技術革新で知られる韓国の首都ソウルは、全国の自治体で初めて独自のメタバース・プラットフォームを構築し、オンライン・バーチャルワールドを通じた新しいコンセプトの公共サービスを提供する5カ年計画を発表した。
韓国の
『ザ・コリア・ヘラルド』によると、ソウル市は、5年間の「メタバース・ソウル基本計画」に基づき、来年末までに「メタバース・ソウル(仮称)」と呼ばれる市独自の高性能プラットフォームを構築する。その後、経済、文化、観光、教育、市民の苦情など、市政のあらゆる分野の行政サービスにメタバース・エコシステムの導入を3段階に分けて提供していく。
5年間で39億ウォン(約3億8千万円)が投資されるこのプロジェクトは、呉世勳(オ・セフン)市長が掲げる「ソウルビジョン2030」の一環として、ソウルを「未来の感動都市」にしようとするものである。これまで、公的機関が提供するメタバースサービスの多くは、プライベートなプラットフォームをベースにしているため、複雑で多様な行政サービスを実装するには機能上の制限があった。
「メタバース・ソウル 」では、「普信閣のバーチャルな除夜の鐘つき」、「バーチャル市長室」、あるいは「ソウル・フィンテック・ラボ」「インベスト・ソウル」「ソウル・キャンパスタウン」のバーチャルサービスなど、様々な市民や企業の支援サービスを順次実施していくという。
また、2023年には「メタバース120センター(仮称)」と呼ばれる仮想の総合市民窓口が誕生し、現在は役所に出向かないと対応できない市民の苦情や相談を、アバター職員と対面できるようになるという。光化門広場、徳寿宮、南大門市場などソウルの主要な観光地は「バーチャル観光特区」として紹介され、東医門など失われた歴史的遺産をバーチャル空間で再現する。
プロジェクトを担当するソウル市の幹部パク・ジョンス氏は、「ソウルは、公共の需要と民間の技術を組み合わせて、メタバース・ソウルという新大陸を開拓する」と語っている。
フランスのニュースサイト『ユジーヌ・デジタル』は、「メタバース・ソウル基本計画」は、移動が困難なソウル市民が自治体のサービスを利用しやすくすることを目的としているが、バーチャルリアリティ用のヘッドセットが必要になるなど、機器の問題があると指摘している。
2021年5月、韓国政府は「メタバース・アライアンス」を立ち上げ、サムスン、ヒュンダイ、SKテレコムが参加し、官民連携でAR/VR分野の企業の発展を促した。健康、製造、建設、教育、商業、防衛などの分野で、仮想現実技術と拡張現実技術の導入を加速することを目的としている。
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5月12日付米
『NYSEポスト』オンラインニュースの報道記事「日本側、オバマ氏の謝罪の言葉はなくとも広島訪問を歓迎」:
「・広島市の松井一實市長は、オバマ大統領の広島訪問について、偉大な決断であり、核兵器廃絶に向けて歴史的な前進となると歓迎の意を表明。
・ホワイトハウスの安全保障担当のベン・ロウズ副顧問は、大統領が原爆投下の決定ついて評価や謝罪等に言及することはなく、あくまで犠牲者の慰霊と核なき世界創出をアピールするものとコメント。...
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5月12日付米
『NYSEポスト』オンラインニュースの報道記事「日本側、オバマ氏の謝罪の言葉はなくとも広島訪問を歓迎」:
「・広島市の松井一實市長は、オバマ大統領の広島訪問について、偉大な決断であり、核兵器廃絶に向けて歴史的な前進となると歓迎の意を表明。
・ホワイトハウスの安全保障担当のベン・ロウズ副顧問は、大統領が原爆投下の決定ついて評価や謝罪等に言及することはなく、あくまで犠牲者の慰霊と核なき世界創出をアピールするものとコメント。
・しかし、安倍首相や広島市民は、オバマ氏の謝罪の言葉はなくとも広島訪問を歓迎。
・なお、米国内には、安倍首相も真珠湾を慰霊訪問すべきとの声。」
5月10日付英
『ザ・ガーディアン』紙の報道記事「ホワイトハウス、オバマ氏の広島訪問は謝罪目的ではないと言明」:
「・ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は記者会見で、大統領の広島訪問を謝罪目的と解釈するのは誤りと言明。
・ただ同報道官は、大統領は原爆投下について、世界で唯一原爆を使用した国として責任を負っていると感じているし、だからこそ核なき世界創出のため率先して行動する必要があると考えているともコメント。
・一方で、原爆投下を契機に、第二次世界大戦を終結させ、結果として米国のみならず世界の国々の多くの命を救ったということも強調。」
5月11日付ロシア
『スプートニク』国際オンラインニュースの報道記事「広島の被災者、
オバマ氏に原爆の悲惨さの理解を望む」:
「・原爆の被災者は、オバマ大統領に原爆による悲惨な事態を知ってもらうことが大切で、謝罪の言葉より、平和記念公園の慰霊碑の前で哀悼の意を示すことが、核兵器廃絶の一歩となるとコメント。」
同日付韓国
『ザ・コリア・ヘラルド』紙の報道記事「韓国政府、オバマ氏の広島訪問を理
解」:
「・韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長(外相に相当)は5月11日、オバマ大統領の広島訪問について、原爆投下の謝罪と解釈されるおそれがあるものの、訪問の意義を了解すると表明。
・韓国は以前から、1910~1945年の間日本による植民地とされていた歴史があることから、日本が(原爆による被害等を訴えることで)第二次大戦当時の侵略の歴史を洗い流そうとしていると非難。」
5月12日付中国
『人民日報』の報道記事「日本政府、オバマ氏の広島訪問を拡大解釈」:
「・これまでどの国も、オバマ大統領がアピールした核なき世界という理念に真摯に応えておらず、また、同大統領が主導する“核安保サミット(NSS)”会議においても何ら進展なし。
・更に、同大統領の任期切れが近づいたこともあって、NSS開催も消滅。
・しかしながら、日本側は同大統領の広島訪問を拡大解釈し、特に右翼政治家は、原爆の犠牲を前面に出すことで、侵略戦争の歴史自体を洗い流そうと画策。
・同大統領の広島訪問は、ホワイトハウスの公式発表どおり、原爆犠牲者の慰霊と核なき世界創出のアピールのみが目的であるのに、安倍首相はそれだけでは留めない考え。」
なお、ホワイトハウスのその後の発表によると、広島訪問時、オバマ大統領は多くの聴衆
を集めての大々的な演説は予定せず、ただ慰霊碑に献花する等静かな慰霊訪問になるとい
う。哀悼の意を公に表すだけでも、米国内では謝罪と受け止められる恐れがあることから
の措置で、但し、メモリアルデイ(注後記)に合せて、初の広島訪問を踏まえ、核軍縮や
強固な日米関係を構築した成果などを織り込んだ大統領所見を発表するとしている。
(注)メモリアルデイ:米国の連邦政府の定めた祝日で、5月の最終月曜日(今年は5月
30日)。戦没将兵記念日、戦没者追悼記念日などとも呼ばれる
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