【Globali】
世界が見る習主席の米国訪問直前に再びきしむ米中関係(2015/09/14)
9月24日に習近平国家主席の米国公式訪問が予定されているが、米国が中止を要請していた南シナ海の一連の建設活動が未だに続けられている証拠となる衛星写真をCSIS(戦略国際問題研究所)が公表したり、オバマ大統領が国連総会のために宿泊するホテルをセキュリティ上の問題との理由で中国系企業が運営するホテルから欧米系ホテルに変更するなどここにきて米国と中国の関係が再びぎくしゃくし始めている。各国は習主席の米国公式訪問直前に再びきしむ米中関係について以下のように報じた。
9月12日付
『ワシントンポスト』(米国)は「南シナ海における中国の活動はオバマ政権を困惑させる」との見出しで「中国は9月24日の習近平国家主席の米国公式訪問直前に、南シナ海のベトナムやフィリピンとの間で係争地域となっている2つの環礁の上に新たな離着陸設備を設置しているとみられる」と報じ、「CSISによって撮影された衛星写真を分析した中国の専門家によると、スービ礁上に幅約200フィート、長さ1.4マイルにわたってアスファルトによる平地が造られていることが見て取れ、ミスチーフ環礁(パンガニバン環礁)に造られたものと同様の中国軍機の離着陸用の滑走路とみられる」と伝えた。...
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9月12日付
『ワシントンポスト』(米国)は「南シナ海における中国の活動はオバマ政権を困惑させる」との見出しで「中国は9月24日の習近平国家主席の米国公式訪問直前に、南シナ海のベトナムやフィリピンとの間で係争地域となっている2つの環礁の上に新たな離着陸設備を設置しているとみられる」と報じ、「CSISによって撮影された衛星写真を分析した中国の専門家によると、スービ礁上に幅約200フィート、長さ1.4マイルにわたってアスファルトによる平地が造られていることが見て取れ、ミスチーフ環礁(パンガニバン環礁)に造られたものと同様の中国軍機の離着陸用の滑走路とみられる」と伝えた。また「国家安全保障アドバイザーであるスーザンライスが“中国による南シナ海の一連の建設活動はオバマ大統領と習近平国家主席による米中首脳会談の妨げとなるもの”として中国に建設を中止するように訴えてきたが、今回の衛星写真は建設が依然として続けられていることを示している」と報じた。
9月10日付
『サウスチャイナモーニングポスト』(香港)は、「習近平国家主席が米国訪問をシアトルから始めることにしたのは、ワシントンが政治的に曇りであるためだ」との北京大のジンツァンジュン教授の発言を紹介し、「米国は中国をサイバー攻撃の容疑者と見ている上、南シナ海における中国の活動に不満が蓄積している」と報じた。
9月12日付
『ヤフーニュース』(米国)は「南シナ海において、中国は係争の島と岩礁の上に一方的に滑走路を建設し、東シナ海においては日本が実効支配している尖閣諸島(釣魚島)も、自分達のものだと主張している」と伝えた上で「これらの問題は岩やサンゴの塊の所有者について争われているわけではない。アジアで主導権を握っているのが誰なのかが争われている」との戦略研究を専門とするオーストラリア国立大学のヒューホワイト教授の分析を紹介、「中国の軍事力増強と合わせて、米国との政治的、経済的な競争は、中国が世界の警察官としての米国の役割を弱体化させるのかという問題を提起している」と報じ「皮肉なことに米国の同盟国であるオーストラリア、韓国、フィリピン、日本などにとっての最大の貿易相手国は、現在、中国だ」と指摘した。
一方、9月12日付
『CNN』(米国)は「ホワイトハウス報道官は、オバマ大統領が国連総会でニューヨークに宿泊するにあたってコスト、スペース、セキュリティ上の面から中国企業が昨年買収したウォルドーフアストリアホテルを使わずにパレスホテルを使用することを明らかにした」と伝えた上で、「ホワイトハウスは、中国のハッカーによって行われたサイバー攻撃の可能性について非常に現実的な懸念を持っている」と報じ、ホテル変更の背景に中国が関与しているとみられる米国政府人事管理局へのハッカー攻撃があったことを示唆している。
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世界が見る国連のパンギムン事務総長の中国軍事パレード閲兵式への参加(2015/08/31)
ロシアのプーチン大統領や韓国のパククネ大統領、新興国の首脳らが参加するものの、欧米や日本の指導者らは一斉に参加を見送る形となった中国の抗日戦争勝利70周年記念軍事パレード閲兵式への参加だが、国連のパンギムン事務総長はこのパレード閲兵式への参加を正式に決めた。日本は国連に相当の分担金を支払っているために、パン事務総長の参加は日本に衝撃を与えている。確かに、一般の日本人から見ても良識派の代表のような存在である国連のトップが、このような式典に参加することにはやや首を傾げざるを得ない。日本政府は国連の日本代表部を通じて国連の中立性を問題視し、抗議したが、各国は国連のパンギムン事務総長の中国軍事パレード閲兵式への参加について以下のように報じた。
8月29日付
『ロイター通信』(英国)は、「国連のパンギムン事務総長は日本の懸念にも関わらず、中国の抗日戦争勝利70周年記念の軍事パレード閲兵式に参加、これについて日本の外務省が強い不満を表明」と報じ、「第二次世界大戦中における中国の貢献と犠牲に感謝し、明るい未来に向けて進むためにも過去に目を向け、それを教訓にすることが大事だ」とのパンギムン事務総長のコメントを紹介した。
8月29日付
『サウスチャイナモーニングポスト』(香港)は、国連のパンギムン事務総長が中国軍の閲兵式に参加する理由について、「パン事務総長はポーランド、ウクライナ、ロシアでも今回と同様の第二次世界大戦終戦記念式典に参加しており、今回の参加だけが特別なのではない」との国連のコメントを掲載した。...
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8月29日付
『ロイター通信』(英国)は、「国連のパンギムン事務総長は日本の懸念にも関わらず、中国の抗日戦争勝利70周年記念の軍事パレード閲兵式に参加、これについて日本の外務省が強い不満を表明」と報じ、「第二次世界大戦中における中国の貢献と犠牲に感謝し、明るい未来に向けて進むためにも過去に目を向け、それを教訓にすることが大事だ」とのパンギムン事務総長のコメントを紹介した。
8月29日付
『サウスチャイナモーニングポスト』(香港)は、国連のパンギムン事務総長が中国軍の閲兵式に参加する理由について、「パン事務総長はポーランド、ウクライナ、ロシアでも今回と同様の第二次世界大戦終戦記念式典に参加しており、今回の参加だけが特別なのではない」との国連のコメントを掲載した。
8月28日付
『スプートニクニュース』(ロシア)は、「報道機関によると、国連のパンギムン事務総長が中国の抗日戦争勝利70周年記念の軍事パレード閲兵式に参加することについて、日本の外務省が“国際組織の長としての中立性に疑問がある”との懸念を表明した」と報じ、「パン事務総長が参加する軍事パレードには約12000人の兵士、200機以上の戦闘機が参加する」と伝えた。
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