【風の流れ】
トランプ政権・化石燃料の重要性アピール(11月15日)
ドイツ・ボンで開かれている地球温暖化対策を話し合うCOP23。13日に開かれたイベントでは、米国最大手の石炭会社が“世界は今後も石炭に頼らざるをえない”と指摘したうえで、温暖化の原因の一つとされ、二酸化炭素の排出量が比較的多いとされる石炭火力発電も、最新の技術で排出量を大きく抑えられると強調した。
トランプ政権で環境分野の特別補佐官を務めるデビッドバンクスは、パリ協定からの脱退を表明した理由について「排出量に制限をかけると、米国企業は中国などとの競争に負け、多くの人が仕事を失う。
それが大統領の考えだ」と述べたが、多くの参加者から“身勝手なことを言うな”などといった批判の声が上がった。抗議のために一部の参加者が立ち上がり、歌を歌って批判したことから、会場は一時騒然となった。会場の外でも100人以上がデモを行い“脱炭素を実現するため世界各国が議論しているCOP23で、化石燃料の重要性をアピールするなんて正気の沙汰ではない”などといった非難の声が相次いだ。
中川環境相は引き続き二酸化炭素の排出量を抑えた石炭火力発電の輸出に取り組む考えを示した。
中川環境相は「発展途上国に提供していく意味ではCO2削減に寄与すること」と述べた。
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