米国ファイザー・ワクチン“変異ウイルスにも効果”(1月9日)
米国の製薬大手ファイザーは、変異した新型コロナウイルスについてもワクチンの効果を示す実験結果が得られたと発表した。
実験では新型コロナウイルスがヒトの細胞に感染する際に重要な役割を果たすスパイクたんぱく質と呼ばれる部分の一部が英国や南アフリカのものと同じように変異したウイルスを人工的に作った。
そしてワクチンを接種した人の血液を使って中和されるかどうか調べたところ従来のウイルスと同等の結果が示された。...
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米国の製薬大手ファイザーは、変異した新型コロナウイルスについてもワクチンの効果を示す実験結果が得られたと発表した。
実験では新型コロナウイルスがヒトの細胞に感染する際に重要な役割を果たすスパイクたんぱく質と呼ばれる部分の一部が英国や南アフリカのものと同じように変異したウイルスを人工的に作った。
そしてワクチンを接種した人の血液を使って中和されるかどうか調べたところ従来のウイルスと同等の結果が示された。
ファイザーは「変異ウイルスに共通して起きている変化はワクチンに対する耐性につながっていない。」ことを示す結果だとしている。
そのうえで「今回の結果は研究室での実験によるもので、まだ、外部の専門家による検証を受けておらずワクチンの有効性については引き続き調べる必要がある。」としている。
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米国・約190万人接種“激しいアレルギー反応21人”(1月7日)
新型コロナウイルスのワクチンを接種したおよそ190万人のうちアナフィラキシーと呼ばれる激しいアレルギー反応を示した人は21人に上ったとする報告書を、米国CDC(疾病対策センター)が公表した。
報告書によると、製薬大手・ファイザーなどが開発したワクチンを接種した人は先月23日までに全米でおよそ190万人に上り62%が女性、34%が男性で残りは不明だった。
このうち健康に関する報告はワクチンと関係があるか分からないものも含めて4393件、0.2%だった。...
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新型コロナウイルスのワクチンを接種したおよそ190万人のうちアナフィラキシーと呼ばれる激しいアレルギー反応を示した人は21人に上ったとする報告書を、米国CDC(疾病対策センター)が公表した。
報告書によると、製薬大手・ファイザーなどが開発したワクチンを接種した人は先月23日までに全米でおよそ190万人に上り62%が女性、34%が男性で残りは不明だった。
このうち健康に関する報告はワクチンと関係があるか分からないものも含めて4393件、0.2%だった。
また激しいアレルギー反応であるアナフィラキシーの症状を示した人は21人に上り、このうち17人は薬や食べ物などで過去にアレルギー反応が出たことがあった。
症状を示した人の年齢の中央値は40歳で、9針が女性、症状が出るまでの時間は2分から2時間半まであるが、7割は接種後15分以内で、その後の経過が追跡できた20人は、全員すでに回復しているとのことである。
CDCの幹部は「新型コロナウイルスのワクチンによるアナフィラキシーはまれだが、今後も安全性の追跡調査を続けていく」として、接種後一定の時間健康観察をすることやワクチンの成分にアレルギーのある人は接種を受けないよう注意を呼びかけることなどが重要だとしている。
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菅首相・2月下旬までにワクチン接種開始で準備(1月5日)
新型コロナウイルスのワクチン接種について菅首相は、2月下旬までに開始できるよう準備を進めていく考えを示した。
英国ではアストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンの接種が始まった。
英国では先月、ファイザーなどが開発したワクチンの接種が始まっており、これで2種類目となる。
英国・ジョンソン首相は「2種類のワクチンがありすばらしい」とコメントした。
英国政府はより多くの人が効果が得られるよう、2回目をできるだけ遅くする方針である。...
