イスラエル保健相、ワクチン・パスポートはワクチン接種を強制する為に導入していると認める(2021/09/14)
イスラエルでは、12日の閣議に先立ち、2人の大臣が、国内の多くの場所で導入されているワクチン・パスポートの提示義務は、医学的な理由よりも、ワクチン接種を促すためにあると話している会話が、オンになっていたマイクでキャッチされ、全国に生中継された。
イスラエルは、世界で初めてワクチン・パスポートを発行した国である。グリーンパスと呼ばれたワクチン接種証明書は、6月に廃止されたが、国内で新型コロナウィルスの感染が再び拡大したことを受けて再導入され、8月20日から、レストラン、プール、屋内のすべての娯楽施設、公園を除くすべての公共の場所への入場の際に提示が義務付けられた。ワクチンを接種していない12歳以下の子供がこれらの場所に入場するには、検査結果で陰性であることを証明する必要がある。...
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イスラエルは、世界で初めてワクチン・パスポートを発行した国である。グリーンパスと呼ばれたワクチン接種証明書は、6月に廃止されたが、国内で新型コロナウィルスの感染が再び拡大したことを受けて再導入され、8月20日から、レストラン、プール、屋内のすべての娯楽施設、公園を除くすべての公共の場所への入場の際に提示が義務付けられた。ワクチンを接種していない12歳以下の子供がこれらの場所に入場するには、検査結果で陰性であることを証明する必要がある。
こうした中、米『ナショナル・ファイル』とイスラエル『タイムズ・オブ・イスラエル』によると、12日、イスラエルのニツァン・ホロヴィッツ保健相は週1回の閣議が始まる前に、同僚のアイェレット・シャクド内務相とワクチン・パスポート制度について話し合っていた。その会話を、ワイヤレスマイクがキャッチし、全国放送された。ホロヴィッツ氏とシャクド氏は、イスラエルのチャンネル12ニュースのマイクに会話が拾われていたことに気づいていなかったという。
先月末に、3回目のブースター注射を受けない市民は、いずれワクチン・パスポートの認定を受けられなくなると発言していた保健相は、レストランやプールなどの屋外席にワクチン・パスポートを適用することは、実は疫学的に正当な理由がないという点で、内務相と意見が一致した。そして、「問題は、予防接種を受けない人たちにある。彼らに少しでも影響を与えなければ、この状況を打開することはできない」と指摘し、イスラエルの多くの場所でワクチン・パスポートが必要とされているのは、単に国全体にワクチン摂取を強制するためだと認めた。さらに同氏は、「ある種の普遍性」を持つグリーンパスに例外を設けることは、そもそもパスポートの科学的妥当性を疑われることにつながると主張した。
また、保健相は「例えば、60歳から65歳未満の、危機的な状態にある人が病院に運ばれてきた場合、間違いなくワクチンを接種していない人だ。60から65歳以上では、だいたい3分の2がワクチン未接種、3分の1がワクチン接種済みだ。新型コロナは、もはやワクチンを受けていない人にとっての一大事である」と内務相に説明した。
エラザール・スターン情報相が2人の会話に加わり、「(ワクチンを受けていない人が)コロナウィルス病棟のベッドを占有しているのは苛立たしいことだ」と述べ、「集中治療室では、そうですね」と保健相が答えている。
保健省が10日に発表した数字によると、60歳以下の場合、3回目のワクチンを接種していない人は、重症化する確率が約3倍、何も接種していない人の場合は確率が約10倍に上がるという。また、60歳以上の人では、3回目のワクチンを接種すると、2回接種の人に比べて、重症化する可能性が10分の一になり、未接種の人に比べると40分の一になるという。
『ナショナル・ファイル』は、イスラエルの閣僚は、ワクチン・パスポートが予防接種率を高めるためのさおになると主張しているが、インペリアル・カレッジ・ロンドンの新しい研究では、このような制度の下では、予防接種を受けることに消極的な人は、さらに消極的になることが確認されたと伝えている。研究を行ったメンバーの一人であるポラット博士は、「ワクチン・パスポートのような公衆衛生上のインセンティブが心理的欲求を苛立たせるものであれば、例えば、人々に自分の決定に対する自由意志の欠如を感じさせることで、逆説的に人々の接種意欲を低下させる」と述べている。
