CTBT早期発効・米国とロシアが非難の応酬(8月30日)
国連が定める核実験に反対する国際デーに合わせて国連総会で会合が開かれ、国連の軍縮部門トップの中満事務次長がロシアによる軍事侵攻で核の脅威が高まっている現状に強い危機感を示した。
CTBT(包括的核実験禁止条約)は日本など178か国が批准しているものの、米国や中国、北朝鮮など8か国は批准していない。ロシアは批准しているが、プーチン大統領はことし2月、米国が新たな核実験を行えばロシアも実験に踏み切る姿勢を示している。...
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国連が定める核実験に反対する国際デーに合わせて国連総会で会合が開かれ、国連の軍縮部門トップの中満事務次長がロシアによる軍事侵攻で核の脅威が高まっている現状に強い危機感を示した。
CTBT(包括的核実験禁止条約)は日本など178か国が批准しているものの、米国や中国、北朝鮮など8か国は批准していない。ロシアは批准しているが、プーチン大統領はことし2月、米国が新たな核実験を行えばロシアも実験に踏み切る姿勢を示している。
会合では米国の代表が「最近のロシアによる核の威嚇と核実験再開を示唆するプーチン大統領の発言に懸念を表明する」と述べたのに対し、ロシアの代表は「懸念されるのは唯一、核兵器を実際に使用し多くの核実験も行ってきた米国が条約を批准していないことだ」と反論し、双方の非難の応酬となった。
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NPT準備委・総括文書・採択されず閉会(8月12日)
世界の核軍縮を目指すNPT(核拡散防止条約)の準備委員会は最終日を迎え、議長が会期中の議論をまとめた総括文書の草案を示したが、ロシアやイランなどが公式の記録とすることに反対して採択されず、各国が対立したまま委員会は閉会した。
オーストリアの首都ウィーンで開かれていたNPTの次の再検討会議に向けた準備委員会は11日最終日を迎え、ビーナネン議長が会期中の議論をまとめた総括文書の草案を示した。
草案では、締約国がNPTの役割の重要性を改めて確認した上で、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に関連して、各国が核兵器による威嚇を非難し、ロシア軍が占拠を続けるザポリージャ原発の安全性にも懸念を示したとしている。...
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世界の核軍縮を目指すNPT(核拡散防止条約)の準備委員会は最終日を迎え、議長が会期中の議論をまとめた総括文書の草案を示したが、ロシアやイランなどが公式の記録とすることに反対して採択されず、各国が対立したまま委員会は閉会した。
オーストリアの首都ウィーンで開かれていたNPTの次の再検討会議に向けた準備委員会は11日最終日を迎え、ビーナネン議長が会期中の議論をまとめた総括文書の草案を示した。
草案では、締約国がNPTの役割の重要性を改めて確認した上で、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に関連して、各国が核兵器による威嚇を非難し、ロシア軍が占拠を続けるザポリージャ原発の安全性にも懸念を示したとしている。
さらに福島第一原子力発電所の処理水に関連しては、各国がIAEA(国際原子力機関)の取り組みを強く支持したとしている。しかし、この文書は、ロシア、中国、イランが委員会の公式の記録とすることに強く反対して採択されず、これまでの慣例に反して記録から除外された。
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長崎・原爆の日・長崎市の鈴木市長“核抑止への依存脱却を決断すべき”(8月9日)
長崎に原爆が投下されてから78年となるきょう、長崎市で平和祈念式典が行われ鈴木市長は平和宣言で核抑止への依存からの脱却を勇気を持って決断すべきと述べて核兵器の廃絶を訴えた。
長崎では、けさ早くから祈りをささげる人たちの姿が見られた。浦上天主堂では犠牲者に祈りをささげるミサが行われた。市内で開かれた高校生による集会では、生徒が人間の鎖を作り核兵器のない平和な未来の実現への決意を示した。
平和祈念式典は台風の接近に伴い参列者の安全を優先して会場が平和公園から市内の屋内施設に変更され規模が大幅に縮小された。...
