【風の流れ】
“INF破棄”米国大統領補佐官・ロシア・ラブロフ外相などと会談へ(10月22日)
米国のトランプ大統領は20日、冷戦時代の1987年に米国と旧ソビエトが調印し、現在はロシアが履行義務を引き継ぐINF(中距離核ミサイル)全廃条約を破棄する考えを明らかにした。
これを受けて米国のボルトン大統領補佐官が、22日、モスクワでラブロフ外相などと会談し翌日にはプーチン大統領との会談も調整が進められている。
ただロシアのリャプコフ外務次官は、21日、ロシアは厳格に条約を順守していると反論した上で「条約の破棄は軍事面で絶対的に優位な立場を確立させたい米国の一方的な行動だ」と非難していてロシア側はボルトン補佐官に対してもこうした考えを伝えるとみられる。
米国はロシアの対応次第で条約を破棄する手続きに踏み切るとみられ、破棄されれば米国とロシア、そして中国による軍拡競争の危険性が一段と高まる恐れがあるだけに会談の行方が注目される。
トランプ大統領は「全廃条約を守ってきたがロシアは残念ながら守っておらず、我々は抜けることにする」と述べた。
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