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『ザ・ローカル』と米
『ブライトバート』によると、レナ・ハレングレン社会問題大臣は、スウェーデン議会に対策終了の動議を提出し、政府がパンデミック法を廃止すると発表した。「この法律を廃止することは可能であると評価している。もし、そうでないと判断したならば、議会と新たに議論していただろう」と述べた。また、「この2年間経験したような規制を再び導入することは、今のところ想定していない。もし同じような状況に陥った場合は、新しい法律を制定しなければならないだろう」と述べた。
パンデミック法が失効すると、政府は、スポーツジムや商店などの営業時間や来客数の制限、公園や海岸などの公共スペースへの立ち入り制限など、さまざまな制限を課す権限を失うことになる。
また、新型コロナウイルスはもはや社会的に危険ではないという評価に切り替えることで、今後感染者は医師の診断を受ける必要がなく、隔離義務もなくなる。ただし、入院などにより確認された感染者の人数は続けて追跡される。
スウェーデンは先月、数カ月前に導入されたワクチンパスポートを含む様々なコロナウイルス規制を廃止することを発表していた。マグダレナ・アンデション首相は、コロナウイルスに対する理解が深まったことと、一般市民のワクチン接種率が高いことが、制限の廃止に踏み切った理由であると述べている。
仏地方紙『ウエストフランス』によると、スウェーデン当局が新型コロナウイルス対策の評価を委託した独立委員会「コロナ委員会」が2月末、スウェーデンはロックダウンをしなかったのは正しかったという結論を出した。しかし、パンデミックの始まりに、より早く厳密に対応すべきだったと報告している。
2月25日に発表された最終報告書では、「コロナ委員会」は、ロックダウンをしなかったことは正しい判断であったとし、ロックダウンが長期的かつ反復的である場合、人々の自由を制限し、非常に極端な脅威以外でなければ正当性を見出すことは困難であると報告している。
スウェーデンは強制ではなく、推奨することでコロナ対策に取り組んだ。「症状がある場合は家にいること、交流を制限すること、できるだけテレワークをすること、公共交通機関を避けること、予防接種を受けること」というメッセージを発信するにとどめた。これは個人の責任に基づくアプローチであり、委員会はこうした方針への支持を表明した。
ただし、委員会は、パンデミックが始まった2020年2月から3月にかけての政府の対応については、感染拡大防止のために取られた措置が少なく遅すぎたため、最も弱い立場の人々、特に高齢者を守ることができず、大きな代償を払うことになったと批判している。パンデミックが始まった2020年2月からその年の12月初めまでに、スウェーデンでは7000人以上が新型コロナウイルスで死亡した。そのうち9割が70歳以上であった。
2年後、人口1千万人あたりのコロナ関連死亡者数は1万7千人で、欧州の平均をわずかに下回る水準となっている。しかし、北欧の隣国と比較すると、人口に比例して、デンマークの2倍、フィンランドの4倍、ノルウェーの6倍の死亡者数を記録している。
こうした数字にもかかわらず、最新の世論調査では、スウェーデン人の68%が公衆衛生機関の戦略を信頼していると回答している。
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スイスのチューリッヒ市は、新しい刑務所施設を正式にオープンするにあたり、一般市民を対象とした4日間の刑務所体験プログラムを開催する。市民が受刑者役として参加できるこのプログラムは反響を呼び、申し込みが殺到しているという。
仏誌
『レゼコー』によると、スイスのチューリッヒにある刑務所管理局は、4月の開所式を前に、新しい市営刑務所の運用テストのために、受刑者役を演じてくれるボランティアを公募した。
2月初旬に募集を開始し、すでに700人以上の候補者が応募してきた。応募条件として、18歳以上、同州在住、警察によるセキュリティチェックに合格した人、に限られる。241の独房しかないため、今後選抜が行われる。
幸運にも選ばれた場合、3月24日から27日の最大4日間、新施設で過ごすことができる。...
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仏誌
『レゼコー』によると、スイスのチューリッヒにある刑務所管理局は、4月の開所式を前に、新しい市営刑務所の運用テストのために、受刑者役を演じてくれるボランティアを公募した。
2月初旬に募集を開始し、すでに700人以上の候補者が応募してきた。応募条件として、18歳以上、同州在住、警察によるセキュリティチェックに合格した人、に限られる。241の独房しかないため、今後選抜が行われる。
幸運にも選ばれた場合、3月24日から27日の最大4日間、新施設で過ごすことができる。ただし不安な人は、日数を縮めることも可能だ。さらに、独房ではなく自宅で寝泊まりすることも選択できる。
また、刑務所への到着時、通常の受刑者であれば徹底した身体検査を受けなければならないが、プログラム参加者はそれを受けないことも選択できる。ただし、刑務所滞在中は、ネット接続された時計を含むあらゆる電子機器が持参禁止となり、独房内でのテレワークも不可能となる。
食事に関しては、通常の料理以外にも、ベジタリアン料理やハラール料理を選ぶことができる。
米『ブルームバーグ』によると、スイス最大の都市に新設されたこの刑務所は、他の施設における受刑者の生活環境の悪さを指摘されたことを受けて建設されたという。刑務所の所長は、今回の体験プログラムは職員や所長が新しい施設に慣れるためのテスト期間だと説明しており、ボランティアは「キャンプ休暇」を期待してはならないと注意している。ただし、参加してみて刑務所生活になじめないと思った人は途中で帰宅してもよいことになっている。
ヨーロッパニュース専門サイト『ザ・ローカル』によると、刑務所関係者は、「このテストトライアルは勝者しかいない。参加者は、実際に逮捕された人が突然収監されたらどう感じるかを、安全な環境の中で体験できる。」と刑務所体験プログラムを推薦しており、「様々な本に出てくるフィクションと現実を、自身で比較してみてください。」とアピールしている。なお、カップルでの申し込みも受け付けているが、性別で分かれて収容されることになるという。
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