新型コロナウイルス感染症に対する制限解除がヨーロッパで本格的に動き出した。フランス、ドイツ、スペインなど感染者数の多い主要国も制限解除に踏み出しており、他の欧州各国も段階的な規制緩和を進めている。
仏
『レクスプレス』によると、ヨーロッパで最も被害が大きく、12万7,000人以上の死者を出した英国では、保健当局が10日、パンデミックの警戒レベルを5段階評価の4から3に引き下げた。また、6人を上限とした室内での集まりや、パブやレストランの屋内での接客が認められる。12月初旬に予防接種キャンペーンを開始して以来、英国の人口6,800万人のうち3,500万人以上が1回目の接種を受けた。
フランスでは、カフェ、バー、レストランが19日からテラスでの営業を再開する。...
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仏
『レクスプレス』によると、ヨーロッパで最も被害が大きく、12万7,000人以上の死者を出した英国では、保健当局が10日、パンデミックの警戒レベルを5段階評価の4から3に引き下げた。また、6人を上限とした室内での集まりや、パブやレストランの屋内での接客が認められる。12月初旬に予防接種キャンペーンを開始して以来、英国の人口6,800万人のうち3,500万人以上が1回目の接種を受けた。
フランスでは、カフェ、バー、レストランが19日からテラスでの営業を再開する。ただし、1つのテーブルにつき6人の上限が設けられる。6月9日には室内での定員を50%に制限して営業を再開することができる。カステックス首相は、「私たちはようやく、この危機から永続的な形で抜け出すことができるようになった」と語っている。
スペインでは9日に、半年ぶりとなる非常事態の解除を宣言し、住民たちは、自由に移動が出来るようになった。
ドイツでは9日から、700万人以上のワクチン接種者に対する規制が緩和された。仏ニュースサイト『LCI』によると、ワクチンを2回接種した人は、スーパーや薬局などの「必要不可欠」な店舗を除くあらゆる店舗に、陰性証明書を提示することなく入る特権が与えられる。また、夜10時以降の外出禁止令が免除され、プライベートで制限なく集まることが認められる。海外からの帰国時の検疫も免除となる。
イタリアでは、数週間前から飲食店や劇場などの営業が再開しており、9日夜は、有名なスカラ座が数ヵ月ぶりに再開した。
仏紙『ジュルナール・ド・ディマンシュ』によると、アイルランドも、年明けに新型コロナウイルスが再流行したことを受けてロックダウン措置を継続して取ってきたが、9日にようやく一部の制限を緩和した。5月中まではテレワークの継続が推奨されているものの、国内での旅行が可能になり、美術館や図書館も再開した。必要不可欠ではないお店も、17日から完全に再開する。
なお南ヨーロッパでは、キプロス島が9日に、65ヵ国からのワクチン接種を受けた観光客に国境を再開した。5月15日からの観光シーズン開始を待ちわびるギリシャでは、半年間の休校を経て学校も再開された。ただし、生徒と学校職員は週2回、薬局で入手することができる無料の簡易テストによる陰性証明の提示が求められる。次の段階としては、14日に美術館、21日に野外映画館、5月28日に劇場が再開される。
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