【風の流れ】
米ロという「軍事大国」と付き合う難しさ(12月12日)
今週15日からロシア大統領が日本を訪問し、首脳会談が行われる。
更に27日には、安倍首相がハワイのパールハーバーを訪れて、オバマ米大統領と首脳会談を行う予定になっている。
オバマ大統領は、聡明な平和志向の紳士であるので、こちらから余程失礼な言動をしない限り、友好的な会談となるであろうが、ロシアのプーチン大統領やトランプ米国次期大統領となると、そうはいかないと心配する。
双方の利益を考え落としどころを模索するという方法ではなく、自国の利益をまず優先し、できればその利益を押し通そうとする手法である。
米ロのような軍事的にも強大な力を持った大国と対等に渡って行くには、相手国の欲しい利益を提供し、かつそれが我が国の利益にも繋がるような条件を模索しなければならない。
そう考えれば、現在の「日米安全保障条約」等がそれに当てはまるかも知れないが、トランプ氏はそれも気に入らないようだ。
ロシアとの外交でいえば、ロシアの極東開発に日本の技術力や資金力をつぎ込むということになるのだろうか。
そこから得られるエネルギーだとか鉱物資源だとかを日本が応分に利用させてもらうという形になるのだろうか。
ところで、トランプ氏が日本に対してFTAの交渉を仕掛けてきたら、日本としてはどう対応するのが最善の方法なのか、今から考えておかなければならない。
米ロが利己主義に走る時代に、日本は相当な知恵を生み出さなくてはならないようだ。
大変な時代が始まったと言える。
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