【風の流れ】
トランプ大統領とどう向き合うか(1月23日)
トランプ氏の大統領就任演説には、テレビ・新聞等のほとんどのメディアが、酷評と警戒を示した。
この大統領は果たして第7代大統領であるアンドリュー・ジャクソンのような政治家なのであろうか。
稀に見る天才政治家であるのだろうか。
面白ことに「米国第一」をくどい程、唱え、米国の力強さを取り戻そうと訴えるこの大統領に、半数の米国民は耳を傾けようとしない。
ケネディ大統領のように高い理念は感じさせないが、支持者からみて、この大統領の最大の魅力は「政策にぶれがない」ことではないか。
よく大統領に就任したら、統治モードに変わり、スピーチの内容もそれなりに変化すると言われてきたが、その変化は逆方向に先鋭化したものになっている。
既に大統領に就任したトランプ氏が、途中で降板することがあったとしても、職にある間は「大衆第一主義」や「米国第一主義」の看板を降ろすとは思えない。
そう考えると、我々はその次に出てくる具体的政策や戦略にどう対応していくのかを考えるしかない。
トランプ氏は、ツイッターで自らの考えるところを発信し、いわゆるマスメディアに対する記者会見などは、なかなか行わない考えのようなので、その頭の中を読み解くことは難しい。
ツイッターからの発信をベースに分析し、推測するしかない。トランプ氏は、メディアは利用するが、信頼はしていないように感じる。
それはトランプ氏が過去にもメディアに出演するなどして、ある意味ではメディアの性格をある程度分かっているからだと思える。
このように考えてみると、米国の支持者には都合が良いが、日本の立場で考えると、相当手強い御仁のようである。
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