【風の流れ】
「米国第一主義」がいよいよ動き出す(5月19日)
米国のライトハイザー通商代表は18日、トランプ大統領が公約として掲げてきたNAFTA見直しに向けて、再交渉を行う意向を議会に通知したと発表した。
これは法律で必要とされる手続きで、交渉開始90日前に議会に通知が必要なことから、今年8月にも正式に交渉が始まることになった。
NAFTAの再交渉をめぐりトランプ大統領は“貿易赤字削減のため、公正な内容にならなければ協定から離脱する可能性もある”として厳しい姿勢で臨む構えを示している。
ライトハイザー通商代表は声明で“米国の労働者や農家などの利益を高めるような協定を作る”と述べ、米国の国益を最優先とする考えを強調した。
これに対してメキシコのビデガライ外相は「米国、カナダとともにメキシコはNAFTAをよりよい貿易協定にする準備ができている。NAFTAは交渉から25年が過ぎ、その間に世界は変化している」と述べ、再交渉に応じる考えを示した。再交渉にはメキシコとともにカナダも応じる方針だが、両国とも自国の利益を損なう見直しには反発していて、交渉は難航することも予想される。
トランプ大統領の政策である「米国第一主義」がいよいよ動き出す。
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