3月9日付
『ボイス・オブ・アメリカ』:「“クワッド会議”首脳が今週テレビ会議開催予定」
日本の外交筋の情報によると、日・米・豪・印四ヵ国の首脳が今週後半、オンラインでクワッド会議を開催する予定であるという。
ジョー・バイデン大統領が就任後初めて、菅義偉首相(72歳)、スコット・モリソン首相(52歳)、ナレンドラ・モディ首相(70歳)と、早ければ3月12日に首脳会議を持つ模様である。...
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3月9日付
『ボイス・オブ・アメリカ』:「“クワッド会議”首脳が今週テレビ会議開催予定」
日本の外交筋の情報によると、日・米・豪・印四ヵ国の首脳が今週後半、オンラインでクワッド会議を開催する予定であるという。
ジョー・バイデン大統領が就任後初めて、菅義偉首相(72歳)、スコット・モリソン首相(52歳)、ナレンドラ・モディ首相(70歳)と、早ければ3月12日に首脳会議を持つ模様である。
クワッド会議は2007年に立ち上げられたが、四ヵ国首脳が会議を行うのはそれ以来の話となる。
クワッド会議は、特にアジア太平洋地域で猛烈な攻勢を仕掛けてきている中国を牽制するための安全保障対話とみられている。
そこで中国は、同会議について中国の発展を妨害するものと反発している。
なお、当該サミット開催直後、アントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官(67歳)が、バイデン政権発足後初の閣僚の外遊先として、日本と韓国を訪問することになっている。
一方、同日付インド『ヒンダスタン・タイムズ』紙(1924年インディラ・ガンディー立ち上げの日刊英字紙):「クワッド会議メンバー国及びフランス・UAE、インド太平洋制海のため2度にわたり合同演習」
クワッド会議メンバー国及びフランスが4月4日~7日、インド東部ベンガル湾で“ラペルーズ演習”を実施する。
これはベンガル湾の自由航行を国際社会に喧伝するための合同海上演習で、ミサイル駆逐艦、フリゲート艦、潜水艦、偵察機が動員されて、複雑な演習を展開する。
具体的には、編隊を組んでの戦艦の航行、実弾演習、情報伝達訓練、捜索・救助訓練、被害対策、人員相互交代等を実施する計画である。
また、インドとフランスが、4月25日~27日にペルシア湾及びオマーン湾で予定している“バルーナ演習”にはUAEが参加する。
これらの国々の合同演習は、民主主義、航行の自由、及び相互協力という価値の共有によって、アデン湾から北太平洋、更には米西海岸まで広範囲に及ぶインド太平洋海域における制海権を確保することが目的である。
(注)クワッド会議:非公式な戦略的同盟を組んでいる日・米・豪・印の四ヵ国における会談で、二ヵ国同盟によって維持。対話は2007年当時、安倍晋三首相(当時53歳)によって提唱され、その後ディック・チェイニー副大統領(同67歳)の支援を得て、ジョン・ハワード首相(同68歳)とマンモハン・シン首相(同75歳)が参加して開催。対話は、インド南西端で毎年開催されるマラバール演習(四ヵ国合同演習)の実施に繋がっている。
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あくまで敗北を認めようとしないドナルド・トランプ大統領(74歳)は、次期大統領にほぼ決まったジョー・バイデン氏(77歳)に米中関係を混沌としたまま引き渡そうとしているのか、中国の猛反発を無視して、チベット亡命政府首脳を初めてホワイトハウスに招待した。
11月21日付欧米
『ロイター通信』:「チベット亡命政府首脳、政権発足60年にして初めてホワイトハウス訪問」
チベット亡命政府首脳がこの程、約60年前に政権発足して以来、初めてホワイトハウスを訪問した。
中央チベット政権(CTA、注1後記)の声明によると、ロブサン・センゲ首相(52歳、正式名称は政治最高指導者)が11月20日、米側招待に応じて、先月半ばに米政府チベット問題特別調整官に任命されたロバート・デストロ国務次官補に面談するために訪問したという。...
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11月21日付欧米
『ロイター通信』:「チベット亡命政府首脳、政権発足60年にして初めてホワイトハウス訪問」
チベット亡命政府首脳がこの程、約60年前に政権発足して以来、初めてホワイトハウスを訪問した。
中央チベット政権(CTA、注1後記)の声明によると、ロブサン・センゲ首相(52歳、正式名称は政治最高指導者)が11月20日、米側招待に応じて、先月半ばに米政府チベット問題特別調整官に任命されたロバート・デストロ国務次官補に面談するために訪問したという。
同声明は、“これまで先例のなかったかかる会談が設定されたことより、CTAによる米政府高官とのコンタクトが、今後も正式に認められることになると期待される”と言及している。
国務省のマイク・ポンペオ長官(56歳)は今年7月、中国がチベット人の人権を蹂躙していると非難し、米政府は“意味ある自治権(注2後記)”を擁護していくと強調した。
以来、中国政府は、米政府がチベット人を使って同地域の“分断”を画策しようとしていると糾弾している。
中国は1950年、チベットを“旧来の封建制”から解放するためとして同地域を制圧したが、“平和的革命”だったと称している。
しかし、CTAのダライ・ラマに率いられているチベット亡命政府は、“文化の大虐殺”に匹敵する行為だと非難してきている。
一方、習近平国家主席(シー・チンピン、67歳)は今年8月、国家統一を推進するため、チベットに“難攻不落の要塞”を構築する必要があると表明している。
同日付インド『ヒンダスタン・タイムズ』紙(1924年創刊英字紙):「チベット亡命政府トップのロブサン・センゲ氏、招待されてホワイトハウス訪問」
CTA運営の『チベット・ネットニュース』は、“センゲ首相が、米政府チベット問題特別調整官のデストロ国務次官補の招待に応えて、CTA政権発足以来最初のホワイトハウス訪問首相となった”とし、“これは歴史的な事態”だと報じた。
センゲ首相は2011年に就任以来、特定されない場所で十数回にわたり米高官と面談していた。
今回のホワイトハウス訪問に先立って、センゲ首相は今週(11月16日の週)初め、米政府高官や議員とオンライン会議を持っていた。
今回のセンゲ首相訪問について、ホワイトハウスは今のところ何のコメントも発表していない。
しかし、中国政府は即座に、センゲ首相と米高官の面談を糾弾し、米政府は内政干渉並びにチベットの安定を脅かす行為を即刻止めるよう警告した。
一方、米下院議会は今週、“チベットの自治権”及びダライ・ラマが推進する平和運動を支持する決議案を採択している。
(注)CTA:ダライ・ラマ法王(85歳)を国家元首と仰ぐ、チベット亡命政権の正式名称。CTAは、チベットにおけるチベット政府の延長として、1959年4月インド北端のムスーリーに設立され、1960年5月にインド北西部のダラムサラに移転。チベット内外のチベット人は、CTAを彼らの唯一の合法的政府とし、また世界各国の議会も次々と、CTAを正規の政府として承認。CTAはチベット人の自由を求める戦いで指導的役割を果たし、13万人に及ぶ亡命チベット人の福祉を守る。CTAは憲法の民主的原則に従って機能し、この憲法は亡命チベット代表者議会という公選議会によって採択。
(注2)意味ある自治権:かつてダライ・ラマが記者団に語った言葉で、自身は「チベット独立運動を推進しているのではなく、何らかの意味ある自治権を望んでいる」と言及。
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