フランスは1月25日、過去最高の50万1635人の新型コロナウイルス新規感染者数を記録した。流行のピークがまだ見えない中、12月22日に始まった5歳から11歳へのコロナワクチンの接種率が停滞していることが話題になっている。
仏紙
『ルドフィネ・リペレ』は、フランスでは5歳から11歳に対するワクチン接種がなかなか軌道に乗らないと報じている。保健省が25日に発表した数字によると、この年齢層の子どものうち、ワクチン接種を受けたのは、580万人の対象者のうち21万6000人と、わずか3.8%にとどまっている。
ワクチン戦略評議会のアラン・フィシェ会長は、「子供たちへのワクチン接種は大成功とは言えず、本当に残念だ」と悔しがっている。...
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『ルドフィネ・リペレ』は、フランスでは5歳から11歳に対するワクチン接種がなかなか軌道に乗らないと報じている。保健省が25日に発表した数字によると、この年齢層の子どものうち、ワクチン接種を受けたのは、580万人の対象者のうち21万6000人と、わずか3.8%にとどまっている。
ワクチン戦略評議会のアラン・フィシェ会長は、「子供たちへのワクチン接種は大成功とは言えず、本当に残念だ」と悔しがっている。フランス政府は、親がワクチン接種に踏み切れるよう、科学的な根拠を示し、接種できる場所も増やしていく方針だ。
小児へのワクチン接種は、「感染者が非常に多いパンデミックの状況下では適切であり、安全である」とフィシェ会長は主張している。保健・倫理当局も、子供たちの集団的な保護だけでなく、個人の保護のためにも、このワクチン接種を支持している。
当局が特に懸念しているのは、1月9日時点で、慢性疾患に苦しむ35万人の子どものうち、ワクチンを少なくとも1回接種した子どもが2.8%にとどまっていることである。フィシェ会長は、「一刻も早くワクチンを打って、子どもたちを守らなければならない」と訴えている。
仏地方紙『ル・テレグラム』によると、フランス政府は、接種率向上のために、子どものワクチン接種に関するいくつかのルールを簡素化する。まず、片親の同意があれば、投与が可能となる。また、接種センター以外の場所でもワクチンを投与できるよう、今週から、看護師、薬剤師、助産師も子どもへのワクチン投与を行うことができるようになる。
様々な場所で気軽にワクチン接種できる環境づくり以外に、親を説得することが大きな課題となっている。しかし、既存のワクチンでは感染予防効果が大幅に低くなっているオミクロン株が主流となっている中、もともと重症化しにくい健康な子どもに、ワクチン接種を促す科学的根拠が乏しいのが現状だ。フィシェ会長は、「重症化は稀かもしれないが、重症化する例はある」と主張している。
仏のニュース専門局『BFMTV』によると、他の欧米諸国ではフランスとは異なり、5歳から11歳へのワクチン接種は順当に進んでいるという。スペインでは、1月20日までに5歳から11歳の子ども320万人のうち51.8%(約170万人)が少なくとも1回の接種を受けている。イタリアでは、25日時点で、5歳から11歳の子どもたち約360万人のうち28.85%(約105万4千人)が1回目の接種を済ませている。ベルギーでは12.1%、ドイツでは15.6%、オーストリアでは11.1%が接種している。
北米では、1月21日時点で、カナダでは5歳から11歳の51.07%(147万人)が少なくとも1回目の接種を済ませている。米国では5歳から11歳の2800万人のうち、25日までに800万人以上が少なくとも1回接種している。なお、イスラエルではこの年齢層に対してブースター接種キャンペーンを始めようとしている。
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