【風の流れ】
日本・北朝鮮の核ミサイル脅威に議論始まる(3月30日)
トランプ政権による北朝鮮への武力行使の可能性についての憶測も出ている。3月中にも6回目となる核実験を行う可能性があると伝えられる北朝鮮だが、トランプ政権は今月に入って軍事行動を含めたあらゆる選択肢を検討していると、北朝鮮の度重なる挑発に警告している。
米国による軍事行動の可能性はあるのか。もしあるとすれば、どんな形で、いつ実行されるのか。
一方、自民党の安全保障調査会は、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返し、脅威が新たな段階に入っているとして、政府に対し弾道ミサイル防衛を抜本的に強化するための提言をまとめた。
そのなかで、北朝鮮が、日本の排他的経済水域内に弾頭ミサイルを着弾させていることを受けて、日本の船舶などの安全確保のため、迎撃を可能とする法的な課題の検討するよう求めている。
提言では、まず弾道ミサイルの発射などを繰り返す北朝鮮の脅威について「到底看過できないレベルに達している」と指摘し、その上で、ミサイル発射前に発射台の位置を把握したり、敵のレーダーを無力化するといった「敵基地反撃能力」として保有の検討を始めるよう政府に要請した。
発射されたミサイルを迎撃するため、最新鋭ミサイル防衛システム「THAAD」などの導入を検討することも要請した。これを受け、政府は近く防衛省内に検討委員会を設置し、将来的な弾道ミサイル防衛の方針をまとめることにしている。
遅まきながら、日本でも北朝鮮からの脅威にどう対処すべきかという現実的議論が始まった。
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