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イスラエル、コロナウイルス対策責任者が4度目のブースター接種の可能性を言及(2021/09/07)
イスラエルの新型コロナウイルス対策責任者は、4回目のワクチン接種に向けて準備を始めるよう呼びかけた。ウイルス対策責任者のサルマン・ザルカ教授は、これからも新型コロナウイルスとの付き合いは続くものであり、変異型に合わせて調整されたワクチン接種が再度必要になる可能性を言及した。
『ザ・タイムズ・オブ・イスラエル』紙によると、イスラエルのコロナウイルス対策担当者サルマン・ザルカ教授は、イスラエルのラジオ番組で、「ウイルスが国内に入ってきており、今後も国内に存在し続けることを考えると、我々は4回目の予防接種の準備をする必要がある」と語った。
4回目のワクチン接種がいつ頃になるかは明らかにしなかったが、感染力の強いデルタ株などに対する防御力を高めるために、次のブースターショットが変異型に合わせて変更される可能性があると語った。...
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『ザ・タイムズ・オブ・イスラエル』紙によると、イスラエルのコロナウイルス対策担当者サルマン・ザルカ教授は、イスラエルのラジオ番組で、「ウイルスが国内に入ってきており、今後も国内に存在し続けることを考えると、我々は4回目の予防接種の準備をする必要がある」と語った。
4回目のワクチン接種がいつ頃になるかは明らかにしなかったが、感染力の強いデルタ株などに対する防御力を高めるために、次のブースターショットが変異型に合わせて変更される可能性があると語った。
ザルカ教授は先月、タイムズ・オブ・イスラエル紙のインタビューでも「第4波の教訓を活かすとすると、南米での新しい変異株など、次に来る感染の波の可能性を考慮しなければならないだろう。そしてワクチンの有効性の低下や抗体の減少を考えると、数ヶ月おきに、これは1年に1度、あるいは5、6ヶ月おきかもしれないが、再度予防接種が必要になるだろう。」と述べている。教授は、2021年後半から2022年前半には、イスラエルで変異株に対応したワクチンが準備される見通しであることを明らかにした。
新型コロナワクチンの3回目のブースター接種を世界で最初に実施したイスラエルは、8月1日にブースターキャンペーンを開始し、60歳以上のすべての人を対象に実施した。その後、対象年齢を徐々に引き下げ、先週からは、少なくとも5ヶ月前に2回目の接種を受けた12歳以上のすべての人を対象としている。3日の時点で、250万人以上のイスラエル人が3回目の接種を受けた。
豪ニュースサイト『au.news.com』によると、イスラエルは現在、7日間の平均で100万人あたりの新規感染者数が最も多い国となっており、感染症の専門家らは、イスラエルの現状は新型コロナワクチンの効果が時間の経過とともに薄れていくことを証明しているのではないかと述べている。
イスラエル保健省は先週、公共の場に入場する際に提示が義務付けられているワクチン接種証明書の「グリーン・パス」制度について、2回目または3回目の接種を受けてから6ヶ月後に失効すると発表した。
ザルカ教授は、9月は子供たちが学校に戻り、主要な宗教上の祝日が控えていることから、新規感染者数がさらに増加することが予想され、大規模なイベントに対する何らかの制限を検討すべきだとも述べている。しかし、イスラエルの政治家たちは、新たなロックダウンは導入しないと主張しており、感染者が急増しているにもかかわらず、ワクチンを接種したイスラエル人の重症化率や死亡率は低いままであることを指摘している。ベネット首相は、新たな全国的なロックダウンは「国の将来を破壊する」と明言している。
人口約900万人のイスラエルでは、3日時点で11269人の新型コロナウイルス新規感染者が報告されている。感染者数が急増しているが、重症患者数は減少してきており、3日時点で654人となっている。
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