【Globali】
ノーベル平和賞の予想
ノーベル賞5分野のうち平和賞のみスウェーデンではなく、ノルウェー政府主体で授与が行われる。ノーベル平和賞の有力候補について金曜の発表前にノルウェーのメディアが次のように報じる
ノルウェーの
『ザ・ローカル紙』は「ノーベル委員会はノーベル平和賞に278名の候補者を受理し、ローマ法王、スノーデンからプーチン大統領までノミネートされ、通常より予測困難」と報じる一方、様々な予測を伝える。
ザ・ローカル紙は、「平和研究所オスロのハルプビケン所長は、ノーベル平和賞の分析家で、最終候補者リストを発表する数少ない分析家の一人だが、先週予想を訂正し、反戦の日本国憲法9条保持を望む、日本人グループを最有力候補とした」と伝える。...
全部読む
ノルウェーの
『ザ・ローカル紙』は「ノーベル委員会はノーベル平和賞に278名の候補者を受理し、ローマ法王、スノーデンからプーチン大統領までノミネートされ、通常より予測困難」と報じる一方、様々な予測を伝える。
ザ・ローカル紙は、「平和研究所オスロのハルプビケン所長は、ノーベル平和賞の分析家で、最終候補者リストを発表する数少ない分析家の一人だが、先週予想を訂正し、反戦の日本国憲法9条保持を望む、日本人グループを最有力候補とした」と伝える。理由として「冷戦終結後、国家間の戦争は事実上根絶したと思われたが、ウクライナ情勢や東アジアの緊張状態により、再発の可能性がある事を思い出させた。平和賞初期に歓迎された、原則へ回帰するよいタイミング」と所長の言葉を引用し、「その専門知識にも関わらず、ハルプビケン氏はスノーデンを有力候補者の2番手に置いた」と伝える。一方、ザ・ローカル紙によると「他の専門家は、ローマ法王と告発者スノーデンが有力。スノーデンは2名のノルウェー国会議員に推薦され、先月もうひとつのノーベル賞、ライト・ライブリフッド賞を、英国のガーディアン氏と人権環境活動家と共同受賞したが、記者会見でノーベル委員会が自身の受賞を支持すると思えないと語った」。また、ザ・ローカル紙は「ヒーローで裏切り者であるスノーデンの、この受賞は物議を醸した」と報じ、「亡命先ロシアのウクライナ政策、クリミア併合への疑問と反対者に対するロシア政府の扱いを、ノーベル委員会は無視できない」とノーベル賞の歴史作家、ヤコブ氏の言葉を引用する。この他、ゴルバチョフ氏が平和賞の賞金で創立した民主派のメディアや、女子の教育を受ける権利を求めて、タリバンに撃たれたマララと有力候補が多い。
『ノルウェーポスト』は、「ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は大きな軌跡を残し、在任中にオバマ大統領が平和賞受賞した」と報じる一方で、「委員長が欧州評議会の事務局長を、兼任している事への懸念が常にあった。」と伝える。ザ・ローカル紙によると、「EUのロシア制裁は、委員長が独立した機能を果たしている事を証明している。何故ならば、ヤーグラン氏は欧州評議会の事務局長でもあり、欧州評議会はロシアをメンバーと見なしていると、ヤコブ氏が語る」。
閉じる
スウェーデンメディアが見るロベーン新首相の就任演説
スウェーデンのロベーン新首相が就任演説で、パレスチナ国家を承認し各国で論争が続いている。この承認についてスウェーデンのメディアは次のように報じる。
『ザ・ローカル紙』は「イスラエルは、スウェーデンのパレスチナ国家承認に抗議」と題し、「イスラエルの外相が声明で、スウェーデンのロベーン新首相が、パレスチナ国家承認について立場を表明するのは、“急ぎすぎ”で、“部外者の発言が、イスラエル-パレスチナ間の直接交渉の代理は出来ない事を、ロベーン首相は理解すべき”と述べた」と報じる。
『ラジオスウェーデン』は、社会民主党でヨーテボリ大学の政治学者ビエレルド氏の言葉を引用する。...
全部読む
『ザ・ローカル紙』は「イスラエルは、スウェーデンのパレスチナ国家承認に抗議」と題し、「イスラエルの外相が声明で、スウェーデンのロベーン新首相が、パレスチナ国家承認について立場を表明するのは、“急ぎすぎ”で、“部外者の発言が、イスラエル-パレスチナ間の直接交渉の代理は出来ない事を、ロベーン首相は理解すべき”と述べた」と報じる。
『ラジオスウェーデン』は、社会民主党でヨーテボリ大学の政治学者ビエレルド氏の言葉を引用する。「スウェーデン社会民主党は、パレスチナ国家承認を以前から公約にかかげ、ロベーン首相は公約を果たした」。しかし「これは強力で象徴的な政策目標」だが、「ヨルダン川西岸での大使館開設も、エルサレムのスウェーデン領事館の在パレスチナ大使館格上げも、スウェーデンはイスラエルに強いる準備はない」と語り、「ストックホルムのパレスチナ外交機関は、大使館に近い状態に既に格上げされている」と指摘する。
ザ・ローカル紙は、「パレスチナ国家の国際的な認識を示すのは時期尚早と、米国国務省が述べた」と報じ、「スウェーデン大使がイスラエル外務省欧州局の副局長に呼ばれ、副局長が抗議と失望を表明し、2国間関係を悪化させると警告した。イスラエルの首相は特に、スウェーデンの承認が長引くパレスチナ紛争解決への一歩となる事を望むと発言した事を非難」と伝える。また「現在、ガザの国境は既に明確にされているが、どの地域がヨルダン川西岸と東エルサレムに含められるか熾烈な議論がなされている」と伝える。
ラジオスウェーデンによると、「スウェーデン政府の公式発表のタイミングは、他のEU加盟国との協議次第」で、「他のEU加盟国がスウェーデンに続いて、パレスチナ国家承認すると見れば、スウェーデンは各国の意見統一に必要な期間を待つ」が、「他のEU加盟国がスウェーデンに続かないと分かれば、公式発表は早まる」と報じる。また、ザ・ローカル紙は「スウェーデンは、米国、イスラエルその他の国の反対にも関わらず、2012年に国連でパレスチナのオブザーバー国家の地位獲得に賛成票を投じた。現在ハンガリーやポーランドの東欧諸国を中心に、少なくとも112か国がパレスチナ国家を承認済み」と伝える。
閉じる
その他の最新記事