米国と中国の貿易摩擦が激しくなる中、中国で外交を統括する楊潔チ政治局委員は北京で開かれたフォーラムでの演説で、保護主義的な政策を推し進める米国・トランプ政権について「単独主義や保護主義が世界経済の成長を脅かし、懸念や反発を引き起こしている」と批判したうえで、今後15年間で中国の輸入額が約2700兆円になるという見通しを示した。 「中国が現在のペースで輸入を続けた場合、楊政治局委員が示した金額を上回って容易に達成できる」との指摘もあるが、中国としては、自らは積極的に輸入を続け、米国に代わって自由貿易を推進する立場をアピールする狙いがあるものとみられる。