米国、右翼の政治コメンテーターの講演がキャンセル(2017/04/20)
カリフォルニア大学バークリー校は、保守派で右翼の政治コメンテーターであるアン・コールター氏の4月27日に予定されていた大学での講演を急きょキャンセルすることを発表した。大学側の説明によると、「トランプ大統領就任後、賛成派と反対派のデモや衝突が頻繁に起きていて、アン氏の大学でのスピーチは暴力事件にまで発展する恐れがあります。」とのことである。
大学キャンパスの警備員も、「現在も過激なグループによる政治運動が行われていて、今回の講演イベントが無事に行われる可能性は低いでしょう。」とインタビューに答えている。
大学関係者のダン・モグロフ氏も「イベント中に運動や騒動を起こすと脅迫するポスターがキャンパス内の建物の壁にたくさん貼られていて、セキュリティーの観点から中止した方がいいと考えました。」と説明している。
ロサンゼルスタイムズによると、先週の土曜日もバークリーのダウンタウンではトランプ賛成派と反対派が分裂して衝突事件が起き21名が逮捕されたという。...
全部読む
大学キャンパスの警備員も、「現在も過激なグループによる政治運動が行われていて、今回の講演イベントが無事に行われる可能性は低いでしょう。」とインタビューに答えている。
大学関係者のダン・モグロフ氏も「イベント中に運動や騒動を起こすと脅迫するポスターがキャンパス内の建物の壁にたくさん貼られていて、セキュリティーの観点から中止した方がいいと考えました。」と説明している。
ロサンゼルスタイムズによると、先週の土曜日もバークリーのダウンタウンではトランプ賛成派と反対派が分裂して衝突事件が起き21名が逮捕されたという。またダン氏は、この衝突事件を起こした一部のグループは、アン氏のスピーチの最中を狙って暴動を起こす可能性があるという情報を耳にしたという。
ワシントンポストによると、アン氏は突然のキャンセルに憤りを示しているらしく、「大学側の理不尽で不合理極まりない要求に応えざるを得なくなりました。」と彼女は述べているという。
アン氏はニューヨークタイムズで12回ものベストセラー作家に輝いたことがあり、彼女の本のテーマの一つでもある「不法移民」について今回のスピーチで話す予定だったという。
「市民の税金や寄付金で経営が成り立っている大学は、市民の権利を守る憲法を尊重する必要があります。よって、バークリー校は、市民の権利を守るための大切なスピーチを突然キャンセルする資格はありません。
と同氏は自身のツイッター上でもそのように述べながら大学側に抗議していて、「これは表現の自由を侵害するものです。私は絶対にスピーチ致します。」と怒りをあらわにしていたという。
しかし、大学側により完全なキャンセルが決定されると「偽ニュースだ。」とツイートしたという。
また、「今回の私の講演には場所代を含め費用がかかっております。大学側の都合でキャンセルされたのですから、バークリー校の学生はその費用を負担する必要はありません。」とも同氏は述べている。
ダン氏は「アン氏の講演は、場所やセキュリティーなどの手配が済み次第、9月に再調整して開催させていただきたいと思っております。」と述べている。
今回のイベントを運営している組織団体である「Young America’s Foundation」の関係者も「アン氏のスピーチをキャンセルする意図はありませんでした。いずれ必ず開催されることを望みます。」とコメントしている。
閉じる
ヒラリー・クリントンの近況(2017/02/02)
昨年の米大統領選挙でのまさかの大敗以来、ハイキングをしたり、トランプ大統領の就任式に出席したりした以外には、公の場にはあまり出ていないヒラリー・クリントン元国務長官は、今秋発売予定のエッセイ本と改定版絵本の執筆に忙しいという。また、講演エージェンシーとの契約を再開する動きから、噂されているニューヨーク市長選への出馬の可能性は薄くなっていると報道されている。
2月1日付英国
『BBC』 は「ヒラリー・クリントンが選挙敗北回想本を執筆」との見出しで以下のように報道している。
出版社「サイモン&シュスター」によると、大統領候補だったクリントン氏が9月26日に本を発売する予定だという。タイトルは未定。
クリントン氏と言えば、高額な講演料が大統領選挙の相手候補から批判の的となったが、今後は国務長官時代に所属していた「ハリーウォーカー・エージェンシー」との契約も再開の予定で、様々な講演の依頼があると思われる。...
全部読む
2月1日付英国
『BBC』 は「ヒラリー・クリントンが選挙敗北回想本を執筆」との見出しで以下のように報道している。
出版社「サイモン&シュスター」によると、大統領候補だったクリントン氏が9月26日に本を発売する予定だという。タイトルは未定。
クリントン氏と言えば、高額な講演料が大統領選挙の相手候補から批判の的となったが、今後は国務長官時代に所属していた「ハリーウォーカー・エージェンシー」との契約も再開の予定で、様々な講演の依頼があると思われる。4月ニューヨークのLGBTの祝典に参加したり、母校のウェルズリー大学(マサチューセッツ)の卒業式で講演予定。このエージェントに戻る動きで、ニューヨーク市の市長職を目指すとの見方が薄くなっているという。
同日付米国
『ロサンゼルスタイムズ』 は「ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプへの思いを含むエッセイ本を出版予定」との見出しで次のように報道している。
ヒラリー・クリントン元国務長官は空いた時間にハイキングをしているだけではないらしい。今秋発売予定の2冊の本の執筆に忙しいという。同氏は「サイモン&シュスター」から私的エッセイ本と、1996年出版のベストセラー「It Takes a Village」(日本語版タイトル「村中みんなで」)の絵本版を執筆中だという。エッセイ本には、クリントン氏が座右の銘とするインスピレーションを与える言葉の引用を盛り込む予定で、「人生の良い時も悪い時にも力をもらった言葉とそれらへの想いを読者に届けたい」と語っている。この本には最も辛い時でだっただろう「昨年の大統領選挙での共和党候補トランプ氏へのショッキングな敗北」も盛り込まる予定である。
2月2日付
『ヤフーニュース』 (AP通信引用)は「AP速報:クリントンが新刊本で2016年の選挙を振り返る」との見出しで次のように報道している。
水曜の出版予定の報道は、2度大統領選に出馬したクリントン氏の再来を予感させるもの。大統領選挙以来、公のコメントは殆ど題していない彼女だが、トランプ大統領の就任式には出席、トランプ大統領の政策を批判している。自身のツイッターでは、「女性の行進」を支持し、最近の移民を制限する大統領令を批判している。
一方で、クリントン氏が今年のニューヨーク市の市長選挙に出馬するのではないかとの報道がされていたが、本出版の予定や講演エージェントへの回帰からこの線は薄れてきている。
閉じる
その他の最新記事