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長崎に原爆が投下されてから78年となるきょう、長崎市で平和祈念式典が行われ鈴木市長は平和宣言で核抑止への依存からの脱却を勇気を持って決断すべきと述べて核兵器の廃絶を訴えた。
長崎では、けさ早くから祈りをささげる人たちの姿が見られた。浦上天主堂では犠牲者に祈りをささげるミサが行われた。市内で開かれた高校生による集会では、生徒が人間の鎖を作り核兵器のない平和な未来の実現への決意を示した。
平和祈念式典は台風の接近に伴い参列者の安全を優先して会場が平和公園から市内の屋内施設に変更され規模が大幅に縮小された。
そして、この1年間に亡くなった被爆者など3314人の名前が書き加えられた19万5607人の原爆死没者名簿が納められた。
岸田総理大臣はビデオメッセージを寄せ「ロシアによる核の威嚇が行われる中で、核兵器のない世界の実現に向けた道のりは一層厳しいものになっている。核兵器不拡散条約を国際社会が結束し維持、強化するよう訴え、国際社会の取り組みを主導していく」とした。
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78年・広島原爆の日・広島市・松井市長・平和宣言“核抑止論の破綻直視を”(8月6日)
広島に原爆が投下されてきょうで78年となる。広島・広島市・松井市長は平和宣言で「核抑止論は破綻していることを直視する必要がある」と述べ、各国の為政者に対して核による威嚇を直ちに停止し対話を通じた信頼関係に基づく安全保障体制の構築に向けて一歩を踏み出すよう強く求めた。
8月6日の広島。夜明け前から平和への祈りが始まっていた。午前8時から行われた平和記念式典。参列者は新型コロナの感染拡大前と同じ規模の約5万人。...
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広島に原爆が投下されてきょうで78年となる。広島・広島市・松井市長は平和宣言で「核抑止論は破綻していることを直視する必要がある」と述べ、各国の為政者に対して核による威嚇を直ちに停止し対話を通じた信頼関係に基づく安全保障体制の構築に向けて一歩を踏み出すよう強く求めた。
8月6日の広島。夜明け前から平和への祈りが始まっていた。午前8時から行われた平和記念式典。参列者は新型コロナの感染拡大前と同じ規模の約5万人。原爆が投下された午前8時15分。被爆者たちの悲惨な体験や核兵器廃絶を願う声を未来に引き継いでいく日でもある。
岸田首相は「核軍縮をめぐる国際社会の分団の深まりやロシアによる核の威嚇などにより、その道のりはいっそう厳しいものになっている。このような状況だからこそ“核兵器のない世界”の実現に向け、国際的な機運をいま一度呼び戻すことが重要だ」と述べた。
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NPT準備委員会・ロシアへの非難相次ぐ(8月1日)
NPTの次回2026年の再検討会議に向けた準備委員会は、先月31日からオーストリアの首都ウィーンで始まり、初日は各国の代表による演説が行われた。
会合では、ウクライナ情勢を巡り、ロシアが核兵器を使用する可能性を示唆して、威嚇を続けていることを非難する意見が相次ぎ、このうち米国の代表は、ロシアによる無責任な核を巡る主張や、原子力発電所での無謀な行動が続いている、NPTの取り決めの核心や、核抑制のシステムを脅かしていると訴えた。...
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NPTの次回2026年の再検討会議に向けた準備委員会は、先月31日からオーストリアの首都ウィーンで始まり、初日は各国の代表による演説が行われた。
会合では、ウクライナ情勢を巡り、ロシアが核兵器を使用する可能性を示唆して、威嚇を続けていることを非難する意見が相次ぎ、このうち米国の代表は、ロシアによる無責任な核を巡る主張や、原子力発電所での無謀な行動が続いている、NPTの取り決めの核心や、核抑制のシステムを脅かしていると訴えた。
またロシアが同盟関係にあるベラルーシに戦術核兵器の配備を進めていると主張していることについて、隣国のリトアニアの代表は「あらゆる種類の核兵器配備はNPTのもとの国際公約違反だ」と話したと非難。対し、ベラルーシの代表は核兵器の配備には一切言及しなかった。1日にはロシアの代表も演説する見通し。
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