毎日何百人もの移民が押し寄せているアメリカの南部国境。この問題を解決するためにバイデン大統領は3月、ハリス副大統領を移民対策のトップとして任命した。しかし副大統領は、任命から1ヵ月過ぎた今も、移民問題が発生している南部国境を訪問することなく、この問題に関する記者会見も開いていない。国境危機に積極的に取り組んでいないとの批判の声が上がる中、副大統領が2019年に書いた児童書が、移民の子供たちに配られるウェルカムキットの中に含まれていたことが判明し、注目を集めている。
米紙
『ニューヨーク・ポスト』によると、米南部国境からカリフォルニア州ロングビーチの新しいシェルターに連れてこられた同伴者のいない移民の子供たちに、「スーパーヒーローはどこにでもいる」という題名の、ハリス副大統領が2019年に出版した児童書が配布されることが判明した。本は、基本的な衛生用品や衣類が入ったウェルカムキットに入れて配られる。
『ニューヨーク・ポスト』は、「ハリス副大統領は、解決を任された危機に対処するための国境訪問は行わないが、自身が書いた児童書が、入国した若い移民たちを歓迎している。...
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米紙
『ニューヨーク・ポスト』によると、米南部国境からカリフォルニア州ロングビーチの新しいシェルターに連れてこられた同伴者のいない移民の子供たちに、「スーパーヒーローはどこにでもいる」という題名の、ハリス副大統領が2019年に出版した児童書が配布されることが判明した。本は、基本的な衛生用品や衣類が入ったウェルカムキットに入れて配られる。
『ニューヨーク・ポスト』は、「ハリス副大統領は、解決を任された危機に対処するための国境訪問は行わないが、自身が書いた児童書が、入国した若い移民たちを歓迎している。」と報じており、バイデン政権は移民を歓迎しているようなメッセージを発信しているために、南部国境にますます多くの移民が集まってくると批判している。
米ニュースサイト『ビスパックレビュー』によると、バイデン政権は、ハリスは国境の大量移民問題に対処する代わりに、その「根本原因」に対処しようとしていると説明している。
しかし、23日にニューハンプシャー州を訪問していたハリスに対し、同州の共和党議長スティーブン・ステパネク氏は、「ハリスは2019年にわが州を訪れ、支持者に向けて、南部国境での非人道的な活動を解決することを約束すると語っていた。約2年ぶりに戻ってきた今、解決を任されている国境危機を露骨に無視する彼女は支持者たちにどう答えるのだろうか。人々が望んでいるのは、新たな写真撮影の機会ではなく、強いリーダーシップと説明責任だ」と批判した。
下院の3つの委員会の共和党トップも19日、副大統領に対し移民について話し合うための会合を求める手紙を送った。彼らは手紙で、「日々悪化し続ける危機に対応するために、あなたが指示した行動や計画があるとすれば、それは不明である」と指摘し、「バイデン・ハリス政権は、不法滞在者の国境への流入を止めるための意味のある行動を取ることを拒否し、代わりに何千人もの人々を内陸部に解放しているように見える 」と伝えている。
ハリスは、国境問題を 「複雑」な問題だと述べており、移民問題の根本原因に対処したいと主張している。
米『フォックスニュース』によると、南部国境では、3月だけで、17万2,000人以上の不法移民が確認されている。その中には同伴者のいない子どもが18,890人含まれており、これは2月から100%の増加と、過去最高の数となっている。
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