民主党のアレクサンドリア・オカシオ＝コルテス下院議員は、議員たちが「この法案を読んでいない」と主張して、短い審議時間をすぐさま批判した。「5000ページを超える法案が、今日の午後2時に到着し、2時間以内に採決する予定だと言われた」とツイートし、「これは統治とは呼ばず、人質に取られている、というものだ。...

民主党のアレクサンドリア・オカシオ＝コルテス下院議員は、議員たちが「この法案を読んでいない」と主張して、短い審議時間をすぐさま批判した。「5000ページを超える法案が、今日の午後2時に到着し、2時間以内に採決する予定だと言われた」とツイートし、「これは統治とは呼ばず、人質に取られている、というものだ。」と批判した。さらに、一般市民がこの法案に目を通し、どう思っているのかを彼らの代表に知らせるための十分な時間が与えられる必要があると指摘した。同氏は、「議員達は自分達の地元住民に相談する時間がないため、動揺している」とも付け加えた。

共和党のテッド・クルーズ上院議員も「2.5兆ドルの支出法案が秘密裏に交渉され、その数時間後、誰も読む時間がないまま、法案の採決を要求される。こうしたことは、ばかげている」とツイートし、「オカシオ＝コルテス氏の意見は正しい」ともツイートした。

結果的に救済法案は、下院で、賛成359、反対53で可決された。その数時間後には上院で、92対6で可決された。しかし、共和党のランド・ポール上院議員などは、国民にタダでお金をあげる代わりにコロナ規制を緩和し経済活動を復活させ、予算の中の明らかな無駄を削除し、将来の世代の為に借金を積み上げるのをやめるべきだと、法案に反対した。

米『ブライバート』によると、この新型コロナウイルスの救済法案には、コロナウイルスとは全く関係のない多くの隠れた条項も含まれており、その多くは、特定のロビイストや利権団体の要請を受けて行動している個々の議員がこの機会とばかりに盛り込んだものだと推測できる。

例えば、競走馬所有者への税制優遇措置、パレスチナ人への数億ドルの経済援助、チベットのダライ・ラマの継承に関する米国の政策に関する議会声明など、不明瞭な条項が盛り込まれている。

しかし当日、法案の採決までの時間は6時間しか与えられなかった。そのため、議員達の資料内容の平均閲覧ペースが1ページあたり約5分とすると、食事やトイレ休憩を取らないと仮定した場合でも、約72ページしか読むことができなかったと予想される。計5593ページの法案のうち、5521ページには目を通すことができないまま、議員たちは採決したことになる。