【風の流れ】
トランプ外交・中国は・・・(1月31日)
トランプ米大統領は29日、韓国の大統領代行の黄教安(ファンギョアン)首相と電話会談を行った。
就任後、トランプ氏が会談した国は、直接会ったメイ首相も含めて14か国となった。
ところが中国とは依然、行われておらず、その動向が注目されている。
トランプ氏は、当選直後に習近平国家主席と電話会談をした経緯があるだけである。
その後、トランプ氏は台湾の蔡英文総統と電話会談し、「一つの中国」を見直す方針も示唆し、その後米中関係がぎくしゃくしている。
トランプ氏は、中国との貿易で、毎年全体の半分に上る巨額の赤字が出されていることに、相当な問題を感じているとみられる。
また、南シナ海での埋め立て等で、軍事進出を図る中国に対して危機感も持っているようである。
日本の識者の中には、最近キッシンジャー元国務長官が頻繁に米中を往来していることから、ニクソン元大統領時代に日本の頭越しに米中間の合意が形成された過去の忌まわしい記憶がまだ残っていて、同じようなことにならないかと政府は、やきもきしていると観測する向きもある。
即ち、トランプ氏が貿易赤字の解消を最優先とし、南シナ海の件や尖閣諸島等の懸案の件を犠牲にする可能性を憂いている。
その可能性を否定はできないが、トランプ氏は貿易・経済と防衛問題の双方から、中国に譲歩を求めてゆくように思える。
なぜならば、その方が交渉上得策だからである。これまでトランプ氏は、ロシアを含めてほとんどの主要国と電話を含めて首脳会談を実施してきた。ある意味では中国包囲網を築きプレッシャーをかけようとしているのかもしれない。
トランプ氏の次の一手となる、「米中首脳会談」は大きな焦点になってきた。
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