【風の流れ】
マティス国防長官・明日来日その戦略は(2月2日)
米国のマティス国防長官は今日から韓国と日本を訪問する。トランプ政権として同盟関係を重視する方針を伝えると共に、北朝鮮への対応などについて意見を交わし、引き続き安全保障に関与していく方針を伝えるとみられる。
明日は安倍首相を表敬訪問する他、稲田防衛相と会談する予定である。沖縄・尖閣諸島に日米安保条約が適用されるというこれまでの米国政府の立場を再確認するとみられる。米国は北朝鮮が米国本土に届くICBMの技術開発を進展させていることに危機感を強めており、THAAD(高高度ミサイル迎撃システム)の韓国への配備を進める方針を確認したい考えである。
しかし、韓国の政治情勢は安定せず、今夏には大統領選が行われる可能性が強い。バンギムン前国連事務総長がその選挙への立候補を断念する等、保守派は劣勢に置かれている。野党は反日色が強い上に、THAADの配備見直しも掲げている。心配なことに韓国の野党には、北朝鮮からの支援もあるという未確認情報もある。
日韓関係が良くない上に、韓国の経済状態もあまり好調とは言えない。懸案の日中韓首脳会談も延期され、その予定も立たない状態でもある。
そうした中で、北朝鮮の脅威に米韓はどう対応してゆくのか、そして日米韓はどう連携を結んでゆくのか、マティス国防長官を交えて、極東情勢の新たな構図作りを確認したい。
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