にエジプトで組まれた7.5kmだという。首都オタワに向かうトラックは、それよりもかなり長いと言われている。「フリーダム・コンボイ」のスポークスマン、ベンジャミン・ディヒター氏は「全長70kmだ。飛行機から撮った映像を見たことがある。目を見張るような光景だ」と語っている。もしこのままの長さを保ってオタワに到着するならば、世界記録の10倍の規模になる可能性がある。
デモ行進には、カナダ全土から、さらには米国からのトラックを含めた計5万台ほどで構成されると推測されている。1月29日には、オタワが長距離トラックで溢れかえる可能性が出てきた。このデモ行進に対して、今や、何千人ものカナダ人が沿道に並び、陸橋から声援を送り、自宅やレストランでドライバーに食事を提供しているという。『トロント・サン』は、「これは草の根のデモであり、主催者が想像していたものよりはるかに大きなものになっている」と伝えている。
一方、カナダテレビ局の『CTVニュース』によると、カナダのトルドー首相は、「オタワに向かう途中の、受け入れがたい見解を持つ少数派の人々は、互いのために行動し、科学に従って互いを守るために立ち上がることが、国としての自由、権利、価値を引き続き確保する最善の方法であることを知っているカナダ人の見解を代表しているわけではない」とトラック運転手の抗議活動を非難した。そして、ワクチン接種によって「正しいことをしよう」と立ち上がったカナダ人こそが、「好きなことに戻るためのカナダ人の自由と権利」を守る人たちだと述べた。
しかし、『CTVニュース』によると、トルドー首相は27日、新型コロナウイルスの陽性反応が出た人物と接触したため、5日間自己隔離することになったと発表した。このタイミングで濃厚接触者となったため、トラック運転手による「フリーダム・コンボイ」が首都に到着する週末から、下院が再開される来週初めにかけても、自己隔離を続けることになる。
カナダのロジスティックス専門のニュースサイト『フライトウエィブズ』によると、トラック運転手の抗議活動を支持しているアルバータ州を拠点とする運送会社Evans Truckingの社長は、「私たちは、政府が個人の体をどうするかに口を出す権利はないと思っている。予防接種を受けたくない人たちを応援する」と述べている。カナダのトラック運送業界では、地域によってワクチン接種率が大きく異なっており、国内最大の貨物市場であるトロント地域では、多くの運送会社が90%以上の接種率を報告している。一方、Evans Truckingのように、ドライバーの3分の1以上が未接種である会社も存在するという。
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