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新型コロナウイルスのワクチン接種について菅首相は、2月下旬までに開始できるよう準備を進めていく考えを示した。
英国ではアストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンの接種が始まった。
英国では先月、ファイザーなどが開発したワクチンの接種が始まっており、これで2種類目となる。
英国・ジョンソン首相は「2種類のワクチンがありすばらしい」とコメントした。
英国政府はより多くの人が効果が得られるよう、2回目をできるだけ遅くする方針である。
英国・ハンコック保健相は「より早くより多くの人を守る」とコメントした。
英国政府の諮問委員会が臨床試験データを分析した結果、1回目の接種で有効性は一定程度得られるとのことである。
菅首相はワクチン接種について「まずは医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次開始したい」と述べた。
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インドで初のワクチン承認・新興国や途上国に普及期待(1月4日)
インドの医薬品当局は、国内で開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認したと発表した。
承認されたのはインドの医薬品メーカー・バーラトバイオテックが開発した不活化ワクチン「コバクシン」で、2℃~8℃で保管できるとされ、生産が本格化すれば、保管設備が不十分な新興国や途上国への普及が期待される。
インドで新型コロナウイルスワクチンが承認されるのは今回が初めて。英国の製薬大手・アストラゼネカが開発したワクチンも承認された。
注目されているコロナワクチン(1月2日)
世界でワクチン開発競争が激化している。様々な種類のワクチンがあるが、基本的な構造は変わらない。そもそもワクチン接種とは、病原体の一部をあらかじめ免疫細胞に記憶させるという医療行為であり、新型コロナウイルスの一部が体に入ることで、それを異物と認識し、身体が抵抗できるようにするというのがワクチンの基本メカニズムである。
その際の乗り物・ベクターを使って、たんぱく質の一部を断片として身体に送り込んだり、病原体の一部を設計図としてDNAやRNAといった化合物に組み込んで送ったり、アデノウイルスのような風邪のウイルスに設計図を組み込んで送り込むことなどが行われている。...
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世界でワクチン開発競争が激化している。様々な種類のワクチンがあるが、基本的な構造は変わらない。そもそもワクチン接種とは、病原体の一部をあらかじめ免疫細胞に記憶させるという医療行為であり、新型コロナウイルスの一部が体に入ることで、それを異物と認識し、身体が抵抗できるようにするというのがワクチンの基本メカニズムである。
その際の乗り物・ベクターを使って、たんぱく質の一部を断片として身体に送り込んだり、病原体の一部を設計図としてDNAやRNAといった化合物に組み込んで送ったり、アデノウイルスのような風邪のウイルスに設計図を組み込んで送り込むことなどが行われている。大まかに言うと世界には以下のようなワクチンの種類がある。
(遺伝子ワクチン)
ファイザー(米国)とビオンテック(ドイツ)がメッセンジャーRNAワクチン。抗原たんぱく質の塩基配列を作る情報で作る。モデルナ(米国)もメッセンジャーRNAワクチン。アンジェスと大阪大学(日本)が開発しているのがDNAワクチン。イノビオ(米国)もDNAワクチン。
(ウイルスベクターワクチン)
アストラゼネカとオックスフォード大学(英国)がウイルスベクターワクチン。ウイルスベクターワクチンはベクターとして病原性のない風邪のアデノウイルスを使い、Sタンパク質の遺伝子情報を載せて作られている。別名アデノウイルスワクチンと言い、カンシノ(中国)もJ&J(米国)もウイルスベクターワクチンである。国立ガマレヤ研究所(ロシア)のワクチンもウイルスベクターワクチンである。
(組み換えタンパクワクチン)
ノババックス(米国)は組み換えタンパクワクチン。サノフィ(フランス)も組み換えタンパクワクチン。組み換えタンパクワクチンはウイルスの構成成分である抗原たんぱく質を昆虫細胞や植物、哺乳動物細胞などで作り、単離・精製したワクチン。
(不活化ワクチン)
シノファーム(中国)は不活化ワクチンで、ウイルス自体を培養し、ホルマリンや加熱処理、紫外線照射などを用いてウイルスの感染性や病原性を消失させたワクチン。日本では明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクス(熊本)が開発を進めている。
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