【風の流れ】
日独首脳会談・進むか日独経済連携(3月20日)
ヨーロッパ4か国を歴訪する安倍首相は最初の訪問国ドイツに到着し、今夜メルケル首相と首脳会談を行うことにしている。
世界最大級の情報通信に関する産業見本市の開催前の催しに出席し、自由で公正な貿易の重要性を強調した。
安倍首相は日本とドイツは連携しなければならないと述べ、日本とEU(ヨーロッパ連合)のEPA経済連携協定の大枠合意を急ぐ考えを示した。安倍首相はメルケル首相とシリアや北朝鮮情勢など国際社会が直面する安全保障上の課題や日本が重視する自由で公正な貿易をいかに堅持していくかについて意見交換する。
米国のトランプ政権の誕生で、日独の対米貿易黒字解消が米国から求められている。
日独は、自由で公正な貿易を求めて、世界にその流れを作って行くしかない立場であるが、一方安全保障では米国の力を借りなくてはならない立場でもある。
更にドイツは、移民や難民にも寛大で、「民主主義」や「開かれた世界」を訴えており、トランプ政権とは相いれない部分もある。
そうした情勢の中で、日独の共通点は、貿易と技術を基盤にし世界を牽引するということでは、共通点があり、アライアンスを組み易い面もある。
ハノバーでの産業見本市の機会に日独の首脳会談を行う意味は大きいが、その成果を明確にする、日EUの経済連携交渉には時間がかかっている。
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