【風の流れ】
中国・100日以内に貿易不均衡是正策示す(4月8日)
トランプ大統領と習近平国家主席との初めての米中首脳会談は2日間に渡りフロリダ州のトランプ大統領の別荘で行われた。トランプ大統領は「米中関係を大きく進展させたと思う」と述べ、習近平国家主席は「長時間にわたりじっくりと話し合い多くの分野で重要な共通認識に至った」と述べた。
北朝鮮の問題で両首脳は国連安保理決議の完全な履行に向け協力の強化を確認した。トランプ大統領は北朝鮮の問題について、協力がない場合は米国が単独で対応をとる考えを伝え、制裁の強化を迫った。また東シナ海と南シナ海での中国の海洋進出については「国際的な規範の順守が重要」と伝えた。
経済分野ではトランプ大統領は、中国の政策が米国の雇用や輸出を脅かしているとして深刻な懸念を伝えた。貿易不均衡について会談に出席したロス商務長官は、今後100日以内に貿易赤字削減に向け、中国向け輸出を拡大するなど具体的な道筋を示すことで合意したことを明らかにした。
従来の戦略経済対話を両首脳をトップとする米中包括対話に格上げし、「経済全般」や「サイバーセキュリティー」など4分野でハイレベルの対話を行うことを決めた。
トランプ大統領が重視する貿易不均衡是正に向けた要求を習近平国家主席が受け入れ応じる構えを示した形で、今後の行方が焦点となった。
中国は今後100日以内に対米貿易黒字是正策を示すことになり、8月までには具体的な案を示し、それから数カ月かけて実行案を米中で協議することになる。
トランプ大統領の訪中は、日程的にはその頃となるとみられる。
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